MENU
Kazubara
サイト管理人
自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。仕事などのご依頼は下のお問い合わせボタンからご連絡下さい。

G&P XM177E1 AEG メカボックスの分解

G&P XM177E1 AEG メカボックス

前回はG&P製のXM177E1の外装分解、メカボックスの取り出しまで紹介しました。

今回は取り出したメカボックスを分解して中の部品を見ていこうと思います。そして最後にカスタムメニューを決めていきます。

メカボックスを開けていきます。

目次

メカボックスのご開帳

メカボックスを開ける前に少しメカボックスを見ていきます。

サイドビューです。

G&P XM177E1 AEG メカボックス 左側面

普通のver.2のメカボックスです。以前のG&Pのver.2メカボはシリンダ後方にスプリングが見えるような肉抜き穴がガッツリとあったのですが最近のロットでは廃止したようです。強度面から考えると良い改良点だと思います。

ちなみに28才と書かれていますが、どう言う意味なのでしょうか?(そのまま28才なのでしょうか?)

反対側です。

G&P XM177E1 AEG メカボックス右側面

9本の六角ボルトで留めてあるので合わせ面の面圧はしっかりと出ている感じがします。

次に配線とQCマークです。

G&P XM177E1 AEG メカボックス 配線

フロント配線なので前側に配線が来ています。

QCマークが貼られていますが日本で保証は受けられるのでしょうか?私はすぐに分解してしまうので気にしないことにします。

分解していきます。

残念ながらスプリングのQD方式ではないので昔ながらのやり方でメインスプリングの後ろにドライバーを差しながら開封します。

G&P XM177E1 AEG メカボックスのスプリングを抑える

最近のメカボはスプリングガイドがしっかりとメカボと嵌っているのでドライバーは必要ないかもしれません。

やっとご開帳です。

G&P XM177E1 AEG メカボックスオープン

まさかの緑のエイリアングリスで塗ってある箇所がバラバラで謎です。

箱出しでも使えるかもという期待はあっさり裏切られグリスアップの仕直しは実施した方が良さそうです。

次に敢えて一切、洗浄していないそのままの状態で各部品を見ていきましょう。

メカボックス構成部品

メカボックスのガワから見ていきます。

メカボックスのガワ

部品を全て取り外したメカボックスです。

G&P XM177E1 AEG メカボックス ライトケース

メカボの上部にかなり肉が付いていますが、これはver.3メカボのように締結剛性を確保するためだと思われます。

さらに軸受は8mmの7球ベアリングで私が好きな仕様です。またこのメカボの工夫点は各ギヤ、ベアリングの潤滑のためのグリス溜め形状があります。しかしながら箱だしではグリスが適当に塗られているので意味がありません。

反対側です。

G&P XM177E1 AEG レフトケース

気になった点は配線逃し形状が凝った形状になっています。

しかし私は1.25sqの太い配線に変えるつもりなので加工が必要かもしれません。

ちなみにアルミダイキャストで製造されていますが製品の感じからか金型が少しだけやれてきてます。

金型がやれて来ると製品が型から抜けづらくなって抜き方向に傷ができるのですが、このメカボも少しだけ抜き傷がついてました(性能に関係ない)。

箱だしのグリス状態は置いといてメカボックスの仕様としてはかなり良い感じなのでカスタムに期待が膨らみます。

電装系

次に電装系を見ていきます。

まず全体像です。

G&P XM177E1 AEG 電装系

最近、流行りの電子トリガーどころかFET等も何も付いてなくて昔ながらの電装系です。

海外製品には珍しくヒューズが付いていますが残念ながら菅ヒューズで抵抗が大きそうなのでブレードヒューズに変更します。

配線はよくある0.75sqではなく1.0sqっぽいのですがあまり質の良さそうなものではないので1.25sqで配線を作り直します。

スイッチを見ていきましょう。

G&P XM177E1 AEG スイッチ

何故か接点グリスではなく普通のギヤなどに付いているグリスがたくさん付いてました。

もちろん絶縁になんの効果もなく試射程度でほんの少しだけ焼けているので対策が必要です。

スイッチ対策としてFETにするかSBDにするか悩むところです。できればFETを付けたいところですがスペース次第になります。

吸排気関連部品

吸排気関連の部品でまずピストンから見ていきます。

G&P XM177E1 AEG ピストン

横から見ると普通のピストンです。ただしグリスがほとんど塗られていません。

正面です。

G&P XM177E1 AEG ピストン正面

かなり変わった吸気穴です。性能的にどうなのかはよくわかりません。普通の穴タイプの後方吸気か側方吸気のが良い気がします。

ピストンヘッドの固定方法が変わっていて正面に六角ネジ、ピストン裏側はマイナスネジでした。

G&P XM177E1 AEG ピストン内側

分解しやすそうです。

次にピストンのラックギヤです。

G&P XM177E1 AEG ラックギア

ピストンがリリースされる最後の2歯だけがメタルでした。またギヤ数は1歯カットで14歯になります。

この仕様なら箱だしのサイクルでクラッシュすることが無さそうで良い感じですがグリスが酷いです。割と良い感じですが私の場合はラックギヤが全歯金属のモノを使います。

次にシリンダヘッドです。

G&P XM177E1 AEG シリンダヘッド

普通のシリンダヘッドで気密のOーリングはシングルタイプでした。

裏側もシンプルにゴムが貼ってあるだけです。

G&P XM177E1 AEG シリンダヘッド裏側

私はシリンダヘッドはこういうスタンダードなのが好きです。

次にシリンダです。

サイドから見るとごく普通のシリンダーです。

G&P XM177E1 AEG シリンダ

これがフルシリンダーに見えますが中を見ると手間の掛かる加工で加速シリンダになっています。

G&P XM177E1 AEG シリンダ内側

テーパーで加工して有効なシリンダ長さを調整しています。このテーパー加工はかなり難しい製造方法です。そのためかテーパーの終わりは結構、適当な寸法になっていますが厳密に仕上げる必要がないと思うのでこれで良いと思います。

G&P XM177E1 AEG シリンダテーパー加工

これは面白いシリンダなので使っていきたいと思います。

次にノズルです。

ノズルはアルミの切削で一般的なM4系と異なって21mmでかなり短いです。

G&P XM177E1 AEG ノズル長

仕様としてはOーリングが一個付属するシーリングノズルになります。

G&P XM177E1 AEG ノズル内側

先端の面取りが割と綺麗な仕上げです。

G&P XM177E1 AEG ノズル先端

割と好きなタイプのノズルなのでホップのつまづきがあまり無ければ使っていきたいと思います。

最後にメインスプリングとスプリングガイドです。

メインスプリングは短めの不等ピッチスプリングが入っていました。日本仕様の専用のスプリングをちゃんと入れているようです。

G&P XM177E1 AEG スプリング

スプリングガイドは鉄製で何故か樹脂のワッシャ?が付いています。

G&P XM177E1 AEG スプリングガイド

この樹脂のワッシャ?スペーサー?は初速調整だと思うのですがよくわかりません。

次は駆動系部品を見ていきます。

駆動系部品

まずは駆動系部品の代表であるギヤから見ていきましょう。

セクターギヤです。

G&P XM177E1 AEG セクターギア

セクターチップが私の好きな形状じゃありませんでした。

ギヤは見た感じではおそらく焼結で製作されていると思います。焼結は鍛造などに比較すると強度は劣るのですが成型性の良さから精度が高いのが特徴でこのギヤも歯の精度、形状は良さそうです。

サイドビューです。

G&P XM177E1 AEG セクターギア側面

おそらくですが引き側のギヤが2〜3歯ほどカットしたような形跡があります。確かに箱だしサイクルが17.1発毎秒だと通常のセクターの歯数だとクラッシュする可能性が少しだけあるので対策しているのかも知れません。

裏側です。

G&P XM177E1 AEG セクターギア裏側

次にスパーギヤです。

これは普通のギヤで割と歯の形状、精度が良いこと以外に特筆することはありませんでした。

G&P XM177E1 AEG スパーギア

歯面

G&P XM177E1 AEG スパーギア側面

裏側

G&P XM177E1 AEG スパーギア裏側

最後にベベルギヤです。

これは優秀なギヤで逆転防止のラッチが8箇所もありました。

G&P XM177E1 AEG ベベルギア

このギヤは複雑な形状なので切削で製作されているようです。そのためかなり良い形状をしています。

切削加工で文字を掘るとコストが高いので刻印がスタンプになっています。

G&P XM177E1 AEG ベベルギア裏側

最後に逆転防止ラッチです。

G&P XM177E1 AEG 逆転防止ラッチ

イマイチこれの形状違いでの性能差がよくわかりませんがラッチなので軽くて壊れなければ良いと思います。

残りの部品

主要な部品は紹介したので残りの部品で気になった物を見ていきます。

タペットプレートです。

G&P XM177E1 AEG タペットプレート

おそらくナイロン系の樹脂で粘りがあります。私的に残念なのがタペットの羽根のカタチが今時には珍しい三角形です。加工して使うか悩むところです。

タペットの首元ですが荷重が掛かる部分だけあってかなり凝った形状で剛性を出しています。

G&P XM177E1 AEG タペットプレート前側

タペットはかなりよくできていますが唯一惜しむのが羽根のカタチでこれをどうするか後で考えます。

次にタペットのスプリングです。巻き数が多くて一般の物より強うそうです。

G&P XM177E1 AEG タペットスプリング

次にトリガー、トリガースプリングです。スプリングが少し硬いです。

G&P XM177E1 AEG トリガー

残りはセレクタープレート、セーフティ、カットオフで特に気になるような形状はなかったので省略します。

以上でメカボックスの構成部品を終わりにします。

まとめ

G&Pのメカボックスのまとめになります。

個々の部品はかなり工夫されていて良い部品が投入されています。モーターもG&PのM100でそこそこ良いのだしサイクルが上がった対応もしっかりとされています。シムもちゃんと入っており個人差がありますが許せる範囲の組み付けでした。

一つ確認忘れなのですが、箱だし状態でのAOEを確認してませんでした。AOEが酷くてピスクラした場合は強度が弱い樹脂のピストンのラックギヤが壊れるので大きな問題にはならないと思います。

総合的に良い設計の部品が入っているのですが、惜しいのはグリスの塗りが酷いです。このグリスさえちゃんと塗ってあれば箱出しでもいけそうな感じがするのでかなり勿体無いです。

結論として分解した結果、普通に使う分にはグリスアップだけでいけそうな気がします。

カスタムの方向性

カスタムの方向性は単純に使いやすさアップだけが要望なので問題のハンドガードのデルタリングのバネを弱くするのと電装系がリポの放電に耐えられ無さそうなのでなんらかの対策をします。

それにプラスして私の定番のキレ感の向上のためギヤ比変更、トリガーのショート化、モーターの変更をやっていきます。

弾道に関しては信頼と実績の宮川ゴムさんの長掛けミドル 硬度60  ニトリルで調整していきます。

カスタム内容

・デルタリングのバネカット

・ショートストロークスイッチ組み込み

・ギヤ比を13:1へ変更

・配線の1.25sq化

・モーターの変更

・ホップパッキン交換と気密取り

・耐久性向上のためのFETかSBDの設置

丁寧に組んでいき性能としては0.2gでホップ0で初速92m/s当たりのサイクルが25発毎秒あたりを狙って組んでいきます。

次回からカスタム編を紹介しますので良かったらお付き合いください。

箱出しで完全に使えるかというと微妙なところですがお勧めの商品ですがコロナのせいなのかあまり日本に入ってきていないようです。

なので執筆時点で在庫がある、私好みのモデルを紹介しておきます。

基本的に最新ロットであれば中身は一緒で外観が素晴らしいのでフルメタルスタンダードモデルが欲しい方にはお勧めです。

・G&P AR 9mm SMG AEG
ベトナム戦争時の米軍SMG。M16のレシーバーにアンバランスな9mmのマガジンがかっこいいです。

・G&P M16 ベトナムバージョン
XM177シリーズと同時期の主力ライフルです。

・G&P M4A1 AEG 海兵隊モデル
定番です。

個人的なお勧めで私はエアソフト本体やパーツ関連の多くをアマゾンのプライム会員に入って購入しています。

意外と本体、パーツ共にラインナップが充実していて最安値では無いもののそこそこの低価格で安定的に購入できるので重宝しています(小物だと買いに行くのがめんどくさいので重宝)。

多くの商品が配送料無料、お急ぎ便無料になり速ければ次の日に到着します。さらに会員になると映画、アニメ、音楽、書籍なども多くの作品がフリーで見れます。

月間プランだと月600円からで年間プランだと年で5900円でかなりのお得で会員は対象商品購入(エアソフト関連も大抵、対象になっている)でポイントが還元されます。

まずは無料体験からお勧めします。

G&P XM177E1 AEG メカボックス

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次