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東京マルイ コルト M1911 ガバメント エアコキ(18歳以上)

東京マルイ コルト M1911 ガバメント エアコキ(18歳以上) 分解と仕組み2(フレーム、シャーシ編)

前回は東京マルイ コルト M1911 ガバメント 【HG/ホップアップ】 エアコキの分解、メカニズム解説のスライド編を書きました。

東京マルイ コルト M1911 ガバメント エアコキ(18歳以上) 分解と仕組み(スライド編)

今回は残った部分であるフレーム、シャーシの分解とメカニズムを解説して行きます。

前回と同様に本製品のメカニズムは、非常にシンプルながらも十分な機能を満たす非常に素晴らしいメカニズムだと思うので気合を入れて解説したいと思います。

また本製品のメカニズムは、この製品だけでなくほとんどのメーカーのエアコッキング式のボルトアクション、ショットガンなどのトリガー周りとほぼ同じなので参考になると思います(シンプルなトリガー、シアー、ハンマー方式)。

特に修理、カスタムを自分で施したい方はメカニズムが解ると自ずと方向性、方法が思いつくと思うのでメカニズムの理解はお薦めです。

まずはフレーム、シャーシを分解して行きます。

フレーム、シャーシの分解

まずはグリップを外すために写真の−ネジを2本、取り外します。

ネジを外せばグリップ、錘が出てきます。

同様に反対側も外します。

折角なので錘をの重さを測ってみました。

56gなので錘が左右2個で112gになります。

ちなみに錘の形状の中で中央付近の凹みが気になったので考えてみましたが構造的に本製品とは関係ないと思います。凹部がある理由としてはM1911系列のグリップにメダルが入るモデルに流用するための形状だと思います(今はラインナップにありませんが昔はグリップにメダルが付くモデルがあった)。

なので、もし少しでも重くしたい方は凹みを釣りの錘とか金属パテで埋めれば少しだけ重くなると思います。

次にサムセーフティを取り外して行きます。

まず通常状態のサムセーフティです(ロックが掛かっていない)。

この状態からサムセーフティをアップさせてロックさせます。

セーフティが掛かった状態からさらにアップさせます(次に写真の位置まで動かす)。

この状態までセーフティをアップさせるとセーフティが次に写真のように取り外せます。

これでサムセーフティが取り外せます。

次に本体を見ると+ネジが2本ほど見えるので、まずは写真の位置の下側のネジだけを外します。

ネジを外すと次に写真のようにグリップのバックストラップ(ランヤードリングが付いている部品)を下側にスライドさせて取り外します。

この状態で本体を後ろから見ると重要な部品である板バネ、グリップセーフティが見えます。

この段階でこれらの部品は固定されていないのでそのまま取り外せます(多分、勝手に外れちゃっていると思うので紛失に注意)。

ちなみに部品の配置としては次の写真のようになります。

次に本体の残ったネジ1本を外します。

ネジを外したら本体が左右貼り合わせのモナカ構造なので、丁寧に左右に引っ張り分解して行きます。

この工程だけが少しだけ注意が必要で、力を入れすぎて部品を破損させたり、中身の部品を飛ばして失くさないように気を付けながら少しづつ力を入れていくことをお勧めします。

上手く分解できると次の写真のように中身の部品が配置したまま分解できます。

上の写真は、部品がバラバラになった場合の配置の参考にして下さい。

中の部品は全て固定されていなく簡単に取り外せます。

これで分解は終了です。

参考までにフレーム、シャーシの部品を基の配置をなるだけ再現した状態の写真を載せておきます(フレームとマガジンキャッチを載せるのを忘れました)。

分解はそこまで難しくなく工具は+ドライバー、ードライバーがあれば出来るので簡単だと思います。

次にメカニズムを見て行きましょう。

フレーム、シャーシのメカニズム

まずは細かいメカニズムに入る前にフレーム、シャーシが果たす役割を大まかに考えて行きます。

できれば前回のスライドのメカニズムも見て頂きたいのですがフレーム、シャーシに求められる役割はおおまかに次の2点になります。

東京マルイ コルト M1911 ガバメント エアコキ(18歳以上) 分解と仕組み(スライド編)

フレーム、シャーシの大まかな役割

・ピストンを適切なタイミングで固定すること

ピストンの固定(スライドの引き終わり)

・トリガーを引いた時にピストンの固定を解放する

トリガーを引いてピストンを解放する(発射)

つまりフレームからスライド跨がる機能としては写真の赤い部品(この製品ではハンマー)のピストンを固定する、解放するだけになります。

次にピストンを固定する部品であるハンマーを見て行きます。

ハンマー(ピストンを固定する部品)

早速、ハンマーを見てみましょう。

上の写真のラチェット(ラッチとも言う)と書いた部品がピストンを固定する凸形状になっています。ラチェット部分はバネで押されていて写真矢印方向に動きます。

ラチェット部分が可動することによってピストンを適切なタイミングで固定できるようになっています。

まずはスライドを引いた時にピストンを固定せずに通過させる場合は、ラチェットが倒れてピストンを固定せずに通過させます。

次にスライドが戻る時にピストンの位置を固定させる場合は、ラチェットが出っ張りピストンの凸部と引っ掛かりピストンが固定されます。

このようなラチェット機構で可動部品(ピストン)を一方通行さえることによって適切なタイミングでのピストンの固定を達成しています。

こんな感じの機構は機械の基本的なメカで身の回りにある機械部品のほとんどに利用されていると思います(ボールペン、ホチキスから自動車、ロケットなどなど)

次に視野を広げてハンマーを含むトリガーメカ全体を見て行きます。

トリガー、シアーメカニズム

まずハンマー周りの部品配置です(コッキングしていない初期状態)。

基本的に全ての部品はバネで押さえられています(プラプラと勝手な動きを抑える)。

トリガー、シアーは板バネで抑えられ、ハンマーはハンマースプリングで抑えられています。

参考までにハンマーのみの可動動画です。

東京マルイ エアコキ M1911  ハンマー可動イメージ

次にスライドを引いている途中、ハンマーが倒れている場面の各部品の動きのイメージです。

ハンマーが物理的にスライドに押されて動く、ハンマーに伴ってシアーが動く(板バネに押されているのでハンマーの曲面に沿って動く)場面です。

実際には、この製品はスライドがハンマー倒すのではなくピストンの一部がハンマーを押して倒しますがイメージ優先でスライドにしています。

こではピストンの位置は固定されずに通過して行きます。

次にスライドを引き終わって戻る、ピストンの位置が固定される場面の各部品の動きです。

ここで部品の動きはピストンがハンマーに位置を固定される、ハンマーが動かないようにシアーでハンマーを固定します。

ポイントとしてはピストンを固定しているハンマーが元に戻らないようにシアーがハンマーに板バネの力によって引っ掛けていることです(板バネが無いとシアーがプラプラしてハンマーが固定できない)。

このままスライドが完全に基の位置に戻るとピストンが固定れているのでスプリングが縮み発射可能状態になります。

次にトリガーを引いて発射した状態、ピストンが解放される場面の各部品の動きです。

動きとしては次の4点になります。

発射時、ピストン解放時の内部部品の動き

①板バネより強い力でトリガーを引く

②トリガーにシアーが押されてシアーが回転する

③シアーが動いてハンマーのロックが解除される

④ハンマーが回転してピストンを解放する

という一連の流れが同時に動きピストンが解放されて弾が発射される仕組みになります。

なかなかイメージしづらいかも知れませんがここまでの一連の動きの動画です。

東京マルイ エアコキ M1911  シャーシ メカ動画

実際の作動は本の数秒にも満たないのにそこそこ複雑なのが機械の面白さだと思います。

この中で個人的に使われ方で感心した部品が板バネです。この部品だけでトリガー荷重の決定、シアーの動きの制御、ハンマーのロックという3つの仕事を一つの部品で達成しているのは脱帽ものです(本物のM1911も基本的に同じメカニズム、ジョンブローニングさんは天才です)。

ここまで基本的なメカニズムの説明は終わりですが、折角なのでセーフティのメカニズムも説明して行きます。

グリップセーフティのメカニズム

まずはグリップセーフティのメカでセーフティオン状態、つまりセーフティを押していない、グリップを握っていない状態です。

この状態ではグリップセーフティの凸部がトリガーを抑えて動かなくしています。ポイントとしてはまたも板バネがセーフティを押すことによってトリガーの動きを抑制していること、トリガーを直接的に押さえていることです。

次にセーフティ解除状態、グリップーセーフティが押されている、グリップを握っている状態です。

板バネの荷重以上の力でセーフティを押す、つまりある程度の強さでグリップを握るとセーフティが動いてトリガーの動きを押さえている凸部のロックが解除されます。

このようなメカニズムでセーフティが働いています。

ちなみにシューター系に使われるM1911は、グリップセーフティをオミットすることが多いのですがここまで書いたメカニズムを理解していただければ本製品でのオミットも簡単に出来ると思います(安全観点から積極的には、お勧めしません、ちなみにガズブロも同じだと思います)。

ここも個人的に乾燥した部品がやはり板バネでセーフティの制御まで行っているレイアウトは凄まじいと思います。

板バネを横から見る

正面

機械設計者にとって一つの部品に複数の役割を持たす設計はセンスが問われる重要な要素でこんなコンパクトな板バネで少なくとも4〜5個の機能を持たせるジョンブローニングは天才としか言いようが無いと思います(板バネは設計も難しい)。

次にサムセーフティのメカニズムです。

サムセーフティのメカニズム

まずはサムセーフティがオフの状態、次の写真の状態です。

この状態で機能の説明に必要な部品だけをピックアップすると次のようになります。

ここでのポイントはシアーのロックが掛かっていない、つまりシアーが動けるのでトリガーも動くのがポイントになります。

次にサムセーフティがONの状態、次の写真の状態です。

OFF状態と同様にON状態での必要な部品をピックアップします。

サムセーフティの位置が物理的に上がりセーフティの凸部がシアーの位置を固定しロックします。

つまりシアーが動けないので当然ながらトリガーも動かない仕組みです。

ここまでのメカニズムでジョンブローニングが凄いなと思ったのがグリップセーフティはトリガーの動きの抑制、サムセーフティはシアーの動きの抑制と2系統の安全策を盛り込んでいることです。

つまり安全策が片方が壊れただけで全体が危険に晒されるリスクを減らしています(これで統計的なリスクは二乗で上がる)。

どんな機械(自動車からロケットから全て)でも安全のために複数系統の策を盛り込むことは非常に重要なこと、非常に難しい課題ですが見事にクリアしています(個人的にエンジン設計時代に物凄く苦労しました)。

こんな感じの仕組みで結果的に事故を途中で防いだ事件としてはアポロ13号なんかが有名です(ダメな典型例は福島の原発事故)。

現代はデジタル全盛で機械、アナログはあまり注目されませんが最終的な安全を担保するのは本製品のようなアナログな複数系統の安全策だと思います(話が逸れ過ぎた)。

ちなみにストライカー式の代表であるグロックも多重系統の安全策があり凄い設計です(メカが忠実なエアガンがあれば解説したい、GHKに期待)。

以上でメカニズムの説明完了です。

もし機械の安全に興味があれば機械の発展、安全に対して人類史上最も重要な事故の一つであるコメット墜落事故について書いてみたのでのじて見て下さい。

コメット墜落事故から学ぶ技術史と教訓

コメット墜落事故から学ぶ技術史と教訓

まとめ

今回はエアコキのフレーム、シャーシの分解と簡単な発射メカニズムを説明しました。

分解には元が安いことと必要な工具は+ドライバー、−ドライバーだけで挑戦しやすいと思います。個人的にフレームを左右に割ることだけは少しだけコツが入ると思いますがそれ以外は簡単なので修理、カスタムに向いていると思います。

またメカニズムに関してもスライド同様にガスガン以外のエアガンの基本がみっちりと詰まっていると思うので興味があれば考えながら分解すると理解しやすく楽しいと思います。

さらにスライドとは異なりメカニズムが本物のM1911に似ているの個人的にメカの基本を知る題材としてピッタリだと思いました(そもそもやすいのと機械の基本のテコの原理、ラチェット機構、板バネの基本、リンク機構など)。工学部の機械系の学生の最初の教育に最高だと思います(倫理的にダメか?)。

最後にエアコキに限らずカスタムする際にはメカニズムがわかっていればどのような部品を交換するか?どのように弄れば結果がどうなるのか推測しやすいのでおススメです。

次回は組み立てついでに簡単なカスタムを施して行きます。

東京マルイ コルト M1911 ガバメント エアコキ(18歳以上) 組み立て、カスタム(初速アップ)

以上お付き合いありがとうございました。

・東京マルイ コルト M1911 ガバメント 【HG/ホップアップ】 エアコッキングガン
エアガン、本物のオートマチックハンドガンの両方の原点にして至高の製品だと思います。超オススメです。

・スペマガジン
エアコッキングで装填数25発なのであまり必要はないかと思いますが一応、載せておきます(1個くらいはあると便利かも)。
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  • この記事を書いた人

kazubara

輸送機器メーカーでの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計知識を伝道します。また職歴を活かしてエアソフトガンをエンジニアリング視点で考えてみる。

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