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東京マルイ CQBR BLOCK1 GBB

東京マルイ CQBR BLOCK1 GBBのMK18 mod.1化カスタム品 分解&カスタム ボルト、ロアレシーバー編(M4 MWS、M4A1)

前回は分解&カスタムでアッパーレシーバーを紹介しました。

東京マルイ CQBR BLOCK1 GBBのMK18 mod.1化カスタム品 分解&カスタム ハンドガード、バレル、ホップチャンバー編(M4 MWS、M4A1)

今回は残りのボルトとロアレシーバー周りの分解、ハンマーメカユニット(Zシステム)の分解とカスタムを紹介していきます。

まずはボルトの分解とカスタムを進めていきます。

ボルトの分解とカスタム

前回で取り出したボルト、バッファー、リコイルスプリングです。

まずはボルトを分解して行きます。

ボルトの分解の手始めに次の写真のボルト2本を外します。

ぼると2本を外したらノズルを引っ張りながらキャリアキーを外します。

ここまでの分解で出て来た部品は次のようになります。

スプリングは失くしやすいので注意です。

次にブローバックエンジンを固定しているストッパーを外します。

これでノズルを写真の方向に引っ張るとブローバックユニットが取り出せます。

次にブローバックユニットを分解していきます。

まず次の写真のネジを外します。

ダンパー(ピストンカップ)を外します。

ダンパーを外した後に次の写真のようにファイアリングピンを引っ張ります。

これでブローバックユニットの中の部品が出てきます。

これでボルトの分解は完了です。

ここでの私のカスタムのポイントとしては純正では抑えめだった初速をスプリング(フローバルブスプリング)を交換することによって調整しています(他にはN-PASSなど)。

私が利用しているスプリングはオルガ エアソフトさんのハイプレッシャー スプリングセットを使っています。

・オルガ エアソフト ハイプレッシャースプリング
東京マルイ ガスブロM4だけでなく同社の89式にも使えるようです。

内容物はアルミのスペーサー、長いスプリング、短いスプリングの3点になります。

組み込みパターンは次の5種類になります(初速順)。

パターン① 初速MAX   スペーサー+長スプリング

パターン②初速No.2  長スプリング

パターン③初速No.3   スペーサー+短スプリング

パターン④初速No.4  短スプリング

パターン⑤初速No.5  スペーサー+純正スプリング

これらの中から自分の個体に合うパターンを探して組んで行きます。

前回の記事で内容で私の場合はインナーバレルをメイプルリーフ クレイジージェットバレル(長さ250mm、内径6.04mm)、ホップパッキンをメイプルリーフ マカロンスーパーホップパッキン 50°に変更しているためパターン②の初速No.2がいい感じの初速になりました(気温30℃、ホップ適正、0.2g弾で92m/sくらい)。

この辺の調整は個体の状態(個体差、インナーバレル、ホップパッキン)で差が出るので必ず弾速計でチェックしながら選択しましょう

もし興味があればガスブロの作動の仕組みを解説している記事があるので覗いてください。

ガスブローバック式エアソフトガンの作動の仕組み スライド、ボルト編

続きを見る

組み込んだパターン② 長スプリング

組み込みパターンが決まったら分解の逆の手順でグリスを塗りながら組み立て行きます。

・ベルハンマー No.0 ゴールドグリス
定番の超優良グリスです。No.0は粘度が低いグリスです。私は基本的に樹脂パーツ同士、樹脂ー金属パーツにはNo.0を塗っています。

・ベルハンマー No.2 ゴールドグリス
定番の超優良グリスです。No.2はNo.0と同じ成分で粘度が硬めになります。私は基本的に金属ー金属パーツに使います。

ボルトの次のカスタムポイントはボルト後端に付いているボルトB(ボルトキャリアエンド)と呼ばれる部品をG&P ローラーボルトBに変更しています。

狙いとしてはローラーによって摺動性を上げて作動性向上を狙っています。効果のほどは純正との比較方法が難しく数値化できていませんが少しキレ、燃費が良くなったような気がします。

・G&P ローラーボルトB
ローラーで作動性が良くなっているはずです。

純正部品が見当たらず写真がありませんが純正品はローラーが付いていない寸胴の部品になります。

交換方法はシンプルなのですがネジがネジロックでかなり固く締まっているので少し苦労するかもしれません。

ボルトB(ボルトキャリアエンド)を外した状態です。

ここからボルトに付いているローラーを外します。

分解したローラーです。

この辺の部品は作動性への影響が大きいのでベルハンマーゴールドグリス No.2を丁寧に塗布しながら組んで行きます。

残りの部品は分解手順の逆でボルトを組み立てれば完成です。

最後にチャージングハンドルの摺動部にベルハンマー No.0を塗布してボルト周りのカスタムは完了です。

折角なのでボルトとバッファーの重量を計測します。

ボルト、バッファー重量

 

ボルト220.5g、バッファー24gの合計264.5gがブローバックで動く重量になります。トータル264.5gだとそれほど重い方ではなく大型のハンドガンのスライド重量と同じくらいなので極端にブローバックが重いくはありません。東京マルイの判断として作動性、ブローバック感のバランスが良いところが264.5gということだと思います。

ここまでが私のボルトのカスタムになります。

私は純正の亜鉛ボルトベースでカスタムしてきましたが更なるカスタムの手段としてはボルト自体を社外製に交換するのもありだと思います。

例えば作動性を向上させるために軽いアルミボルトに変える、重厚なブローバックを味わうために重いスチールボルトに変える、外観を変えるなどです(ボルトのデザインも多種多様)。

ボルトの参考例(個人的に東京マルイガスブロ M4系のパーツはオルガエアソフトを信頼しています)
・オルガエアソフト スチールボルトキャリア
重いボルトキャリアです。組み込み方は紹介記事にボルトを変更するだけです。

・オルガソフト アルミボルトキャリア
軽いボルトキャリアです。組み込み方は紹介記事にボルトを変更するだけです。

などなどです。組み立てが面倒な方はオルガ エアソフトさんで好きなパーツを選んでボルトを組んでくれるサービスがあるようです。

予算に都合がつけば複数のボルトを用意して季節や気分で変更するのも良い手かもしれません。

またボルトに限らず重いブローバック感を出すために比重が大きい重い材質のバッファーに変更するのも面白いと思います(ただし作動性、耐久性は劣ります)。

・G&P M4 MWS用可変アルミバッファー
ブローバックの重みが調整できます。25g〜70gまで任意の重さに変更ができます。ただし重さを上げると耐久性は下がるので注意です。

さらに個人的に近日中に交換したいパーツがチャージングハンドルです

・ノーブランド ガイズリータイプ アンビチャージングハンドル
東京マルイ ガスブロ M4系のチャージングハンドルは独自規格なので選ぶときに注意です。MWS用と書いてあれば大丈夫です。

このような感じで東京マルイ ガスブローバックマシンガンのM4系は社外パーツで完成するくらいの数多のパーツが存在しているのでかなり楽しめると思います。

ロアレシーバーの分解、ハンマーメカユニットの取り出し

ここからはロアレシーバーを分解して行きます。

ストックは邪魔になるので外しておきます。

次にハンマーをコックした状態にします。

上の写真のようにハンマーを押せばハンマーがコックした状態になります。

ハンマーコック状態

次にセレクターを外します。

まずセレクターを次の写真のようにSAFEとSEMIの間のポジションにします(少しだけクリック感がある)。

この状態でセレクターを反対側から押します。

これで少しだけセレクターが出てきます。

この状態でセレクターのポジションをSAFEにします。

ここからセレクターを引き出します。

次にマガジンキャッチを外します。

まずマグキャッチボタンを強く押し込みます。

マグキャッチボタンを押し込んだ状態を維持しながらマグキャッチを反時計回りに回します。

これでマグキャッチが外れます。

次にグリップを外します。

グリップを裏側から覗くと六角ボルトが見えるので外します。

グリップを外した時に部品を失くさないように注意してください(特にナット)。

次にトリガーガードを開けて行きます。

レシーバーを今まで見てきた方向と逆にして次の写真のピンを押します。

・シグネット ピンポンチセット
高級ブランドではありませんが、自動車業界ではコスパが良い中級ブランドでおススメです。しかも安いです。

・イーグルフォース メンテナンスベンチブロック ハンドガン用
あるとかなり便利です。しかもハンドガン用で長モノにも十分、対応できるので重宝します。むしろ同社のM4用は個人的に必要性を感じませんでした。

・ベッセル プラスチックハンマー
安くて頑丈で長持ちします。サイズはコントロール、パワーのバランスで1ポンドがオススメです。

これらの工具を使ってピンを押します。

ピンを押したままトリガーガードを回転させて開けます。

次にハンマーユニットを固定しているピンを抜きます(ピンの抜き方向に注意)。

ハンマーユニットを固定しているネジを外します。

次にトリガーとロアレシーバーの隙間にピンポンチを当てます。

ピンポンチをプラスチックハンマーで少しづつ叩くとハンマーメカユニット(Zシステム)が出てきます。

最後まで頑張るとハンマーメカユニット(Zシステム)が取り出せます。

これでロアレシーバーの分解が完了です。

ロアレシーバー部品一覧です。

ハンマーメカユニット(Zシステム)の分解

取り出したハンマーメカユニット(Zシステム)を見て行きます。

まず正面です。

綺麗にボックスに収まっています。

上面です。

ハンマーにローラーが付いていることが分かります(かなり作動性への効果がある)。

反対側

Zシステムの基幹部が見えるビューです。

折角なので擬似的にZシステムを作動させてみます。

下の図はボルトストップが掛かった瞬間を写真にしています。

東京マルイさんのZシステムの紹介動画がわかりやすいと思いますが図解にしてみました。

Zシステムの動きをステップ毎に解説します(機械なので本来は全て同時に発生する事象)

step
1
前進するボルトをプレートで抑える(ボルトストップでプレートが上昇)

step
2
プレートにボルトを抑えた荷重が掛かる(プレートがボルトから受ける荷重)

step
3
プレートは“荷重の向きを変換させる部品“に荷重を掛けて部品が回転する

step
4
“荷重の向きを変換させる部品“が回転して発生する荷重(モーメント)は左側下端の水平配置のスプリングが受ける(ダンパー)

つまりボルトストップさせた時の衝撃荷重はボルト自体では全く受け止めずに紆余曲折して全て左隅に水平に置かれているスプリングが受け止めることになります。

これによって長耐久を実現したようです。

なかなか面白い機構ですがエンジン設計者である自分には馴染みのある機構でエンジンだとOHVのバルブ駆動がそっくりだったりします。

またもう少し複雑なリンクになりますがF1のフロントサスペンションのリンクもZシステムの機構に似ています。

普通はサスペンション、ダンパーなどは基本的には荷重方向と同じ方向で受けるのが基本で最も効率が良い使い方になります(普通の自動車、バイク)。ただしサスペンションは社外にあるので全体のスペースは大きくなります。

 

スペースがないもしくはスペースを小さくしたい場合はZシステムのようにテコ(荷重の向きを変換する部品)を使って荷重の方向と位置を変更させてダンパー、サスペンションが置ける位置に荷重を変換させることがたまにあります(F1のような特殊車両が典型例)。

欠点としてはリンクの分だけ部品数が増し高コスト化すること、かなり上手く設計しないとサス、ダンパーの機械効率が落ちます(難しい技術)。

このZシステムでも弱冠ですが機械効率が悪い点がスプリングに現れていてスプリングの荷重がサイズの割にかなり高くなっています。なのでスプリングの設計はかなり難しくなっています(プランジャーも条件が厳しそう)。

ハンマーメカユニットの分解に戻ります。

目玉であるZシステムのレバーを外します(既にハズているかも)。

ボルトリリーズレバー、スリットカバーを外します。

外した状態。

次にハンマーを起こします。次の図のシアーを押しながらトリガーを引きます。

3本のボルトを外すと2つに割れて中身が出てきます。

トリガーユニットを取り出します。

トリガースプリンを外します。

次に本体の内蔵物を取り出して行きます。

これらの部品は嵌っているだけなので簡単に分解できます。

残ったサイドには内蔵物はありません。

反対側にはZシステムのダンパーとセーフティが付いています。

これでハンマーメカユニット(Zシステム)の分解が完了です。

ハンマーメカユニット(Zシステム)の全部品一覧です。

まとめ

今回はボルトからロアレシーバーの分解とかなり重い内容を紹介させていただきました。

ボルト編では性能に大きく影響する部位なので少し詳しく紹介しました(箱出しでの控えめな初速の調整)。

またボルト周りは他の部位に比べ販売されている社外パーツが多岐に渡るので記事では私のカスタム紹介をメインで記事にしましたがボルト自体を変えるなどの多様なカスタムの進め方の参考になるように書いたつもりです(社外製部品だけで完全なボルトが組める)。

なのでご自身でお好きなパーツを選んで組むとかなり楽しめると思います(初速を含めて法令遵守)。

ロアーレシーバーの分解に関してはあまり触る方はいないと思いますが記事にしまた。ただしグリップ交換、セレクター交換を検討される方は多いと思いますのでその辺の外装変更は次回の記事の組み立て編で詳しく紹介します。

ハンマーメカユニット(Zシステム)に関しては分解する人はより少ないと思いますが個人的興味から分解して紹介してみました。

分解した感想としてはリアルさは妥協してユニット化、コンパクト化、作動性重視で設計されているように見えます。

特に世間的に言及される一つはハンマー形状、作動角だと思いますが作動性重視でハンマーデコック時のハンマー突出し量は最小限になっておりさらにローラーまで付いていてサバゲーがメイン活動になる自分としては好意的に受け止めています。

もう一点はZシステムの賛否だと思いますが個人的には耐久性がある方が好きなので好意的に受け止めています。

ただし個人的に設計で気になる部分がZシステム内の“荷重を変換させる部品”の負荷、スプリングの強度、プランジャーの強度です。

さらに“荷重を変換させる部品“はテコになっているのでレバー比によっては相当な負荷がかかるので耐久性が心配ですが見守るしかないようです。

以上、ここまでお付き合いありがとうございました。

次回はロアレシーバーの組み立てから完成まで紹介します。

東京マルイ CQBR BLOCK1 GBBのMK18 mod.1化カスタム品 分解&カスタム ロアレシーバー(Zシステム)組立〜完成編(M4 MWS、M4A1)

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・東京マルイ ガスブローバックマシンガンシリーズ CQBR ブロック1
本記事で紹介させて頂いたベースモデルです。そのまま使っても良し、10.3インチ系のショートモデルのカスタムベース(ショートなURG-Iなど)に良いと思います。

・東京マルイ ガスブローバックマシンガンシリーズ M4A1 MWS
基本になるM4 MWSです。これはレールをカスタムするのは持ったないくらい良い感じなのでそのまま使うユーザー向けな気がします。グリップ、ストックなどを好みにすると楽しいと思います。

・東京マルイ ガスブローバックマシンガンシリーズ M4A1 カービン
このモデルが同シリーズ最安値なのでカスタム前提ならベストな選択だと思います(そのままでも十分楽しめる)。レールは勿論のことバレル長さまで変えてSR25に似た仕様に変えるなどなんでもできる気がします。

・東京マルイ ガスブローバックマシンガンシリーズ Mk18 mod.1
完全に出来上がったモデルです。私も購入前に発表されていたらこれを購入しました。

・東京マルイ M4A1 MWS用スペアマガジン(シリーズ共通)
通常の35連マガジンです。私は本体付属の1本に4本加えて合計5本で運用しています。5本あると余裕が出てくるので4本追加がオススメですが予算の都合によっては2本追加の合計3本でも楽しくゲームができると思います。

・東京マルイ ガスM4A1シリーズ用20連ショートマガジン(シリーズ共通)
35連マガジンだと伏せた時に地面と接触する事がたまにあるので伏せることが多いマークスマン、スナイパーみたいに使う方には良いと思います。

  • この記事を書いた人

kazubara

輸送機器メーカーでの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計知識を伝道します。また職歴を活かしてエアソフトガンをエンジニアリング視点で考察して行きます。

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