今回は電動ガンG&G CM16 SRXL ETUのレビューです。
これは2021年のエアソフト97さんで販売されていた福袋10万円で手に入れたモノの一つになります。
ちなみに2021年のエアソフト97さんの新春福袋の内容を紹介した記事があるので興味があれば覗いて見て下さい。
この製品は買いやすい価格、ETU(MOSFET)、汎用性のあるAR-15の外観でサバゲーでの定番になりつつあると思います。
中身、メカニズムも汎用性のあるver.2メカボなのでカスタムのベースにもピッタリだと思います。
そんな定番のG&G CM16 SRXLをレビューしていきます。
箱と内容物
まずは外箱です。
段ボール箱に機種特有の情報の印刷はされていません(価格帯で箱が異なるのでしょうか?)。
機種の情報についてはスッテカーを貼ることによって判別できるようになっています。
これは悪く言うとケチってるとも言えますが、このような施策の積み重ねで販売価格を下げたり製品自体のデキを良くすることができます。
なので普及価格帯の商品の考え方としては購入者側である私的に大賛成です。
次に機種ステッカーです。
この機種ステッカーもかなり工夫されていて、製品の仕様が全てわかるようになっています。
この製品ですと製品の外観、ETU、MOSFET、AEG(電動ガン)、300連多弾マガジン、メイドインタイワンとわかるようになっています。
またバッテリー、充電器のマークもあり、これらが同梱されている製品であればチェックが付いていると思います。
個人的に驚いたのがメイドインタイワンがブランド化されつつあることです。製造業に身を置いていた身としては時代の移り変わりを感じます。
箱を開けます。
海外製品だと本体がビニール袋に入っていることが多いのですが、G&Gではありませんでした。
内容物です。
・メンテナンスロッド
・取扱説明書
・多弾マガジン
・弾速証明書
海外メーカーでは省略されることが多いメンテナンス棒が同梱されているのは嬉しいです。
もし購入を予定されている方、購入した方の内容物の確認の参考になれば幸いです。
次に説明書です。
素晴らしいことに日本語での記載があります。
日本で普及させるためには日本語での記載は必須だと思います。
個人的に説明書に日本語を加えることは大きな労力、コストがかからないと思うのですが何故か実施するメーカが少ないのか不思議です。
弾速証明書です。
初速が0.2gで初速87m/sも出ていて安定度が驚くくらい高いです。
ただし本当に出ているのかは後半で確認していきたいと思います。
次に外観を見ていきます。
外観
まずいつものサイドビューです。
反対側です。
基本的には汎用性のあるAR-15(M-16、M4)互換で細かい所で工夫しオリジナリティを出しているようです。
細かく見ていきます。
まずはマズルを見ていきます。
形状は少し前に流行ったナイツ 556に非常に似ています。
マズルの元にもダミーではなくしっかりとネジが切られています。なので径が合えばサプレッサーが簡単に取り付けできると思います(G&Gさんから適合品が販売されているかも知れません)。
おそらくですがG&Gさんはアクセサリーにも力を入れているので対応しているサプレッサーがあると思います。
次にフロントサイトです。
フロントサイトは形状の基本はナイツタイプで独自刻印を入れたものになります。
次にハンドガードのレールです。
反対側です。
一昔前に流行ったキーモッドスタイル、フリーフロートなので非常に細く、握りやすいです。
製造に関して考えますと製法はアルミの低圧鋳造(LPDC:low pressure die cast)だと思います。
LPDCは鋳造の方式(方案)の一種で鋳造の世界では割とメジャーな方法です(代表的な他の鋳造方法だtp重力鋳造:GDC、高圧鋳造:HODCなど)。
レールの肉厚が薄いので、最初は板金で板を切り出して、折り曲げて溶接で成形しているのかと思いましたが、繋ぎ目がなかったので鋳物だと思います。
だたし普通の鋳物で肉厚が薄いモノだと湯回り(溶けた金属の流れ)などの観点で湯(溶融金属)に少しだけ圧力を掛けて鋳造していると思います。
この製法は高精度、大量生産に非常に向いている方法ですが、金型費、設備費(そこそこの規模の設備が必要)が大きいので少し大きな会社でないと出来ない製法です。
このことからG&GさんはLPDCが出来るくらいの製造実力がある会社だとわかります(どこでも出来る製法ではない)。かなり高い実力があるように思います。
いずれ鋳造に関してもブログで詳しく書いていきます。
次にレシーバーとハンドガードの結合メカニズムを見ていきます。
逆側
下側
下側左右の計3本のそれなりの大きさの六角ボルトでしっかり締結されています。
なのでハンドガードのガタ付きなどはほぼ無いです。
注意点としてはレールの結合メカニズムが独自規格なので、ハンドガードの交換を考えている方は気を付けないと付かないと思います(G&Gさんから適合品が販売されているかも知れません)。
ちなみにガスブロック、ガスパイプは省略されずにしっかりとあります。
次にレシーバーです。
レシーバーの基本形状はAR-15(M4、M-16)を少し改良されたモノです。代表的な形状はマグキャッチがアンビになっています。
材質はナイロン系の樹脂です。
反対側です。
興味深いのはほとんどの機能がアンビ化されているにも関わらずセレクターはアンビになっていませんでした。
原因として、セレクターをアンビにするにはレシーバー形状、メカボックス形状の変更に加え、ギヤ部品を加える必要があるのでコスト上の観点から装備しなかった、できなかったと考えられます。
次にグリップです。
かなり特徴的な形状です。
身長175cmの体重70kgの平均的な日本人体格の私がグリップを握ってみます。
非常に握りやすく個人的にはフィットする形状でした。
ただし個人差があるので嫌な人はグリップを交換すれば良いと思います(交換は簡単だと思います)。
次にトリガーの引き代です。
まずは触れているだけの状態です。
次に引きMAX状態です。
引き代は短くも長くもなく平均的な長さです。引くのに必要な力に関しても平均的な荷重だと思います。
なのでノーマルではセミの連射などに可もなく不可もなくな感じです。
次にリヤサイト周りです。
リヤサイトはナイツタイプに独自刻印を施したモノになります。
チャージングハンドルはアンビになっています。
このチャージングハンドルを引くと廃莢ポートが開きホップ調整が可能になります。
ホップダイヤルは硬めで調整に力が必要ですが、遊んでいる最中にズレることは無いと思います。
残念ながら最近、普及しているボルトストップ機能はありません。
レーシーバーからハンドガードまで跨いだフラットトップレールです。
繋ぎ目に段差などが無く綺麗にフラットなレールになっています。
サイトビューです。
謂わゆるナイツタイプの見え方と同じです。
次にストックです。
上から見たストック
基本的な形状はクレーンストックに似ていて細かいところをオリジナル形状にしています。
ストックを展開します。
6段階で長さを調節できるので長さが合わない人が出ることはほぼ無いと思います。
ストックの次の写真の部分のボタンを押します。
押すと小物入れが展開できます。
おそらくなのですがCR123電池が2〜3本くらい入ると思います。まあ、実際に使うことはあまり無いと思います。
次にバットプレートです。
厚めのバットプレートで個人的には好きです。
ストックを外すとバッテリーを入れるスペース、ETUが出てきます。
ストックパイプにはスリットが入っており、バッテリーを入れた際の配線の取り回しが楽になっています(かなり助かります)。
ETU基盤です。
反対側
見た感じですがMOSFETを基本とした回路に簡単な制御デバイスを加えたモノに見えます。
なので複雑な制御はこの基盤では難しいと思います(プリコックなどの各種の細かい設定)。
MOSFETに関して説明したページがあるので興味があったら覗いて見て下さい。
ちなみにヒューズはしっかりと付いていて、20Aヒューズですのでそこそこの電流が流せます。
バッテリースペースに関してはストックインのスティックタイプなら確実に入ると思います。またストックのスペースを上手く使えばより大容量のバッテリーが入ると思います。
ただしバットプレートはボルトで留まっているので工具がないと外せません。
なので面倒さを考えるとストックインできるスティックタイプのバッテリーを使うのが運用で楽だと思います。
ストックパイプ根元には スイベルが付いてます。
個人的にワンポイントスリングを重宝するのでありがたい装備です。ただ疑問なのが各機能がアンビ化されているのに スイベルは左側だけです。
次に付属マガジンです。
マガジンの基本形状はSTD M4マガジンですが各所に独自形状を盛り込んでいます。300連のゼンマイ式の多弾になります。
独自形状のためマグウェルが長めの古いHK416には付かないと思います。
この独自形状は本体にマガジンを装着した時に本体をホールドしやすい形状になっています。
個人的にはAR-15(M4系)のマガジンの固定方法は結合力が高いと思えないので、給弾の観点からこのホールド方法はあまり積極的にお勧めできないです。
次に実射性能を見ていきます。
実射性能確認
いつも通りの条件で実射性能を確認していきます。
条件は室温 22℃、バッテリーがDCI GUNS 7.4V 1000mAh 25〜50Cを保管電圧7.6Vを使用します。
ホップ調整量0でVFCのバイオ弾 0.2gで測定します。
何発か撃ってみました。
かなりの安定度で素晴らしい性能です。
初速に関しても証明書記載の87m/sに近い値が出ています。
屋外だけを考えると少し物足りない気がしますが、インドアなどの様々なタイプのフィールドでのレギュレーションを考えると良い落とし所だと思います。
ホップをMAXまで掛けていきます。
初速がガッツリ下がっているのでホップがちゃんと掛かっていると思います。
次に発射サイクルです。
サイクルは秒11.5発で普通のSTD電動ガンと同じくらいです。
バッテリーが満充電状態であれば秒13〜14発の発射レートになると思います。
弾速計の紹介記事
次に作動動画です。
セミオートです。
3点バーストです。
フルオートです。
作動にモタツキは感じないモノの割とピニオンギヤの鳴りが気になります。
以前に紹介した同社のFN F2000では鳴りが気にならなかったので意外に感じました。音はレシーバーなどの形状に大きく影響を受けますが、その影響以上に気になります。価格帯が異なると組み立てラインも違うのでFN2000より量産に適した組み立て工程かも知れません。
ちなみに3点バースト、フルオートの切り替えはセレクターをセミに入れてトリガーを10秒以上、引きっぱなしにすると切り替わります。切り替わった合図(音、光など)は外から分からないのでわかりにくいです。
一応、切り替わった合図として基盤が光っているのですが外から見えないのであまり意味がありません。
動画は編集しているので切り替え時間10秒をカットして短くしています。
初速の測定、弾道確認は見やすさの観点からホワイトがオススメです(黒は見えない)。銘柄ははG&Gがお気に入りなのでお勧めします(東京マルイさんほど精度は良くないがコスパが良いです)。
・G&G バイオ弾 0.2g
安くて精度が良いので性能確認からサバゲーまで広く使っています。日本に入ってきた頃から使ってるお気に入りです(2008年くらい)。バイオの割に日持ちします
・G&G バイオ弾 0.25g
0.25gです。基本は0.25gでサバゲーしています。
まとめ
まとめです。
流石のG&Gさんで実勢価格32000〜35000円でこの性能、品質に加えETU基盤が装備されているのがすごいと思いました。
外観に関しては汎用性のあるAR-15(Mー16、M4タイプ)を基本にしながらデザインが埋没しないように各所に工夫が見られます。
また剛性が必要部品は金属、それ以外は樹脂と軽量、コストを考えて上手く使い分けているので軽い割にはしっかりとした印象を受けました。
内部構造も汎用性のあるSTD メカボ ver.2を踏襲して売りであるETUで価値を高めています。
G&Gさんなので箱だしで十分に使えるのですが汎用性のある外観、構造なのでカスタムの素材としてもピッタリだと思います。おそらくG&Gさんはオプションパーツにも力を入れているので適合する交換パーツはたくさんあると思います。
私だったらレスポンスアップ、火力アップ狙いでサイクル秒間25発の0.9J(0.2gで初速95m/s以内)にペルンのETUでプリコックを掛けます(いつものパターンで申し訳ありません)。
なので始めての一丁で購入してしばらくノーマルで遊んで飽きたら外観、内容共にカスタムを覚えながら進めていって自分好みに仕上げると長く楽しめる製品だと思います。
以上、ここまでお付き合いありがとうございました。
G&G CM16 ETUシリーズです。バレルの長さ以外はほとんど同じだと思います。
・G&G CM16 SRS ETU
シリーズの中で一番、短いバージョンです。取り回しは抜群に良いと思います。ただインナーバレルが短いので屋外で有利に立つような初速を出すのには工夫が必要だと思います。
・G&G CM16 SRL ETU
シリーズの中の中間の長さのモノです。屋外、屋内のバランスを考えるとちょうど良い長さかもしれません。個人的にはこれで十分に短いと思います。
・G&G CM16 SRXL ETU
本サイトで紹介したモノでシリーズ中で一番、バレルが長いバージョンです。長いと言ってもM4と同じくらいなので取り回しで不利になるとは思いません。個人的には長い分だけ各所に余裕があるのでカスタム等を考えると良い選択だと思います。
個人的なお勧めで私はエアソフト本体やパーツ関連の多くをアマゾンのプライム会員に入って購入しています。
意外と本体、パーツ共にラインナップが充実していて最安値では無いもののそこそこの低価格で安定的に購入できるので重宝しています(小物だと買いに行くのがめんどくさいので重宝)。
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