今回はマルゼン CA870 チャージャー NEW HOPのカスタム依頼を受けたので紹介していきます。
以前にもマルゼン CA870 チャージャーをカスタムの依頼を受けて記事にしましたが分解してみたら旧型ホップでオーナーさんに聞いたところNEW HOPの存在を知らなかったようです(私はNEW HOPだと思って依頼を受けたので分解してびっくりしました)。
前のレビュー品は使用実績、外装カスタム品です。今回は新品箱出しとなります。
なのでオーナーさんと会って旧ホップであることを報告したところ、すぐにNEW HOP版を一緒に買いに行くと言われ、お店で購入し封を開けないまま預けていかれました(購入時期は2021年8月頃)。
ちなみにオーナーさんに購入時期を聞いたところ2014年辺りらしくNEW HOP販売前の最後のロットぽいので運が悪かったようです。
なので幸いなことに依頼品なのに箱出しレビューができるのでレビューしていきます(許可をいただきました)。
まずはいつも通り箱出しから紹介します。
箱、付属品
まずは箱です。
堂々とNEW HOP UPシールが付いてます。今度こそ間違いないはずです。
箱を開けていきます。
流石に日本製だけあって梱包が丁寧です。全てビニール袋に入ってました。
中身を取り出していきます。
付属品を確認していきます。
・取扱説明書
・追加取扱説明書
・BBローダー
・ホップ調整用六角レンチ
・ノズル
・弾が少々
もし購入された方で付属品に不足がありそうだと感じた方は参考に確認してみてください。
次に本体の外観を見ていきます。
本体の外観
まずはいつものサイドビューです。
反対側
全体的にかなりコンパクトです。
ちなみに多くの方がご存知だとお思いますが、念のためお伝えするとショットガンの形をしていますが発射数は1発です。ただしマルゼンさんの競技用精密射撃エアソフト(APSカップ用)の技術がそのまま使われていて凄まじい命中制度を誇ります(ショットガン風な見た目からくるイメージと真逆な感じ)。
詳細に見ていきます。
ストック部
ストックです。
初期のM4のコラブシルストック(伸縮式ストック)が付いています。
サイドにスイベルも付いています。
ストックを伸ばしてみます。
ポジションとしては5段階ほど選べるので、様々な体型の方に合うと思います。
残念ながら各ポジションにナンバーの記載はないようです。
マルゼンさんの特徴的な材質であるグラスファイバーの小話
ちなみにマルゼンさんの特徴なのですが材質でガラス繊維入りのナイロン樹脂で複合材(FRP)が採用されています。工業的な表記はPA66-G30などと表記して意味は66ナイロンに30%のガラス繊維を入れた材料となります(数字はいろいろな種類がある)。
このガラスとナイロンの複合材は歴史も古く良く使われる材料です。
マルゼンさんが採用している材料の詳細はわかりませんが図面の材料にはPAXX-Gxx(XX、xxは数字)と書いてあると思います。
ガラス繊維入りのナイロン複合材の良い性質としては強度が高い、耐久性が高い、樹脂なので強い割に軽い、コストが安い(金属に比較して)、樹脂の割に高温に強いなどがあります。
特に樹脂の多くが200〜250℃で溶融するのに対しこのFRPは300℃くらいで溶けます(金型のダメージは大きめ)。
破壊の仕方も特徴的で一般的な樹脂だと割れたり、欠けたりすることが多いのですが、このFRPは粘りがあり千切れながら壊れます。もし壊れた場合は破断面に硬いガラス繊維が出てきて触るとチクチクしたり、皮膚に刺さることがあるので注意してください。
一方で悪い点としては吸水、吸油し安くて寸法が変化しやすい(おおよそ2〜5%ほど太るイメージです)、人によって見た目が好きじゃない、塗装が難しいなどがあります。
このような特性を利用して私はエンジン設計時代に軽量化、コストダウンのために積極的に使っていました。使用箇所の代表例はあまり負荷がかからないギヤやエンジンのヘッドカバーなどにこの材料を使っていました。内部パーツなので見た目は関係ないし、吸水や給油で膨らむ量を予め予想して設計しておけば問題ないので軽量化に役立たせていました(すぐに限界まで膨らみます)。
なので外装部品で使われているのは私の個人的な感覚だと意外な感じがします(質感が良くないのと塗装が難しい)。
次にグリップ、トリガー周りを見ていきます。
グリップ、トリガー、レシーバ周り
まずはグリップです。
グリップは所謂、M4系のA2タイプグリップになります。トリガーもM4の官給品に似ています。
ちなみにレシーバーをアップするとCA870とモデルのマークがあります。
セーフティは親指ですぐ届く位置にありクロスボルト方式と呼ばれるものでオン、オフで使います。
具体的には左がに突き出ている状態がセーフティ オフでボタンを押し込むとセーフティが掛かります。
セーフティをオンにすると反対側のボタンが持ち上がります。
持ち上がったボタンを押せばセーフティが解除されます。このような方式をクロスボルト方式と呼ぶらしいです。ちなみに廃莢カバーは稼働しません。
次にグリップの握り具合です。ちなみに身長175cm体重70kgの標準的な日本人の手です。ただし指が少し長めで手のひらが小さいタイプなので参考程度にして下さい。
電動とは異なりグリップ部にモーターがないので細いです。ガスブロに近いと思います(中は空洞)。ガスブロのグリップに変更できるかは分解時に確認します。
次にトリガーの引き代です。
まずはコッキングしただけの状態です。
遊びが少しだけあって発射直前の位置です。遊びの量は少なくトリガーの重さもそこまで変わらないので発射位置は意識しないと分からないかもしれません。
最後に発射してトリガーを引き切った状態です。
となります。
次にバレル、コッキング部を見ていきます。
バレル、コッキング周り
まずはコッキング部を見ていきます。
まずは通常状態です。
コッキングします。
コッキング自体はさほど重くなく、力が入れやすい位置なので男女に関わらず大変ではないと思います(小柄な女性だと連射はきついかも)。
発射するには引いたグリップを元に戻します。
ちなみにコッキングと連動して給弾ノズルが動きます。
まずグリップを引いた状態です。
図示した給弾プレートが後退します。
ここからグリップを前進させるとプレートが前進しマガジンから弾を出してチャンバーに押し込まれます。
エアコッキングならではシンプルで確実な給弾、チャンバーへの確実な位置での弾のセットによって信頼性、高い命中率が達成できていると思います。
最後にサイトビューです。
サイトが付属していないので別途アイアンサイトかレールを設置して光学機器を載せる必要があります。
しかしながらサイトがないのにレールが付いているのはストック根元だけというが謎な仕様に感じます。最初からフラットトップレールを上面につけてくれるとありがたいのですがコスト的に厳しいのでしょうか?
ホップ調整
最後にホップ調整です。
ホップはアウターバレルの根元に穴があり、その中に六角ボルトが潜んでいるのでそれを付属の六角レンチで回します。
クリック感は一切、無いので調整は少し難しいです。ちなみに明確なMAX、MINの位置が分かりにくいです。MAX,MIN近くになるとレンチを回すのに抵抗感が出てくるのでそこで止めたほうが良いです。無理に回すと六角を舐めてしまい面倒なことになります。
以上で本体のレビューを終わります。
マガジン
次にマガジンです。
このマガジンは面白い機構でマグキャッチ、リリース機能がマガジン側にあります。
なので本体からマガジンを外すときはマガジンのボタンを押しながら外します。
なかなか珍しいたい方だと思います。
次にリップを見ていきます。
独自のリップ形状ですが付属品のローダーでは無く東京マルイさんのローダーで供給口をガスブロ用にすれば装填できます。これはラッキーで付属のローダーをいちいち持ち歩かなくても大丈夫です。
これで40発ほど入ります。1ゲーム内でエアコキで40発も撃つことはレアだと思いますので予備マグはなくても大丈夫だと思います。
・東京マルイ BBローダー XL
いろんなマガジンに使えるのでオススメです。小型の方は使いにくいし直ぐに弾がなくなるのでXLが良いと思います。
実射性能確認
いつも通り実射性能を確認していきます。
条件は室温22℃くらいです。
まずホップMIN付近でVFC 0.2g バイオ弾です。
ホップを六角半回転くらいかけてみます(全体の中でどの程度かよくわからない)。
しっかりとホップが掛かっています。ホップが掛かると初速が下がるので流速系では無いようです。
次にホップ量を変化させながら測定してみました。
いい感じの初速ですが、サバゲーでのエアコッキングの運用だと重量弾(0.28gくらい)で飛距離を伸ばして精密に狙うことが多いと思うので少しだけ初速を上げたい気がします。
弾速計の紹介記事
次に作動動画です。
動画ではわかりにくいのですが作動時のバネ鳴りが気になります。この程度の音なら相手には聴こえ無いと思うのですが、使って気持ちが良く無いので改善ポイントになります。
以前にレビューした旧ホップよりはちょっとだけマシかもしれません。
初速の測定、弾道確認は見やすさの観点からホワイトがオススメです(黒は見えない)。銘柄ははG&Gがお気に入りなのでお勧めします(東京マルイさんほど精度は良くないがコスパが良いです)。
・G&G バイオ弾 0.2g
安くて精度が良いので性能確認からサバゲーまで広く使っています。日本に入ってきた頃から使ってるお気に入りです(2008年くらい)。バイオの割に日持ちします
・G&G バイオ弾 0.25g
0.25gです。基本は0.25gでサバゲーしています。
まとめとカスタム目標
まとめです。
マルゼンさんなので品質や性能は問題ないと思います。初速も非常に安定しています。
自分で確認をしていませんが評判では弾道もかなり良くなっているらしいです。
また架空モデルであることを活かしてコンパクト、軽量でボルトアクションではなくショットガンタイプのコッキングなので連射が容易なので頑張れば機敏に動いてヒットが取れそうです(一気に複数ヒットも狙えそう)。もちろんスナイパーもできます。
欠点としては個人差ですが架空モデルが受け入れられるか、特有のガラス入りナイロンの質感が受け入れられるかだと思います。
ここまででカスタムの目標は依頼事項と併せて次のように考えました。
・スナイパー運用のために飛距離を稼ぐ、命中制度向上のための重量弾対応で初速アップ(0.9J以内、0.2gで95m/s以内)
・発射時のバネ鳴り
になります。もしかしたら分解して中身次第で増えるかも知れません。
以上、箱出しレビューでした。
次回は分解していきますので良かったらお付き合い下さい。
市場在庫状況について
基本的にマルゼンさんの製品は在庫切れが多いです。
マルゼンさんはスポット生産なので生産が入れば在庫が復活すると思うので待ったほうが良いと思います(そこそこの頻度で生産する)。
また赤羽フロンティアさんがマルゼンさんと仲が良いらしく生産が掛かれば多めに入荷しおり競争にならずに購入できると思います(私も遊びに行くと再生産時期でなくても在庫を見掛けることがある)。
ただし赤羽フロンティアさんではあり得ませんが長期在庫品だと旧ホップの場合があるので注意しましょう。
NEW HOPの場合は必ず箱に次のシールが貼ってあるのでチェックしておきましょう。
どうしてもすぐに欲しいという以外はできれば適正価格で手に入れて欲しいので待つことをお勧めします。(調べると法外な値段で販売している方がいますが勿体無いので、できればやめましょう)。
人気製品なので必ず再生産が1年に2、3回ほど掛かりますので気長に待ちましょう。
私の少ない経験期間の10年以上ほど見てきましたが毎年、少ないと2回くらいで多いと3回の再生産はかなり高い確率で生産しているので少しだけ待てば必ず手に入ります。
焦らずに落ち着いて行きましょう。
・マルゼン CA870 チャージャー NEW HOP
今回紹介したモノです。旧ホップ版は市場にほとんど存在しないと思いますがNEW HOPは箱にシールが貼ってあるので購入の際には気を付けて下さい。
ここからは基本構造同じの外装違いなので同じカスタムができるはずです。
・マルゼン CA870 ストック
曲小銃スタイル、伝統的なスタイルで個人的にはこれが好みです。
・マルゼン CA870 ソードオフ
最も軽量、コンパクトなタイプです。ガンガン突っ込んでいくタイプに合うと思います。個人的にはストックがあった方がコッキングしやすいです。
・マルゼン CA870 ブルドック
軽量、コンパクトに加えフォアエンドにグリップを付けて速射性も高めたモデルです。サバゲーに最も向いているモデルかもしれません
・G&P M870ショットガンのシェル装填口風マガジン 装弾数22発
個人的な好みなのですがCA870 ストックにこのマガジンを付けてM870風にするとカッコいい気がします。装填数が減りますが22発もあるので問題ないと思います。
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