電動ガンの電装系カスタム

電動ガンにMOSFETを付けてみる、ついでにヒューズとT型コネクタも付けてみる。(MOSFET、ヒューズ、ハンダ)

前回まででMOSFETの原理と簡単な実装回路のおさらいができたので今回は、実際に電動ガンに取り付けていきます。

電動ガンのMOSFETの実装を考えてみる。(FET、MOSFET)

題材はXCORTECH XET304μ MOSFETをPTS masadaに付けていきます。

ちょっと希少な機種であるPTS masadaを題材に選んでしまいましたが基本的にどれでも一緒です。

まずは取り付けるMOSFETを見ていきましょう。

MOSFETの実物を見てみる

XCORTECH XET304μ MOSFETを見ていきましょう。

・XCORTECH XET304μ MOSFET
大きさ、価格の安さ、最大電力30V/200Aでバランス的に良いと思います。これより小さいと耐久性?で大きいと邪魔だと思います。

では回路全体像から(自分で調べただけなので間違いの可能性大)

自分の調査ではMOSFETが並列に2個、保護用のコンデンサ、複数の抵抗、複数のSBDで構成されていると思ったのですが、読者の方から基盤のM-Fは何らかのトランジスタでU1は何らかのICではないかと教えて頂きました。

私は専門が機械(+制御)だったので読者の方に教えて頂いた内容が正しいと思います(もし良かったら教えて下さい)。

前回の個人的に考えた回路図を載せます。

基本的には上の回路図同様にMOSFETの何かしらの保護回路がついていることが基本だと思います(読者の方のアドバイスによると私の好きなjコンデンサを使った保護回路は付いていない可能性が高いようです)。

しかしながらMOSFET2個や私にはよくわからない電子部品が付いていることからもっと複雑なことをやっているのだと思います(高度なことを期待したい)。

カタログには30Vと書いてありますね。最大電流は200Aと書いてありますがたぶん最大電圧と最大電流が同時に流れたら壊れます。

読者の方から使用範囲についてアドバイスを頂いたところ半分の15V/100Aが無難とのことです(超感謝)。

アドバイスの詳細はコメントを頂いたので興味がある方は非常に参考になると思います(私と違って電気実装のプロだった方だと思います)。

個人的に機械設計者の感覚だと安全率1.2〜1.5倍が多いのです。ただ今回のような対象品の負荷が明確でない状態では半分で使うのが無難だと私も思います。

私が使うバッテリーはリポの7.4Vで、満充電時が8.4V程度なので電圧は全然、大丈夫です。

電流に関してはモーターの負荷で変わるので、しっかり計算しないとわかりませんがおそらく大丈夫でしょう。

MOSFETを取り付ける準備

実際に取り付けるにあたって必要なのは

MOSFET取り付けに必要な道具

ハンダごて

ハンダごての台

ツールクリップ

ハンダ

信号線(ゲート用)

入出力配線(ドレイン、ソース用)

これで事足りると思います。

それぞれのおすすめを紹介します。

ハンダごてはできれば次のような温度調整機能が付いているものをお勧めします。

安いのだとコテの温度が低すぎてなかなかハンダが溶けなくて時間がかかったり、逆に熱すぎるとMOSFETが壊れます。

ハンダの融点が180〜300℃くらいなのでコテを基盤に長くつけるとMNOSFETがすぐ壊れます。

MOSFETの限界温度は150℃くらいなので本当にすぐ静かに壊れます。

私もそれで壊しているので気を付けた方が良いと思います。

・ハンダゴテ
筆者が使ってるコテ。温度調整機能付きでたぶん一番安いと思います。

・ハンダゴテ台
ハンダごてを置く台があると便利というか必須です。

・ハンダゴテ、台座セット
コテ、台がない方はセットがおススメです(どちらも必ず使う)。

次にツールクリップです。

ほぼ必須です。

MOSFETの半田付けは、スピード勝負なので如何に自分がやりやすい環境を作るかが勝負です。

クリップは、3つあれば十分です。

私のはクリップが4つ付いていますが3つまでしか使ったことがありません。逆にクリップが邪魔です。

・ツールクリップ
無いと作業が不可能に近です。クリップは多いと邪魔です(2つでも良いかも)。

ハンダはなるだけ融点が低いのが良いのですが、なんでも大丈夫です。

鉛フリーは融点が高いので環境を気にしなければ鉛入りが作業しやすいと思います。

次に信号線と入出力配線です。

信号線(ゲート線)はとりあえず電気が通ればなんでも良いので細くて安いのを選んでます。

私は、エーモンの0.75sqの配線を使ってますがちょっと太いので芯線を半分切っています。

また信号線が新たに増えて配線の隙間を圧迫するのでなるだけ細いのが良いと思います。

・エーモン 0.5sq配線
おすすめは、0.5sqの配線です。みんなの味方エーモンです。

入出力配線はそのままでも大丈夫です。

折角なので私、はいつも1.25sqのテフロンとシリコン配線に変えちゃいます。

テフロンコードは硬くて丈夫なのでモーターとMOSFETに繋ぐのに使って、バッテリーとの接続はバッテリー空間を活かすために柔らかいシリコンコードを使っています。

最初はバッテリーもテフロンコードを使っていたのですが硬すぎてバッテリーをつけるのがかなりめんどくさいです。

ちなみに銀メッキの配線にすると通電効率が上がるのですがコストパフォーマンスがあまり良く無いので銅メッキを使っています。

・1.25sq FEPテフロン線
硬くて丈夫ですが作業はやりにくいです。2022年からは使っていない。

・イーグル模型 シリコン銀コードセット(赤、青、黒の各60Cm) 16G(1.25sq)
価格は高いのですが気に入って使ってます。一個買えば電動ガンの場合、2台分の配線はあります。

この道具であまり器用な方ではない私が、高確率でMOSFET設置に成功しているのでたぶん大丈夫です。

実際にMOSFETを付けてみる

まず下準備としてメカボは全部バラしておいてスイッチに信号線を取り付けます。

スイッチもバラしておきます。

一応、そのままでもできるのですがしくじるとスイッチが樹脂なので溶けます。

長さはスイッチからバッテリーの距離を参考にしてください。

手で掴んでる2本の黒い線が信号線です。

+とか−は無いので気にしなくて良いです。

次はモーターへ入力するための配線をつくります。純正のままならそのままでも長さが足りていれば大丈夫です。

これは、簡単で配線を切って110型のファストン端子をつけるだけです。

ここでテフロン線などを使う方は+と−がわかるようにしておきましょう。私は、赤と黒の熱収縮チューブを被せます。

またバッテリーとの配線もシリコンケーブルを適当な長さに2本切っておけば大丈夫です。

いよいよMOSFETに各線を繋げます。

ここでMOSFETの説明書をよく読んどいてください。

配線を間違えると悲惨です。

間違いに通電前に気づけば直せますが通電したらMOSFETが壊れます。

まず私はモーターの配線から始めます。

モーター配線の被覆を向いて芯線を出してくの字に曲げます。

くの字をMOSFETの穴に引っ掛けます。(XCORTEC XET304μ MOSFETで説明してます。異なる製品では付け方が異なるかもしれません)

MOSFETはクリップに付けておきます。

ハンダごては私の場合は350℃に設定して十分に温めてから使います。くの字のところにハンダを溶かして落とす感じでつけます。

ここで注意なのですが全ての配線を冷まさないで(休ませないで)連続で半田付けを絶対にやらないでください。

熱で壊れます。

めんどくさくても一箇所やったら一呼吸おいてやってください。

私は一個、これで壊しました。

同様に信号線とバッテリー配線をそれぞれ半田付けします。

信号線はどっちでも大丈夫(極性を気にしなくて良い)なので配線の通しやすいように取り付けます。

そうすると次の写真の様になります。

熱収縮チューブをつける前に余計なハンダやはみ出た芯線をニッパーで切って形を整えます。

反対側

ハンダ付けがかなり下手くそで見せるのが恥ずかしいのですがこのレベルでも大丈夫だという証明です(最低限度見本ですがちゃんと動いてます)。

これでMOSFETの取り付けは終わりました。

記事投稿後に読者の方からハンダ付けのアドバイスを頂きました(超感謝)。

ハンダ付けのコツとしてはコテの温度を高めにして素早くハンダを流し込むと良いようです。ケーブル類も予め予備ハンダを付けておき配線をラジオぺペンチでくの字に曲げて基盤の穴に通すと良いようです。

詳細はコメント欄にありますので興味がある方は参考にしてみて下さい。

ついでにヒューズとコネクタの取り付けの紹介をします。

ヒューズの設置とT型コネクターの取り付け

ヒューズの設置

まずはヒューズの設置をします。

ヒューズは管ヒューズでもブレードヒューズやヒューズホルダなどを使っても良いのですが、紹介するのはたぶん一番コンパクトで安い方法だと思います。

まず低背ブレードヒューズを使います。

・低背ヒューズセット 3~40A
下の商品のようなセットは必要なく使うA(電動ガンだと15〜30Aくらい)のヒューズを個別で買っても良いかと思います。

次はファストン端子110型です。

これは金メッキ仕様もありますが少ししか通電抵抗が変わらないと思うのでお好みで選べば良いと思います。

まあ、金メッキでも200円しません。

・110型ファストン端子セット
特にこだわる必要はないような気がします。

後は電工ペンチがあれば良いです。

紹介する製品よりも安い電工ペンチもあるのですが安いと動きが悪かったり、精度がイマイチだったりしますので少しお金を出した方が良いと思います。

なくてもラジオペンチで付けられますがおすすめはしません。

・フジ矢 万能電工ペンチ
そこそこ安い割に使いやすく頑丈です。さらに敢えて大きいのが使いやすいです。

ここから作業です。

まずMOSFETから出ているバッテリー側の+の配線を適当な長さで切ります。

切った配線から芯線を向いて写真のようにファストン端子を圧着します。

後はヒューズを挟み込みます。+の配線の向きは違い違いにしておくと便利です。

もう一方

真ん中に−配線を通して熱収縮チューブで固めて終わりです。

かなり小さいと思います。

T型コネクタの取り付け

次はバッテリーとの接続のためのT型コネクタを取り付けます。

私が使っているT型コネクタは次のです。特に他の種類のメスのT型コネクタにつかないことはありませんでした(硬いことはある)。

・T型コネクタセット
安くてたくさん入っていて気に入ってます。私の使用範囲ではトラブルはありません。

作業に入ります。

まず両配線の芯線を出して予備ハンダをつけます。

ちょっとで大丈夫です。写真が信号線ですいません。

次にT型コネクタの配線取り付け部に予備ハンダをつけます。電極の向きとハンダをつける方向に注意して下さい。予備ハンダが付いたら配線を乗せるようにコネクタと接触させハンダゴテを当てれば綺麗につきます。

後は熱収縮チューブ被せて終わりです。ちなみに私の熱収縮チューブのサイズを紹介します。大きすぎるとコネクタと配線が固定されなくて小さすぎるとコネクタに対してチューブが通りません。

直径15mmの2:1収縮なら大丈夫です。

・熱収縮チューブ
このサイズがT型コネクタにピッタリでした。

そうするとこんな感じになります。熱収縮チューブで配線が保護できるのとバッテリーと繋ぐ時の滑り止めになって具合が良いです。

+と−の間の部分はチューブが冷める前にラジオペンチで潰しておくと写真のようになります。

・ラジオペンチ
高価なモノは必要ないと思いますが、安すぎるのと小さすぎるのは使いづらいです。

まとめと今後の展望

まとめです。

別に仕組みを知らなくても説明書通りに付ければ大丈夫です。

ただしMOSFETの熱管理だけは注意してください。

本当にすぐ壊れます。

ハンダをつけるときは素早くやって、配線のハンダ付けは1箇所ずつゆっくりやってください。

手で触れらないぐらいの熱さになると、もうヤバい領域に入ってます。

まあ壊しても1000円でリカバリーできるし不安ならできる人やショップに頼んでも良いかもしれません。

ただいくら取るのか分かりませんが自分でやった方が速くて安いと思います。

ちなみに執筆時点での筆者の電装系カスタムはこれで全部、紹介してしまいました。

今後の展望ですが実は汎用マイコン(アルディノ、ラズパイ)を使って自作FCUを作ろうと思います。

それもあって自分の調査がてら長々とMOSFETについて説明してきました。

MOSFETを使ってトリガー連動電動マガジンやモーターブレーキ回路などつくろうと考えています。

なのでカスタムを考えるシリーズ続きので良かったらお付き合いください。

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  • この記事を書いた人

kazubara

輸送機器メーカーでの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計知識を伝道します。また職歴を活かしてエアソフトガンをエンジニアリング視点で考えてみる。

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