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LCT AK12 AEG

LCT AK-12 AEG 箱出し レビュー (2021年購入ロット)

今回は電動ガン LCT AK-12のレビューになります。ちなみにEBB(ブローバックモデル)ではありません。

AK-12は紆余曲折ありながらも2018年に ロシア連邦軍に採用された最新のAK(5.45X39mm弾)になります。

21世紀の現代の戦闘では攻撃の主力は歩兵個人の戦闘力に頼ることが少ないので、軍事先進国ですら小銃の大規模な新型化はなかなか進まない中でロシアは思い切って更新をかける興味深いモデルです。

特にロシアの軍事改革の一つであるラトニク(将来歩兵装備)の一環から注目度が高いと思います。

2018年の小銃更新ではAK-12に加え7.62mmのAK-15、反動低減装置が組まれたA545が採用されたようです。

個人的な予想ですがロシアの弾の在庫を考えるとメインはAK-12で特殊な作戦に投入される部隊へAK-15、A545(コストが高い)を配備していると思います。

では外箱からレビューしていきます。

外箱、内容物

まずは箱です。

LCTさんのお馴染みのデザインです。

モデルがわかるのは箱の横についているステッカーでわかるようになっています。

このようなデザインの統一はブランド構築、低コスト化に効果があるので良いと思います。

私の居た自動車業界でもブランド確立のためにいろんな車種の基本デザイン統一なんかをやってたりします。

箱を開けてみます。

必要十分なクッションで傷がつかないように気を使われています。

内容物です。

内容物

・マガジン

・キーホルダー

・初速証明書

・説明書

・カタログ

LCTの内容物で面白いのが必ず製品の絵がプリントされたキーホルダが必ずついています。

購入予定の方、購入した手の方は内容物の確認の参考になれば幸いです。

初速証明書です。

この初速が正確ならかなり高性能です。後半で実際に確認してみます。

説明書を開いてみます。

割と詳細に書かれていてありがたいです。部品表がしっかりついているのもかなり嬉しいです。

LCTのカタログを開いてみます。

かなりしっかりとしたカタログで眺めているだけで楽しいです。

さらにこのメーカーの素晴らしいポイントのひつが、細かい部品もカタログに載っていて購入可能なのがありがたいです(メカボだけで売ってたりする)。

次に本体を見ていきます。

外観

まずは全体のサイドビューです。

反対側です。

基本的にはAK-74Mを踏襲しているように見えます。

細かく各部を見ていきます。

マズル、ハイダーです。

AK-74からの伝統からか凝ったデザインのハイダーです。

特に先端のギザギザが目立ちます。調べてみると先端のギザギザでガラスを割ったり、細いワイヤーを切るのに使うようです。

例えばルームエントリー時に窓から侵入する人はこの先端で窓を破って侵入みたいな使い方だと思います。

先端から見ると流石に尖ってはいませんでした(尖っていたら危なすぎる)。

ハイダーを細かく見ていきます。

側面には左右非対称の排煙穴がついています。

反対側です。

AK-74の時点でもかなり凝ったハイダーなのですが更に細かい改良を加えています。

このことからロシアの小銃に対する考え方として5.45x39mm弾で基本的な威力は十分とし、反動低減などで命中率を高めることを重視しているように見えます。

最近ではボディアーマーの発達、普及からアメリカでは1発で抜けるように弾の威力アップを考えているようですが、ロシアの考え方としては命中率を上げて素早く複数発を当てて抜けるようにする考え方だと個人的に思いました。

そのため複雑なマズルデバイスに加え発射モードもセミ、2点バースト、フルオートになっています。

残念ながらこの電動ガンに2点バーストは付いていません。

またエアソフトとは関係がないのですが、本物のAK-12ではバレルの製法を特殊な冷間鍛造(コールドハンマー)で精度を上げつつコストを下げて、更にライフリング形状、ピッチ(ライフリングの詳細は忘れました)も変更しかなり性能が上がっていると製造会社のプロモーションで言ってました。

次にフロントサイト周りです。

本物と同様にガスパイプの蓋が簡単に外せます。

電動ガンでは意味のないギミックですが、本物ですとこの穴に発射ガスの一部が流れてピストンを押す超重要な部分になります。

自動車エンジンで例えるとシリンダーヘッド、ピストン、シリンダーの関係と似ています。

なのでこの部位のメンテナンス性が向上するのはAK系の定評のある信頼性がさらに上がっていると思います。

ちなみにM4やHK416のヘビーバレルを見ているとAK-12のバレルは細く見え耐久性が低そうに見えます。しかしながら製造会社のプロモーションビデオで600発以上を連続フルオートで正常に撃てていたので必要十分な太さのようです。

フロントサイトは普通の上下調整できるタイプです。

残念ながら調整ツールは付属していませんが、リヤサイトが上下左右調整可能なサイトなので無くてもゼロインに問題ないと思います。

次にガスパイプ周りです。

ガスパイプには余分な圧力を逃すための穴が空いています。

スイベルも付いていて可動します。ただ材質が樹脂なので使うと折れるような気がします(本体が結構、重いのでヤバイと思います)。

なので後にレールに スイベルを付けて運用します。

次にハンドガードです。

反対側。

上下左右にレールが付いたハンドガーです。

サイドレールは工具が必要なものの取り外し可能です。

個人的に凝ってると思ったのが冷却穴です。強度が落ちずに冷えるように上手く穴を開けていると思います。このような工夫が信頼性につながっていると思います。

次にレシーバーです。

反対側。

AKの伝統的な形状です。本物と同様に鉄のプレス品です。

カバーにはレールがレールが追加されています。

コッキングレバーを引くとホップ調整ができます(一般的なAK系と同じ)。

次にグリップを握ってみます。参考までに私は身長175cm、体重70kgの平均的な日本人体型で手の大きさも普通だと思います。

このグリップは非常に握りやすくて好みです。

ただし2021年の最新の本物のAK12ではグリップ形状が変わっていました。

個人的には最新型のグリップがカッコ良く見えるので、アクセサリーでLCTから販売されることを期待しています。

また残念ながらLCTから販売されているZENITグリップはポン付けできないようです。どうやらグリップ付け根の形状が独自形状らしいのが原因のようです。

次にトリガーストロークです。

まずは触れているだけの状態。

発射位置

引き切り

特にトリガーストロークが短い、軽いということはなく普通です。まあ、STDのver.3 メカボなのでこんなもんだと思います。

次にセレクターです。

セレクターは一般的なAKと同じです。残念ながら本物のAK-12についている2点バーストはありません。

LCTと同様にAk-12をモデルアップしているArcturusでは2点バーストがセレクトできるようですが、2点バーストは実装されていないようです。

改良点としては右手人差し指がセレクターに掛けて動かせます。ただ本製品ではレバーが硬すぎて私の指の力では動かせませんでした。

なので後に調整していきます。

次にリヤサイトです。

上から見た写真。

AKの伝統的なタンジェントサイトではなくアメリカのような上下左右調整可能なピープサイトです。

これでフロント、リヤサイトの長さが稼げるのと理論的にはピープサイトのが正確に狙えるので命中率は上がると思います(個人差もありますが即応性は落ちる)。

この変更はロシアの歩兵戦術がかなり変化したと感じました。AK-47は誤解を恐れずに述べると7.62x54mmリムド弾の短くした7.62x39mm弾にしフィリサイズ弾よりも威力、射程を落とした弾を使うモデルです。

性能ダウンした言えど、当時で使われていたSMG(代表的なのだとPPSh-41)の弾(7.62x25弾、先端が丸い)よりは遥かに上です。

なのでそこそこの威力で使いやすい弾をSMGのように使える銃(ちょっとした狙撃もできる)がAK-47です。

当時のソ連の陸戦ドクトリンは浸透戦術で浸透し多くの歩兵が近距離、中距離から弾をばら撒くスタイルでした。なので遠距離性能、精度性能の厳しく突き詰めたモノではなおと思います。

その後、流行りに乗って高初速、射程が長い5.45X39弾が採用されましたが軍のドクトリンは変わっていないので開発された銃も以前とさほど変わっていないと思います(AK-74、AK-74Mなど)。

でおそらく21世紀の戦闘用に基本である浸透戦術に大幅な改良が加えられラトニクが制定されてAKー12が生まれたと思います。

そのラトニクに近、中、長距離での戦闘優位の確保という要求から、即応性が優れた伝統的なタンジェントサイトからサイティングの正確さに利点のあるピープ型に変更したのではないかと考えます。

ただし現代だと光学サイトが標準だと思うので実際に戦力が上がるかどうかは疑問です。ロシア軍は人数が多いので光学機器を全体に配らない考えかもしれませんが。

次にマガジン挿入口です。

マグスペーサーが最初から付いています。このスペーサーが有無でマガジン交換が別次元で変わります。

次にストックです。

ごっつい伸縮式ストックになっています。

またサイトラインに対してストックの頬付け位置がM4系に比較して低いです。個人的にはサバゲー時に東京マルイさんのフルフェイスマスクを使うのでストックに頬を密着させづらいのでサイトラインが高い方が使いやすいです(サイトの精度上はパララックスの関係から低い方が良い)。

バットプレートは分厚いゴム製です。

このストックを一番、短い状態で使おうとすると手と干渉して使いずらいです。

なので伸ばしておかないとかなり使いずらいです。

このストックは4段階で長さが変更できます。

ストックパイプは標準的なM4と同じなので様々なストックに交換できます。

これはかなり嬉しいポイントです。

このストックにはギミックが付いていてバットプレートの取り外しができます。

まずは写真のロックを解除します。

バットプレートをスライドさせます。

バットプレートを外すとモノが入れられる空間が出てきます。

本物ではここにクリーニングキットを入れるようです。

純正のストックも悪くはないのですが、2021年の最新の本物のAK-12のストックは変更されてカッコ良くなっていました。グリップ同様にLCTから販売されることを期待したいです。

次にAK系の特徴であるストックの折り畳みです。

写真のボタンを押しながら折り畳みます。ちなみにボタンはそこそこ硬いです。

ストックを折り畳んだ状態です。

伝統的にロシアではストック折り畳み機能を重視しているようです。

理由としては空挺部隊との共用化、歩兵全員が自動車化されているためらしいです。

現代ではどの国の軍隊もほぼ全員、自動車化されているのでロシア特有の理由ではないのですが、ロシアの戦闘車両は伝統的に防弾性能を重視し居住スペースが狭めなのが関連しているような気がします。

ストックを展開するときは写真のレバーを下げながら展開します。やはりそこそこ硬いです。

このストックの折り畳み機構はAK-12独自らしく、残念ながらLCTから販売されているZENITのストックはポン付けできなようです。

実は私はAK-12を元にフルZENITカスタムをしようと思ったのですが、残念ながら簡単にはできないようです。

最後にマガジンです。

形状はAK-12独自ですが規格としては一般的なAKタイプです。なのでLCTのAKマガジンならほとんど装着できると思います。

付属のマガジンはゼンマイ式多段マガジンではなくスプリング式の130連マガジンです。

装着方法は一般的なAKと同じでマガジン前方を引っ掛けて押し込みます。

このマガジンの面白い特徴が底面の一部が斜めにカットされていて、カット部分を地面と接触させることにより本体を安定させることができます。

M4系とはマガジンと本体の固定方法が異なって、強固にマガジンが固定されるので、マガジンに荷重が加わっても給弾不良などの不具合を起こす可能性が低いので、このような運用ができます。

以上で外観紹介は終わります。

トップカバー取り外し、バッテリー取り付け

バッテリーを取り付けるためにトップカバーを外してみます。

これまでのAK系はトップカバー後端のデッキロックボタンで取り外しを行いますが、AK-12では大幅に変更されています。

まずハンドガードにあるレバーを起こします。

起こした状態。

起こしたレバーを抜きます。

これでカバーが外せます。

カバーの固定方法は従来のAKから大幅に改善されています。

レシーバー側の位置ぎめ穴です。

カバーの位置決めピン。

この位置決めのため、従来のAKのようなカバーがぐらつくことがなく固定されます。

なのでリヤサイト、レールなどの位置に精度が必要な部品をカバーに取り付けることができるようなったようです。

バッテリーは基本的にAK用のウナギバッテリーが推奨されていますが、手持ちのDCI  GUNSさんのM4 ストックインのスティックタイプ7.4V 1000mAhのバッテリーは入りました。

コネクターはタミヤミニ互換でヒューズはついていません。

カバーの取り外しの逆の手順でカバーは取り付けできます。従来のAK系に比べて格段に付けやすいです(変わりにレバー部品が増加している)。

実射性能確認

実射性能を確認していきます。

条件は室温20℃くらいでバッテリーはDCI GUNS 7.4V リポバッテリー 1000mAh 25-50cの保管電圧7.6Vを使用しています。

ホップ調整量0で弾はVFC バイオ弾0.2gです。

初速証明書と同じくらい出ててかなり優秀です。

何発か撃ってみました。

90〜92m/s以内でかなり安定しています。

ホップを3/4ほど掛けてみます。

しっかりと初速が落ちているのでホップが効いています。

次にサイクルです。

STD電動ガンとしては普通な感じです。おそらくですがバッテリー満充電で秒14〜15発になると思います。

弾速計の紹介記事

ACETECK AC6000BT (Bluetooth対応) クロノグラフ レビュー

次に作動動画です。

セミオート

LCT AK-12  AEG  セミオート ノーマル

フルオート

LCT AK-12 AEG フルオート ノーマル

作動としてはSTD電動ガンの標準的な感じです。個人的にはギヤ鳴りが大きような気がします。

弾道については確認していませんが実績があるLCT製であること、初速が高めで安定していることからそこそこ良いと思います。

初速の測定、弾道確認は見やすさの観点からホワイトがオススメです(黒は見えない)。銘柄ははG&Gがお気に入りなのでお勧めします(東京マルイさんほど精度は良くないがコスパが良いです)。

・G&G バイオ弾 0.2g
安くて精度が良いので性能確認からサバゲーまで広く使っています。日本に入ってきた頃から使ってるお気に入りです(2008年くらい)。バイオの割に日持ちします

・G&G バイオ弾 0.25g
0.25gです。基本は0.25gでサバゲーしています。

まとめ

軍事先進国のロシアの最新のモデルなだけあって従来のAKからかなり進歩していて扱いやすく感じました。

特に感心したのがハンドガードが敢えての樹脂製なのでレールが過度に尖っていないため握っても痛くないです(M4系の金属切削のレールだと痛いことがある)。

またAK系の弱点だった拡張性に関しても各部にレールが追加されているので十分だと思います。

電動ガンとしては流石のLCTさんでしっかりとできていると思います。特にLCTさんは鉄系の切削、鋳造、プレスが上手な印象を受けました。

元々、請負の機械製造メーカーだったらしいので製造は上手です。その代わりFCUや特殊な機構のメカボックスみたいなのはあまり得意じゃない気がします。

逆に言えばメカは東京マルイさんに良くも悪くも忠実なので、使えるカスタムパーツが多いので個人的には嬉しいです。

造形に関してはAK-12をモデルアップしているもう一つのメーカー、Arcturusのがリアルらしいです。

ただ個人的にはArcturusさんのマイクロスイッチ仕様の独自メカボが好みじゃない、アクセサリー販売もLCTが力を入れていることからLCTさんを選びました。

性能に関しては弾道を実際に見ていないのですが、初速などの数値を見ると箱出しで十分に使えると思います(ホップパッキンくらいは交換した方が良いかも)。

ちなみにLCTさんから7.62mmモデルであるAKー15も販売されていますが違いはマガジンのみのようです。なのでどちらか一方を購入してマガジンさえ用意すれば外観はAK-12、AK-15のどちらにもなりお得な気がします。

以上、ここまでお付き合い頂き有難うございました。

このAK-12はカスタムしていくので次回は分解編です。良かったらお付き合いください。

・LCT AK-12 AEG
今回、紹介した商品です。

・LCT AK-12 純正130連スプリング式マガジン
これじゃなくてもLCTのAKマガジンなら何でも付くと思います。またAKー15をお持ちの方はこのマガジンがあればAK-12 になります。

・LCT AK-15 AEG
マガジン形状のみしか違いがないようです。

・LCT AK-15 純正150連スプリング式マガジン
AK-12のスペアマガジンの外観違いです。

・LCT AK-12 AEG用 ゼンマイ式多段マガジン 450連
これ一本で通常のサバゲーなら弾が足りると思います。またLCTのAK系の多段マガジンがあれば付くと思います。

・LCT AK-15 AEG用 ゼンマイ式多段マガジン 600連
マガジンが大きいので600発入るようです。

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  • この記事を書いた人

kazubara

輸送機器メーカーでの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計知識を伝道します。また職歴を活かしてエアソフトガンをエンジニアリング視点で考察して行きます。

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