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Kazubara
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自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。仕事などのご依頼は下のお問い合わせボタンからご連絡下さい。

マルゼン CA870 チャージャー NEW HOP 分解編 (カスタム依頼品)

前回にマルゼン CA870 チャージャー NEW HOPの箱出しレビューを記事にしました。

今回は箱出し状態のCA870を分解しながら組み立て、部品の品質を見ていきたいと思います。

まずは外装から分解していきます。

目次

外装の分解

まずはストックを外していきます。

ストックを最後端まで伸ばしてから写真の部分を持ち上げて引っ張ればストックが外れます。

次に本体の分解のための必要はありませんがグリップを外してみます。

グリップを下から覗くとネジが見えるので外しましょう。

少し硬くハマっているので力を入れてグリップを引っ張れば外れます。

グリップの付け根の構造はガスブロに似ているように見えますが、微妙に形状が異なります(電動とは全く異なる)。

なのでグリップを交換する場合は加工が必要になるケースが出てくると思います。

次にリヤブロック(ストックチューブ)を外します。

ストックチューブの根元にネジがあるので外していきます。

そこそこ長いネジなので頑張って外しましょう。

ネジが外れればリヤブロック(ストックチューブ)が外れます。

次に目線を前側に移します。

まずフォアグリップのチューブ先端のキャップを外します。

キャップが外れるとそのままアウターバレルも外れます。

ここでインナーバレルの付け根を見てみます。

インナーバレルの固定にグラツキがありました。しかしこのガタはあまり問題なく、アウターバレルでインナーバレルの位置を決める構造なので問題ないと思います。

おそらくですが根元でガッチリ位置決めを使用とすると組み付け性、コストなどの問題があるのでワザとガタを大きめにしていると思います。

次にフォアグリップのチューブを外していきます。これは簡単でチューブ自体を反時計回りに回します。

写真のようにチューブを回してください。

これでチューブが外れます。

次に本体の外装を分解していきます。

まずは写真の位置にピンが入っているのでピンポンチで外します。この手の構造にしては珍しく方向はありません。

ピンポンチがなくても太い六角レンチなどでも外せますができればポンチを使ったほうが良いと思います。

またこれまでにいくつかエアそう太を分解してきましたがピンポンチ、メンテナンスブロック、プラはんはほぼ100%使っているのでカスタムするのであれば持ってて損はないと思います。

・シグネット ピンポンチセット
高級ブランドではありませんが、自動車業界ではコスパが良い中級ブランドでおススメです。しかも安いです。

・イーグルフォース メンテナンスベンチブロック ハンドガン用
あるとかなり便利です。しかもハンドガン用で長モノにも十分、対応できるので重宝します。むしろ同社のM4用は個人的に必要性を感じませんでした。

・ベッセル プラスチックハンマー
安くて頑丈で長持ちします。サイズはコントロール、パワーのバランスで1ポンドがオススメです。

次に本体の左右にある六角ボルトを外します。

逆側。

ネジを外すとトリガーガード一式が外れます。

トリガーガードを見てみるとセーフティの構造がわかります。

写真の溝に着目してみてください。

セーフティオフ。

セーフティをオンにすると溝が写真右側に移動して溝がズレます。

この溝がズレることによってトリガーの可動を妨げて発射できないようにしているようです。シンプルで確実な仕組みだと思います。

次に本体のカバーを外します。これはそのまま前方に抜けます。

ここで注意点が3点ほどあります。

1点目が廃莢ポートです。単純に飾りで置いてあるだけなので忘れないように注意してください。

2点目は次の写真の部品が脱落しやすいので無くさないように注意してください。

失くさないようにすぐに外して管理することお勧めします。

3点目が前方にある樹脂のパーツです。

これを外さないと本体が分解できないので忘れずに外しておきます。

これで外装の分解は終わりになります。

本体、メカボックスの分解

いよいよメカ部分を分解していきます。

まずはメカボックスの位置決めをしているピン(スプリングピン)を抜きます(写真では先にネジを外していますがピンを先に抜いた方が良いと思います)。

これが硬くてかなり抜きにくいので、ピンを半分くらいまで押し込めば分解できるので無理に抜かなくても大丈夫です。

次にメカボックスを締めているネジを外します。ネジは面倒なことにトルクスのT8です。

トルクスは分解防止の意味で国産メーカーに多いネジだと思います。私は国産メーカーをあまり弄らないのでトルクスは次のかなり安い工具を使っています。安さゆえに大きなトルク(力)はかけられませんがエアソフト程度であればなんとかなります。

・トルクスドライバーセット
取り敢えずこのセットで大抵はなんとかなります。安いです。本格的に使う方はブランド物をお勧めします。

次にコッキングするバーに注意しながら本体を開けます。

折角なのでこのまま構造を見ていきます。

トリガーメカ、スプリング部です、かなりシンプルなメカになっています。

スプリングはかなり外径が細く巻きピッチが小さく巻き数が多いタイプです。

トリガーのメカニズムは調整、カスタム編で紹介します。

次にピストン、シリンダ部です。

コッキングのバーでピストンが押される構造です。

次にノズル、タペット、ホップ部です。

ノズルはシリンダーと一体になっていますので気密は完璧です。

ホップ構造も新型になり、よくある電動ガンと似た構造です。ホップ変更に伴う形状変更は既存の金型を改修して実現していると思います。

次に各部品を取り外していきます。各部品ともネジ、ピンなどで固定されていないので簡単に外せます。

注意点が一点だけあって次の写真の棒のような部品の後にバネが入っています。

これで基本的な分解は完了になります。

全体的な印象としては組み立ては丁寧で良いのですが、グリス等が最小限しか塗られていませんでした。

次に幾つか部品を見ていきます。

主要部品のチェック

まずはシリンダーを見ていきます。ノズル、タペットと一体となっています。

シリンダは勿論のことノズル、タペットも肉厚が大きく頑丈そうです。なのでお勧めしませんが雑にコッキングしても壊れないと思います。

次にピストンです。かなり特殊な形状です。

後ろから見るとスプリングが入る箇所の形状が菱形です。

このような形状なので初速アップのためのバネのカサマシをピストン側で実施するのは面倒そうです。

次にホップ関連を見ていきます。

まずはインナーバレルアッシー状態です。

本体に入っていたピンで位置決めしているようです。

これを分解していきます。

インナーバレルのホップ窓を見ていきます。

カスタムパーツのような丁寧な加工がされています。飛距離、命中精度への拘りを感じます。

バレルの先端です。流行りのテーパー加工はないようです。

真鍮製なのでテーパー加工などの追加工は簡単なので好みな形状にするのも良いかと思います。

次にホップパッキンを見ていきます。

コブが長くて長掛けホップになる形状です。ゴムはおそらくニトリルゴムで硬度はかなり柔らかいです。扱い、季節による温度差を考えると良い選択な気がします。ただし柔らかいゴムなので重量弾で強めにホップを掛けて運用すると摩耗が少し速いかもしれません。

次にホップアームです。

一般的な電動ガンと似たようなホップアームです。これで旧ホップよりかなり弾道が良くなっていると思われます。

ホップアームのパッキンを押す部分です。

アームも長掛けホップに対応した形状になっています。NEW HOPの発売は2014年頃で、その時点でこの長掛けホップだと抜群の飛距離、命中精度を実現していたと思われます。

最新のホップと遜色ない構成で素晴らしいと思います。

最後に本体のガワ、メカボックスを見ていきます。

以前に旧ホップ版を分解したのですが、NEW HOPに変更する時に金型改修と同時にメンテもしたようです。なので部品自体もバリ、キズなどどんなに多くないように見えます。

とはいえ、2014年から生産している金型なのでそれなりに傷んでる形跡はあります。

以上で部品チェック終了です。

まとめとカスタム目標

まとめです。

流石の国産品質で問題があるような箇所は見られませんでした。流石の長年に渡って競技用エアソフトを作り続けてきたハイレベルな印象を受けました。

特に新しくなったホップ構造ですが、旧型のイモネジで点で強く押す構造からアームを使って長くホップをかけられる構造なのでかなり良くなっていると思います。

構造に関しては非常にシンプルで確実な機構が採用されています。ジャンルとしてはエアコッキングですが、構造はボルトアクションよりも電動ガンに非常に似ています。

まるでモーターとギヤでピストンを引く代わりに手で引く手動電動ガンみたいな感じでした。

構造がシンプルなので分解、組み立てもかなり楽で工具もトルクス以外は特殊なものは必要ないので、分解経験が少ない方のチャレンジにピッタリだと思います(弄るところは少ないですが)。

次に改善点を考えていきます。

かなり優秀なのでそんなにないのですが次の点が気になりました。

改善点

・スナイパー運用のための重量対応で初速アップ(目標0.9J以内くらい、0.2gで95m/s以内)

・発射時のバネなり解消

・足りないグリス対応

・サイティングのためのサイト追加

・トップレールの追加

この辺を考えながら次回は調整、カスタムしていきたいと思います。良かったらお付き合いください。

・マルゼン CA870  チャージャー NEW HOP
今回紹介したモノです。旧ホップ版は市場にほとんど存在しないと思いますがNEW HOPは箱にシールが貼ってあるので購入の際には気を付けて下さい。

ここからは基本構造同じの外装違いなので同じカスタムができるはずです。

・マルゼン CA870 ストック
曲小銃スタイル、伝統的なスタイルで個人的にはこれが好みです。

・マルゼン CA870 ソードオフ
最も軽量、コンパクトなタイプです。ガンガン突っ込んでいくタイプに合うと思います。個人的にはストックがあった方がコッキングしやすいです。

・マルゼン CA870  ブルドック
軽量、コンパクトに加えフォアエンドにグリップを付けて速射性も高めたモデルです。サバゲーに最も向いているモデルかもしれません

・G&P M870ショットガンのシェル装填口風マガジン 装弾数22発
個人的な好みなのですがCA870 ストックにこのマガジンを付けてM870風にするとカッコいい気がします。装填数が減りますが22発もあるので問題ないと思います。

個人的なお勧めで私はエアソフト本体やパーツ関連の多くをアマゾンのプライム会員に入って購入しています。

意外と本体、パーツ共にラインナップが充実していて最安値では無いもののそこそこの低価格で安定的に購入できるので重宝しています(小物だと買いに行くのがめんどくさいので重宝)。

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まずは無料体験からお勧めします。

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この記事を書いた人

自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。

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