前回にVFC HK416 CAG AEGのショップカスタム品の分解レビューを行いました。
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今回からは私好みになるようにカスタムしていきます。
実は前回の紹介からかなり時間が経っているのですが、トラブルがいくつも発生し苦戦していたので時間がかかりました。
初のFCU搭載カスタムで手こずったのと運が悪いのが組み合わせで大変でした。
その中で得られた教訓を備忘録にもなるように書いていきます。
まずはカスタムの方向性と最初に用意した部品から紹介していきます。
カスタムの方向性と調達部品
カスタムの方向性ですが、まず以前に紹介した性能を復習すると0.2gのノンホップで初速92~93m/sくらいで7.4Vのリポでバッテリーでサイクルが毎秒16発未満でした。
またギヤノイズが個人的に許容範囲外でした。
なのでカスタムは次の方向性で進めていきます。
・シングルセクターギヤでの限界ハイサイクル化
・わざとオーバーランする設定で組んでFCUで制御させ安定させる
です。
せっかくのFCUを搭載させるので普通に組んだらセミがオーバーランするくらいの不安定な状態を電子制御で安定させるイメージです。
戦闘機で一昔前から常識になった高機動化のためにワザと空力バランスを不安定にしてコンピューター制御で安定させるのと同じコンセプトにします(CCVみたいな考え)。
なので通常のスイッチで組んだら成立しないようなメニューで進めていきます。
目標イメージは鬼レスポンス、サイクル30発/秒超え、0.2g ノンホップで初速92~93m/を目指していきます。
これを踏まえた調達部品は次のようになります。
・SuperShootr ハイスピードギヤ 13:1 ベアリング仕様
・SHS フルスチールラックギヤ ピストン 14歯
・DCI GUNS 側方吸気ピストンヘッド POM
・Airsoft97 不等ピッチスプリング M100
・LONEX A1+ ハイスピード&ハイトルクモーター
・OPTION No.1 超硬スチール 削り出しピニオンギヤ
・マイトリーさんのシルバーブラシ
・G.A.Wのピストン内部用スプリングスペーサー
・PTS EPG グリップ 電動用
・MAXX MODEL ホップアップチャンバー ME PRO
・CYMA AAC SCARタイプQDハイダー
・ノーブランド M-LOK対応 リンクカーブフォアグリップ
・ノーブランド MGPULL CTRタイプ ストック
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これらに加え元々、装着されていたカスタム部品を利用していきます。
ちなみにこれらの部品が正常に全て使えたわけではありませんのでカスタム記事の最後に最終仕様をまとめます。
次からメカボックスのカスタムを進めていきます。
メカボックスのカスタムの下拵え
まずはメカボックスを組む前に下拵えをしていきます。
まずメカボックスの部品摺動部の研磨をしていきます。写真の青い部分です。
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これをリューターにバフを付けて研磨します。
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これで研磨すると楽に短時間で仕上がります。5分くらいで次の写真のように綺麗になります。
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次にメカボックスの割れ対策で次の写真の部分を加工していきます。
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ここは応力集中を避けるためにリューターで丸みを付けます。
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この加工をメカボの両側に施します。
次に使う予定のギヤをメカボに仮組みしたら干渉部分があったので加工します。写真のメカボのタペットのガイド部分です。
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経験上ですがVFCのメカボだと社外のセクターギヤと写真のメカボのリブが干渉することが多い気がします。
これで加工は終わりで洗浄します。
次にギヤの準備です。
使用するギヤはSuerShooterさんのハイスピードギヤ 13:1です。
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私がこのメーカーのギヤが好きなのはベアリング仕様、逆転防止ラッチが6個に加えタペット押す部分のベアリングがプチセクターチップになるのが気に入ってます。
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このギヤをそのまま使うと100%でピストンクラッシュするのでセクターギヤの歯をカットします。
通常であれば引き側2歯、解放側1歯が安パイなのですが、今回はFCUによる制御に期待を寄せてレスポンス重視の引き側1歯、解放側2歯で行きます。
おそらくこの仕様で通常の回路で組むとセミでオーバーランして2発出かねない仕様になります。
間違えないようにマーキングします。
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これをバイスに咥えさせてリューターにダイヤモンドカッターを装着して加工します。
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私が使っているリューターとカッターを紹介しておきます。
・ドレメル ハイスピードロータリー4000
いつも使っているオススメリューターです。これがあるとDIY加工の幅が拡がります。人気機種で3000と4000がありますがツールもセットになってパワーがある4000がオススメです。
・ダイヤモンドカッター
安いので十分だと思います(リューターのシャンク径に注意してください)。
・ミニバイス
これがないと危ないです。
本来ならばセクターギヤのネジを外して加工するのですが、今回の製品は硬すぎて外れなかったので仕方なくそのまま加工しています。
加工が終わったらヤスリで仕上げて洗浄し終了です。
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次にモーターの準備です。
LONEXさんのモーターのピニオンは残念ながらベベルとの相性が悪いモノが多いので交換していきます。
まず仕様するLONEX A1+モーターです。
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まずはピニオンリムーバーでピニオンを抜いて行きます。
イーグル模型さんのピニオンリムーバー
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これにモーターをセットしてピニオンを抜いていきます。
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ここで注意点ですが、必ず少しずつピニオンを抜いてください。一気に抜こうとするとピニオンかリムーバーが破損します。
取り外したピニオンと交換予定のOPTION No.1さんのピニオンを見比べます。
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なかなかわかりづらいのですがギヤの歯面の設計が全く異なります。
通常ですとギヤはギヤシェーパーという歯具で加工するのですがLONEXの歯具は小さめで加工深さが深いので歯面が大きく深くなっています。
この歯面の大きさが多くのベベルとの相性の悪さに繋がっていると思います。
次にモーターブレーキを多用する予定なのでモーターのブラシを交換していきます。
まずブラシを固定しているスプリングを外します。飛んで行かないように注意してください。
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スプリングが外してブラシを止めているネジを外せばブラシが取り外せます。
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外したブラシと交換予定のシルバーブラシを比べてみます。
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シルバーブラシに交換しても性能はほとんど変化がないのですが耐久性が大幅に上がるのでモーターブレーキ等の酷使をする場合は交換すると良いと思います。
取り外しの逆の手順で取り付けて終わりです。
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次に新しいピニオンを取り付けていきまがここで事件が起きます。
トラブル その1
本当は恥ずかしくて記事に残したく無いのですが自分への戒めと再発防止のために書きます。
恥ずかしいことにピニオンを入れるのをミスってモーターの軸が座屈しました。
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さらに工具も破損しました。
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大ショックです。
原因はいくつか考えらて次のような要素があります。
・モーターの軸が太すぎた
・ピニオンの穴が小さすぎた
・モーターの軸が曲がっていた
・工具の精度が悪かった
・作業時に上手く位置が出てなかった
などの要因が考えられます。
今回は既に破損してしまったので明確な要因はわかりませんが、ピニオン挿入時の力がかなり大きかったので無理に続けず途中で辞めて寸法の確認をするべきでした。
しかしながらピニオンを抜いたモーターのモータータワーが取り外せなかったのでモーターの軸が曲がっていたような気がします。
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ちなみに大きな力はどのくらいかというとテコを使わないと回せないくらいで異常でした。
通常であれば多少の力で圧入できるので、このような場合は取り付けを辞めて確認したほうが良いです。
これでモーター、工具ともに使用不可なので再度注文です(ガッカリでした)。
Amazonで急いで注文してピニオンはなんとなく怖いのでライラックスさんのEG ハードピニオンギヤにしました。
流石のAmazonで1日で荷物が到着して作業再開です。
まずはピニオンの取り外し、ブラシ交換を同様にします。
ピニオンを比較してみます。
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やっぱり歯面の大きさが全然、違います。
ピニオンを圧入する前に各寸法を計測して家訓し、丁寧に圧入していきます。
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圧入荷重に気を使いながらハンドルを回します。今回は多少の力で回ります。
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無事に圧入できました。
ちなみに工具は同じイーグル模型さんのピニオンリムーバーにしました。やはりこの商品が比較的、剛性が高そうです。
・イーグル模型 ピニオンリムーバー
似た製品でもっと安いのがありますが、これが一番、剛性が高そうです。
念のためにもターの全長を純正品と比較します。
組まれていたモーターの全長
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ピニオンを組み直したロネックスモーター
![](https://kazubara.net/wp-content/uploads/2021/08/67D805F3-3994-44FB-B8AE-B7F139EA41C8-600x332.jpeg)
ほぼ同じ数字で問題なさそうです。
ここまでで得られた大きな教訓ですが”慣れた頃が一番、危ない”ことです。
正直、これまで多くのモーターのピニオンを交換していてトラブったことがないのでなんの確認もせずに流れ作業な感じで実施していました。
しかしながらそのような心構えだといつか痛い目に会うと痛感しました。
なかなか無いと思いますが皆さんも慣れた作業には気をつけましょう。
今回はこの教訓のところで一旦区切ります。
次回からようやくメカボックスの組み立てになります。良かったらお付き合いください。
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実はこの段階で気持ちにダメージを負ったことにより今後もトラブルが続出します。かなり疲れました。
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