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Kazubara
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自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。仕事などのご依頼は下のお問い合わせボタンからご連絡下さい。

KSC AK74M system7two ホップパッキン交換

KSC AK74M system7two 右側面

かなり前にKSCさんのガスブロ AK74Mを分解して放置してしまいました。

前回のレビューでホップパッキンが痛んで傾いていて弾道が悪かったのでホップパッキンの交換を予定していましたが長らくKSCさんで部品が欠品だったため放置していました(ホップパッキンが傾いている)。

KSC AK74M system7two 壊れたホップパッキン

しかしながらなんと2023年にKSC AK74 ガスブロシリーズが再販に伴って部品在庫が復活したので重い腰を上げて弄っていいきます。

では早速、バレル周りの取り外しをしていきます。

目次

バレルの取り外し

フィールドストリップをした状態から開始します(使うのは赤破線部本体)。

KSC AK74M system7two フィールドストリップ部品展開

ここまでの分解は前回のフィールドストリップを参考にして下さい。手順はハンドガード分解から紹介します。

まずリアサイト付近にあるレーバーを持ち上げます(ハンドガードの固定解除)。

KSC AK74M system7two アッパーハンドガードロックレバー 解除

レバーを持ち上げるとハンドガードのアッパーが取り外せます。

KSC AK74M system7two アッパーハンドガードの取り外し

次にハンドガードを固定している前方の部品にを上から見ると小さいレバーがあるのでレバーを銃口側に倒します。

KSC AK74M system7two ロアハンドガードロックの解除

これでハンドガードを固定していた部品が動くのでズラします。

KSC AK74M system7two ロアハンドガードリテーナーをずらす

これでロアハンドガードが外せます。

KSC AK74M system7two ロアハンドガードを外す

これでハンドガードが外れて次の写真のような状態になります。

KSC AK74M system7two バレル基部

次にレシーバーをバレル側から見るとバレル基部に2本のプラスネジが見えるので外します。

KSC AK74M system7two アウターバレル固定ボルト

・ドライバーセット
安いモノでも良いのですが手頃で高品質なものだとハゼット、トネ、KTC、ベッセル辺りが良いと思います。

リアサイトが付いているブロックのピン2箇所を抜きます(下の写真の位置)。

KSC AK74M system7two バレル固定ピンの取り外し

・シグネット ピンポンチセット
高級ブランドではありませんが、自動車業界ではコスパが良い中級ブランドでおススメです。しかも安いです。

・イーグルフォース メンテナンスベンチブロック ハンドガン用
あるとかなり便利です。しかもハンドガン用で長モノにも十分、対応できるので重宝します。むしろ同社のM4用は個人的に必要性を感じませんでした。

次に視点を変えてホップ調整機構の上側のイモネジを探します。

KSC AK74M system7two ホップチャンバー固定イモネジ

このイモネジを六角レンチで外します。

KSC AK74M system7two ホップチャンバー固定イモねじの取り外し

これでバレル(インナーバレル)が取り外せます。

KSC AK74M system7two バレルの取り外し

次にアウターバレルからインナーバレル、ホップチャンバーを取り外します。

ホップ調整ダイヤル付近にあるイモネジを外します(両側)。

KSC AK74M system7two インナーバレル固定イモねじ

これでインナーバレル及びホップチャンバーが取り外せます。

KSC AK74M system7two インナーバレルアッシーの取り外し

ここまで分解した部品全体です。ただしアウターバレルとレシーバーをとめるイモネジは紛失しました。

KSC AK74M system7two バレル周辺の分解した部品

ホップチャンバーの分解

取り外したインナーバレル、ホップチャンバーです。

KSC AK74M system7two インナーバレルアッシー

まずはインナーバレルクリップを外します。

KSC AK74M system7two バレルクリップの取り外し

樹脂の弾性で嵌っているだけなので壊さないように注意です。

次に下の写真のイモネジを外します。このネジは両側2箇所になります。

KSC AK74M system7two ホップチャンバー固定イモねじ

ネジを外すと部品が外れていきますので紛失に注意しながら分解します。

KSC AK74M system7two ホップチャンバーの分解

特にホップパッキンの押しゴムとプランジャー(黄色の部品)が小さい部品なので失くさないように注意して下さい。

ホップパッキンを丁寧に外せば分解完了です。

インナーバレル、ホップチャンバーの全体部品一覧です。

KSC AK74M system7two ホップチャンバー分解部品

次にインナーバレルを見ていきます。

バレル先端部はテーパー加工がされており位置決め用のO-リングが装着されています。

KSC AK74M system7two インナーバレル先端

バレル全長は217mmでアウターバレルに対しかなり短いです。バレルの形状はKSC AK74独自なので社外品はほぼ存在しないと思います。

KSC AK74M system7two インナーバレル全長

ホップ窓は独自仕様でマルイさんタイプのパッキンは使えません。

KSC AK74M system7two インナーバレルホップ窓

内径は6.02mmです。マルイさん基準の6.08mmに対しタイトな仕様になっています。

KSC AK74M system7two インナーバレル内径

次にホップパッキンを見ていきます。

KSC AK74M system7two ホップパッキン

System7以降のKSC独自の二股タイプです。このタイプのパッキンになってからかなり命中精度が上がっており2010年頃以降のKSC製品はかなり当たります。

次にパッキンを新品に変えて組んでいきます。

ちなみにKSCさんではKSCのサイトから通販でパーツが頼めるのでかなり便利なので機会があったら使ってみて下さい。

KSC パーツ購入サイト AK74M GBB system7 two

ホップチャンバー、インナーバレルの組み立て

組み立てる前にインナーバレルのホップ窓部に気になるバリを発見しました。

KSC AK74M system7two インナーバレルホップ窓の加工

このバリを丸棒ヤスリで取り除きます。

KSC AK74M system7two 丸棒ヤスリ

・ダイヤモンドヤスリセット
コスパが良いダイヤモンドヤスリです。特に丸棒ヤスリは重宝します。5本組がオススメです。

加工したホップ窓部です。

KSC AK74M system7two 加工済みインナーバレルホップ窓

削り粉が出ているのでインナーバレルの内側を掃除します。

KSC AK74M system7two インナーバレルの掃除

これで下準備が完了したのでチャンバーを組んで行きます。

まずインナーバレルにスリーブを通して下の写真のようにホップ窓を避けてシリコングリスを塗ります。シリコングリスは気密確保のおまじないに近いのでお好みで塗布してください。

KSC AK74M system7two インナーバレル シリコングリス塗布

・AZ シリコングリス
定番のAZ社製です。東京マルイさんの純正グリスでも十分ですが量が少ないのでAZがおススメです。安いです。

次に新品のホップパッキンを組み込みます。

KSC AK74M system7two ホップパッキンの組み込み

ホップダイヤルを通します。

KSC AK74M system7two ホップダイヤルの組み込み

ホップパッキンの四角の凹部に押しゴムを乗せます。

KSC AK74M system7two 押しゴムの組み込み

丁寧にガイドを嵌めます。

KSC AK74M system7two ガイドの組み込み

ガイドの穴にプランジャーを置きます。

KSC AK74M system7two プランジャーの設置

ホップ調整ダイヤルをパッキン側に丁寧にズラして嵌めます。

KSC AK74M system7two ホップ調整ダイヤルの組み立て

スリーブを写真の右側に動かします。

KSC AK74M system7two スリーブの組み立て

最後にクリップとイモネジを2箇所締めて完成です。

KSC AK74M system7two ホップチャンバーの完成

完成したチャンバーでホップが真っ直ぐに降りているのか確認します。

KSC AK74M system7two ホップの確認

ちなみに元のホップは以下の写真のようにかなり傾いていました。

これでチャンバー、インナーバレルは完了です。

組み立て

ここからは分解の逆の手順で組み立てます。

まずインナーバレル、チャンバーをアウターバレルに差し込んでチャンバー方向からイモネジ一個、チャンバー固定のイモネジ2個(両側)を締めます。

KSC AK74M system7two インナーバレルアッシーの組み立て

ここでホップ調整時の注意事項です。

まずホップ調整量0状態とホップ強弱の方向です。

KSC AK74M system7two ホップ調整方法

ここからダイヤルを回してホップを強めていくと目盛りMAXまで行かずにダイヤルが止まります。

KSC AK74M system7two ホップホップMAX限界

上の写真の状態からさらに無理にダイヤルを回すとホップパッキンのズレ、破れに繋がるのでお勧めしません。おそらく自分の個体のホップパッキンの傾きの原因はダイヤルの回しすぎだと思います。

次にレーシーバーとアウターバレルを固定します。ここの締結はピン2箇所、ネジ2箇所、イモネジ1箇所(紛失したので適当なイモネジを組みました)を捻り方向に締結するのでかなり剛性が得られていてかなり高い命中精度を出しているように見えます。

KSC AK74M system7two アウターバレルの組み立て

ハンドガードの取り付けの説明は省略して最後にボルト、リターンスプリング、トップカバーを組みます。

KSC AK74M system7two ボルトの組み込み

いつも通り可動部品にはベルハンマーグリスを摺動部に塗って組み立てます。

・ベルハンマー No.0 ゴールドグリス
定番の超優良グリスです。No.0は粘度が低いグリスです。私は基本的に樹脂パーツ同士、樹脂ー金属パーツにはNo.0を塗っています。

・ベルハンマー No.2 ゴールドグリス
定番の超優良グリスです。No.2はNo.0と同じ成分で粘度が硬めになります。私は基本的に金属ー金属パーツに使います。

これで完成です。

KSC AK74M system7two 完成

初速、ホップの掛かり確認

ホップを掛けながら初速を計測してホップの掛かりを確認していきます。

条件はいつも通りでマガジンにHFC-134aを満タンに入れて表面温度23℃(人肌レベル)にし気温は23℃くらいです。

KSC AK74M system7two マガジン表面温度、23℃

弾はVFCのバイオ弾02gです。

まずはホップ調整量0の初速。

KSC AK74M system7two ホップ調整量0での初速、0.2gで79.7m/s

おおよそ初速80m/s前後です。

次にホップ調整量半分の初速。

KSC AK74M system7two KSC AK74M system7two ホップ調整量半分での初速、0.2gで81.7m/s

おおよそ初速81〜82m/sです。

最後にホップ調整量MAXでの初速です。

KSC AK74M system7two KSC AK74M system7two ホップ調整量MAXでの初速、0.2gで83.7m/s

おおよそ初速83~85m/sです。

長物ガスブロの多くはホップをかけると流速チューンのように初速が上がる場合があります。今回、メンテしたKSC AK74mはホップをかけてしっかりと初速が上がっているのでしっかりホップが掛かるようになりました。

またメンテ前のホップパッキンが傾いていた状態ではホップを強くかけるとアウターバレル内で弾が野球のシュートのように曲がってまともに撃てなかったのがしっかりと出るようになったので弾道も直っているはずです(後でフィールドで確認予定)。

これで無事に作業終了です。

弾速計の記事

・G&G バイオ弾 0.2g
安くて精度が良いので性能確認からサバゲーまで広く使っています。日本に入ってきた頃から使ってるお気に入りです(2008年くらい)。バイオの割に日持ちします

・G&G バイオ弾 0.25g
0.25gです。基本は0.25gでサバゲーしています。

まとめ

作業内容としてはさほど難しいところはなく工具と部品さえあれば誰でもホップパッキンの交換ができる作業でした。

もし皆さんがお持ちのKSC AK74mの弾道が変だと感じたら原因の多くが長い期間経ってホップパッキンが劣化して弾道が悪化したり、ホップダイヤルを無理に回しすぎてホップパッキンが傾いたり破れたりするなどのホップパッキンがらみが多いと思うので試して頂けると問題が解決される可能性が高いと思います。

基本的にKSCで有料ですが修理できるのでそちらにお願いするのが安心だと思いますが、DIYが好きな方ならご自分で調整されるのも楽しいと思います。

分解した感じとしてはハンドガードなどの外装パーツは取り付けをはじめとしてかなりリアルです。ただしアウターバレルの固定はトイガンオリジナルですが多くの本数のネジを使ってしっかり精度良く固定されているので高い命中精度が出ると思います。

実射性能としては気温23度で初速が0.2gで80〜84m/s(もちろん法規制内)とかなり高くホップパッキンもここ10年くらい定評のあるKSC 2又パッキンなのでかなりよく飛ぶと思います。

以上、お付き合いありがとうございました。

・KSC AK74M ガスブローバック システム7 two
最近のKSCさんはかなり元気で再販が掛かりました。お勧めです。

・KSC AK74シリーズマガジン
よく市場から在庫が消えるのであるうちに確保することをお勧めします。

・KSC AKS74U ガスブローバック システム7two
本記事のKSC AK74と性能、構造がほぼ同じのショートモデルです。いわゆるクリンコフです。

・KSC KTR-03 ガスブローバック システム7two
KSC AK74タクティカルモデルです。構造、性能はAK74mと同じだと思います。

個人的なお勧めで私はエアソフト本体やパーツ関連の多くをアマゾンのプライム会員に入って購入しています。

意外と本体、パーツ共にラインナップが充実していて最安値では無いもののそこそこの低価格で安定的に購入できるので重宝しています(小物だと買いに行くのがめんどくさいので重宝)。

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KSC AK74M system7two 右側面

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自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。

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