今回は自分的なエアガンの原点である東京マルイ エアコッキング ハンドガンの定番のコルト M1911 ガバメント【HG/ホップアップ】をレビューします。
私の年齢ですと幼少期に東京マルイからエアコッキングハンドガン1,900円シリーズが発売されて少年なら誰でも持っているくらいメジャーなモノでした(発売後に消費税が導入され1,980円だった気がします)。
最初期なのでマガジンは割り箸タイプで当然ながらホップなんてものは存在しない時代でしたが命中精度、品質が良くて大人気でした。
ラインナップも豊富で私が覚えている範囲ですとルガーP08、南部14年式、コルトダブルイーグル、オートマグⅡなどの後にデザートイーグルが発売されて狂喜しました。メジャーどころからマイナーなものまで豊富で次々から新モデルが出て楽しかったです。(対象年齢18歳でも誰にでも購入可能な緩い時代)。
価格が子供にも購入できるレベルなのでリッチな友人はコレクションしていて羨ましかったのを思い出します。
現代では残念ながら1900円ではなく定価3500円(税別)なのですが手が出し易い価格であると思います。
今回のレビュー品は当時のものではなく現行品になりますが童心に帰ってレビューしていきます。
外箱、内容物
まずは外箱です。
今回のレビュー品は少し前に購入したものなので現行品の外箱のデザインは異なるようです。
個人的には昔の1900円シリーズのデザインが近いこの箱が好きです。
箱を開けてみます。
発泡スチロールの箱にコルトマークが入っているのがオシャレな感じがします。
次に内容物です。
・マガジン
・マズルキャップ
・取扱説明書
・固定ホップの弾重量0.25g指定書
・ホップの注意書き
・メンテナンスロッド(写真には無し)
・弾が少々
付属の紙には0.25g弾で最適なホップ弾道が得られるとのことです。
説明書類関連です。
低価格帯の商品にも関わらず同社のガスブロとほぼ同じような書類が入っています。
こういうところにコストを掛けられることに東京マルイの凄さを感じます。
次に本体を見ていきます。
本体の外観
本体全体の外観を見ていきます。
反対側です。
一番新しい現行品を見ると本体の色はブラック(おそらく防錆の黒染めを模している)のようです。私のは少し古いロットなのでまさに戦時生産のモノのパーカライジング処理(リン酸亜鉛を使ったリン酸塩皮膜での防錆)のした感じの灰色っぽくて好みです。
少し細かく見ていきます。
廃莢ポートです。
基本的に素晴らしい外観なのですが廃莢ポートの樹脂感は少し残念な感じです。
次に銃口、マズルです。
マズルはしっかりと45口径(11.4mmくらい)のデカい穴とライフリングが再現されています。またM1911の特徴でもあるプッシングバレルもしっかりと再現されていて脱帽です。
遊びで家にある45ACP弾のダミーカートを突っ込んでみました。
そこそこサイズが合っててびっくりしました。
次にハンマー、リアサイトです。
ハンマー周り(エキストラクターなど)の再現がモールドですが素晴らしいです。ハンマーも樹脂ですが滑り止めなどよく再現されています。リアサイトに関しては本物と同様にシンプルなサイトになっています。
フロントサイトもリアサイト同様にシンプルなものです。
このようなシンプルなサイトは見やすくは無いのですが、ホルスターなどへの収納、携帯時や取り出す時に引っ掛かり辛い利点もあります。
次にハンマーを起こします。
当然、ダミーですがファイアリングピンが見えるのが素晴らしいです。
次にグリップです。
個人的にこのグリップの質感、再現度(A1)は素晴らしいと思います。
握ってみるとM1911らしく細身で握り易いです(私は標準的な体型の日本人です)
次にフレームです。
フレームは構造上、仕方が無いのですが左右の貼り合わせの隙間が見えます(本物のフレームは削り出し加工なので左右を分割する隙間はありません)。
最後にグリップ下部にあるランヤードリングです。
しっかりとランヤードリングが付いていて個人的には軍用の証だと思います。
ただし本製品のランヤードリングは樹脂製なのでハードに使うと壊れると思うので注意した方が良いと思います。
外観のまとめとして定価3500円にも関わらずガスブロと遜色ない外観だと思います。ただし価格帯が安いのでハンマーなどの部品は樹脂になりますがそれでも素晴らしい出来だと思います(コスト観点から考えると凄まじい出来だと思います)。
刻印類
まずはスライドの刻印です。
この価格帯に関わらずしっかりと刻印が入っていて凄いです。
刻印は
PATENTED APR.20,1897.SEPT.9,1902
DEC.19,1905.FEB.14,1911.AUG.19,1913
COLT’S PT.F.A.MFG.CO.
HARTFORD.CT.U.S.A
で適当に訳すと特許受理日1897年4月20日、1902年9月9日、1905年12月19日、1911年2月14日、1913年8月19日
アメリカ、ハートフォード工場、製造業者コルト社の特許
だと思います。
二輪四輪車の元エンジン設計者の個人的な感覚では、このようなシンプルな機械で5件も特許が受理されるジョンブローニングは凄まじいと思いました。
自動車用エンジンくらいの複雑な機械を新規で設計すれば約10件くらいは特許を出せるのですが、このようなシンプルな機械だとかなり難しいと思います。
反対側の刻印です。
陸軍の1911モデルと刻印されています。
最後にフレームのASGK(トイガン協会の一つ)刻印です。
これは大手メーカーのトイガンである以上、仕方が無いです(本物には存在しない)。
次に操作系を見ていきます。
操作系
まずはトリガー、セーフティなどの操作系をまとめて見ていきます。
全ての操作系が片手の人差し指、親指で操作できる素晴らしい設計です。
個人的に本製品で凄いと思う操作系はセーフティがハンマーを起こさないと掛からないこと、グリップセーフティがしっかりと機能することです。
まずセーフティを掛けるためにハンマーを起こします。
グリップを握ってセーフティを親指で押し上げるとセーフティが掛かります。当然ながらトリガーはロックされて動きません。
セーフティを解除する場合は逆に親指で押し下げればセーフティが解除できます。
次にグリップセーフティです。
写真の親指部分を押さないとトリガーがロックされて動きません。
グリップセーフティを解除するために押して見ます。
これはしっかりと握って安全な状態にならないとトリガーが動かないようになっています。
この価格帯にも関わらず本物と同じ2系統のセーフティが実装されているのが凄いと思います。
ちなみに100年以上前の設計なので右利き専用でアンビにはなっていません。
次にトリガープルを見て行きましょう。
まずはトリガーを一切、押していない状態。
ちなみにトリガーは指が掛かるところの滑り止めが再現されていて素晴らしい出来です。
トリガーを引き切ります。
トリガー引き代は大きめで、本物も軍用モデルで安全性重視のトリガー引き代が大きめなのを再現したのだと思います。
最後にマガジンを見ていきます。
マガジン
昔はマガジンは割り箸のように細くて長いリアルでは無いものでしたが現行品はバッチリ、リアルに出来ています。
正面。
シングルカラムなので細くて良い感じです。
弾込めも特殊な道具を必要とせず手で込められます。
ただし装填数が25発と多めなので余裕があれば同社のローダーが有ると便利です(お勧めはXL)。
・東京マルイ BBローダー XL
いろんなマガジンに使えるのでオススメです。小型の方は使いにくいし直ぐに弾がなくなるのでXLが良いと思います。
ちなみにマガジンは自重で落下しました。
最後に重量測定です。
程よい重さで質感と扱いやすさを両立させていると思います。
コッキングのコツ
次にコッキングをしていきたいと思います。
コッキング方法として一般的にはスライド後端のギザギザ部(セレーション)を手で挟んでスライドを引くイメージだと思います。
本製品は対象年齢18歳以上なのでスライドのコッキングがそこそこ重いので特に力が弱い方、女性の方などが苦戦されると思います。また本モデルM1911やCZ75などのスライドが細くて摘み辛い機種では力のある人でも苦戦することがあるかと思います。
なので自己流ですがコッキング方法を紹介します。
まずはスライドを左手で挟むのでは無く、スライド前方のバレルを握り込むように持ちます(右利きの場合)。
次にスライドを体の前方に向けます。
ここでスライドを引くのではなく、左手でスライドを手前に引くのと同時に右手で握っている本体を押してコッキングします(勢いも大切)。
こんな感じで勢いのコツが掴めればあまり力は必要なくタイミングでコッキングができると思います。
参考までにコッキング動画です。
割とエアコッキングで女性の方が手こずっているのをフィールドで見かけたことが多いので参考までに記載しました。入りやすくて素晴らしい製品なので間口が広がれば幸いです(そもそも女性の読者がいるのか?)。
ちなみにコッキング写真を撮っているときに気付いたのですが、アウターバレルがしっかりとショートリコイルしていました。脱帽です。
実射性能
次に実射性能を見ていきます。
この製品は固定ホップで弾の重さ0.25gが指定されているので0.25gを使います。
実射性能確認の条件としては弾をVFCのバイオの0.25gを使用しました(エアコキなので外気温などの条件は調査していません)。
初速です。
0.25gで初速57.4m/sの0.41Jとかなりの高性能です。
ガスブロだとグロック 19などのコンパクトなモノと同等です。
初速のバラツキを見るために数発ほど撃ってみました。
流石のエアコッキング式なのでかなり安定しています。
弾速計の紹介記事
次に弾道のイメージです。
そこまで初速が高くないので電動ガンほどは飛びませんが、流石の東京マルイの弾道性能なので35m以上40m未満くらいの飛距離で35mくらいまでは狙って当てられる素晴らしい性能でした。
かなり使えます。
次に作動動画です。まあ、エアコキなのでかなり地味です。
発射方式がエアコッキングなので気候(暑い、寒い)や天候(雨、雪)に関わらず一定の性能を発揮してくれるのが大きいです(連射は辛いですが)。
サバゲでエアコキハンドガンでも頑張ればバカに出来ない戦力になってくれる頼れるサイドウェポンです。
初速の測定、弾道確認は見やすさの観点からホワイトがオススメです(黒は見えない)。銘柄ははG&Gがお気に入りなのでお勧めします(東京マルイさんほど精度は良くないがコスパが良いです)。
・G&G バイオ弾 0.25g
東京マルイのエアコッキングガンの固定ホップの設定は0.25gです。
まとめ
まとめです。
低価格帯にも関わらず最高の外観(一部、物足りない所もある)に高い命中精度で素晴らしい商品でした。
元エンジン設計者の目から見てもコスト的に考えられないレベルの外観品質、各種ギミック、作動性性能でした。
欠点としては仕組み上、どうしようもないのですが重めのコッキング、連射ができない、固定ホップなので調整できないことくらいです。
コッキングに関しては今回、コッキングのコツを書いてみたのでこの製品シリーズの入門に最適な価格帯なので裾野が広がると嬉しいです。
最後に個人的なことですが私は東京マルイ ガスブロのM1911,MEUなども持っていましたがシングルカラムでガス室の気化がイマイチで真夏でも発射に不安があったので売ってしまいました(3発連射でも辛い)。
他にはWAさんのM1911も持っていましたがあまりにも高価なため気軽に使えない、ホップ固定、独特のブローバックシステムのマガジンの出来がイマイチで売ってしまいました。
なので個人的にM1911の決定版は東京マルイ エアコキ M1911と判断しています。
ただ昨今ではブローバックエンジンがかなり改良された東京マルイ M45や各社CO2モデルが出てきているので試して見るかもしれません(CO2のM45は購入済み)。
なので入門者からベテランまでの全ての人にオススメします。
次回は分解とメカニズム(スライド編)になります。
以上、お付き合いありがとうございました。
・東京マルイ コルト M1911 ガバメント 【HG/ホップアップ】 エアコッキングガン
エアガン、本物のオートマチックハンドガンの両方の原点にして至高の製品だと思います。超オススメです。
・スペマガジン
エアコッキングで装填数25発なのであまり必要はないかと思いますが一応、載せておきます(1個くらいはあると便利かも)。
執筆時点ではアマゾン含め、楽天、ヤフーショップも在庫が無いようですが、再生産をすれば復活すると思います。
個人的なお勧めで私はエアソフト本体やパーツ関連の多くをアマゾンのプライム会員に入って購入しています。
意外と本体、パーツ共にラインナップが充実していて最安値では無いもののそこそこの低価格で安定的に購入できるので重宝しています(小物だと買いに行くのがめんどくさいので重宝)。
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