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電動ガンの電装系カスタム

電動ガンのMOSFETの実装を考えてみる。(FET、MOSFET)

前回でMOSFETの基本的な仕組みを考えたので今回は簡単な実装について考えてみましょう。

電動ガンのMOSFETについて考えてみる。(FET、MOSFETの原理)

まずMOSFETの実装に入る前に電気回路の基本である抵抗とコンデンサのおさらいをします。確か高校物理2+αくらいレベルです。

抵抗とコンデンサ

抵抗

抵抗は呼んで字の如く電気をが通った時に抵抗になる物です。

言い方を変えれば任意の場所にある電流、電圧を与えたい場合に適した抵抗を設置することにより回路内で電気の流れをコントロールできます。

また式は$ V=RI $で表されます。

式では時間にかかわらず抵抗が一定ならば電圧、電流のどちらも一定になります。

では実際に電気が抵抗を流れた場合に電圧と電流はどのようになるかおさらいします。

縦軸に電圧と電流で横軸は時間です。

このように一定値になるまでに電圧、電流ともに不安定な動きをします。

これは私の専門の機械でもよくあることで過度特性と呼んだりします。

コンデンサ

では次にコンデンサをおさらいしましょう。

コンデンサは電荷(電気)を蓄える物体です。

式は$ Q=CV $です。つまり電位を与えるとCVだけ蓄えます。

そのコンデンサに抵抗Rを繋げば$ \frac{CV}{R}=I $の電流が流れます。

では抵抗と同じように電圧、時間の特性を見てみましょう。

図のように充電も放電もなだらかになっています。

これがかなり重要な特性になります。

この特性を使って抵抗の過度特性を取り除くことができます。

RC回路

次に抵抗とコンデンサを直列に繋いでみます。RC回路と呼びます。そうすると抵抗に発生する電圧、電流と時間の関係は次のようになります(イメージ)

このように急激な過度特性、ハンチングとかを取り除いてくれます。フィルタみたいな働きをします。

この回路の実際のコンデンサ、抵抗に流れる電流、電圧は微分方程式を解かないともとまらないのでめんどくさいので省きます。イメージです。

ちなみにコンデンサと抵抗を並列に繋いでもたいして面白い特性がないのであまり使われません。

ここでMOSFETに戻りましょう。

MOSFETの実装の考察

まず前回に考えたMOSFETの実装回路を思い出してみましょう。

ここで抵抗に電気が流れた時の過度特性が悪さをしそうなのがゲートに入る電圧になるかと思います。

MOSFETは、ゲートの電圧がある一定値を超えるとD-S間に電気を流すのでゲート電圧が過度特性でハンチング(上下に大きく振れている現象)が一定電圧付近ですとD-S間で電気が流れり止まったりします。

さらにD-Sの先にあるのは大電流を消費するモーターなのでMOSFETにかかる負荷は相当なモノになります。

これを防ぐためにゲートに入る抵抗の前にコンデンサを置きます。さらにMOSFETの保護回路としてSBDを設置しても良いかも知れません。

SBDの説明はこちら

電動ガンのSBD(ショットキーバリアダイオード)を考える。(半導体、ダイオード、整流子)

SBD保護のためにSBDに並列にRC回路も設置してみました。

ゲート抵抗前のコンデンサ容量はゲート抵抗やMOSFETのゲート電圧をちょい超えるくらいの容量が良いと思います。

あんまり大きいとコンデンサの充電に時間がかかってしまいスイッチの応答性に悪影響が出そうです。

ゲート-ソース間抵抗にはコンデンサはいらないと思います。

この抵抗はMOSFETのターンオンを防ぐためにあるので、むしろ速く電荷を抜きたいのでコンデンサなしで考えます。

これがMOSFETを一個で駆動させる場合の代表例になるかなと思います。

MOSFETを2個使う場合は次の図のような回路になると思います。

素人なのでビビってゲート抵抗、ゲートーソース間抵抗をMOSFET毎に設置してみました。

コストとか考えるとそれぞれ一つにまとめても良いかもしれません。

基本的に一種類のスイッチに対しMOSFETを複数個を使う場合は、並列に並べるみたいです。

MOSFET自体が許容電流量が決まっていて大電流を流す場合は並列で複数個ほど並べます。(でかいMOSFETを使っても良い)

確かに半導体の原理を考えると通れる電流量は電子や孔の数、つまり密度と体積で決まりそうです。

密度は基本的には一定だと思うのでたぶん半導体の体積で決まるのでしょう。

もしスイッチが複数、例えばマイコンで制御する場合は、信号の数の分だけMOSFETを直列、並列に並べて回路を制御するみたいです。

次にMOSFETのスペック表を見てみます。

MOSFETのスペックの見方

まずは基本の項目を挙げてみます。

最大定格(設定温度)で

MOSFETの基本スペック項目

Vds ドレインーソース間電圧

Vgd ゲート-ドレイン間電圧

Id   ドレイン電流

Idm ドレインパルス電流

Pd   許容損失

Vgs ゲート閾値(しきいち)電圧

まず最大定格なので絶対に超えてはいけない値になります。基本的に通常使う場合はこれに安全率で割ります。

私の専門の機械では用途や部位によって異なるのですが安全率は1.2〜1.5が普通で攻めるときは、1.1で行く場合もあります。まあ1.5が無難だと思います。

まずVds ドレインーソース間電圧はそのままでMOSFETが許容できる電圧ですね。電動ガンで例えるとモーターにかけられる最大電圧です。または、バッテリーの最大電圧です。これを超えると壊れます。

Vgd ゲートードレイン間電圧もそのままでゲートとドレインの許容できる最大電圧ですね。ゲートの電圧は下げたい、ドレインの電圧は上げたい時にその差には限界があるよと言うことです。なのでゲート抵抗をうまく選ばないと壊れます。

Id ドレイン電流もそのままでMOSFET内を通せる最大電流量ですね。これは電圧が一定でもモーターの要求電力が増えれば要求電流が増加します。その要求電流がドレイン電流を超えると壊れます。

Idm ドレインパルス電流はドレインに一瞬にかかる電流の許容量です。一瞬でもこれを超えると壊れます。たぶんIdm>Idだと思います。

Pd 許容損失はMOSFETで許容できる電力W(ワット)のことです。ワットは電圧×電流です。つまり最大許容電圧と最大許容電流が同時に発揮できる訳ではないと言うことです。これは気をつけないとヤバそうです。

次にVgsゲート閾値(しきいち)電圧です。これがキモでゲートに与える電圧がこれを超えないとD-Sに電気が流れません。Vgsギリギリにゲート抵抗を設定すると敏感な回路で外乱などでゲートにかかる電圧がちょっとでも変化するとD-S間で電気が流れたり流れなかったり(機械で言うところのチャタリングかな?)して狙い通りにならなさそうです。

たぶん1.2倍くらいに設定すれば良いかもしれません。

後は温度ですね。これは重要です。調べると150℃くらいで、もうヤバイみたいです。

半田ごての温度が種類によりますが大体300〜400℃くらいが多いと思うので実装するときは気をつけないとすぐ壊れます。

私は今までで6個中2個ほど壊しました。実は、アイキャッチの写真がそれです。

これらを踏まえて使う電源、モーター、負荷からFETを選び定格を超えない範囲かつゲート閾値電圧を超える電圧でゲート抵抗、ゲートーソース間抵抗を決めれば使えるはずです。

コンデンサはゲート抵抗に流れる電力に近い容量を選べば良いと思います。

次回は、実際のMOSFETを見ながら電動ガンへの取り付け方をおさらいします。

電動ガンにMOSFETを付けてみる。ついでにヒューズとT型コネクタも付けてみる。(MOSFET、ヒューズ)

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  • この記事を書いた人

kazubara

輸送機器メーカーでの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計知識を伝道します。また職歴を活かしてエアソフトガンをエンジニアリング視点で考えてみる。

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