今回は友人の調整依頼品で少し旬を逃した気がしますがActionArmy AAP-01 アサシンのレビューをしていきます。
執筆時点2021年9月においては去年に発売されたにも関わらず未だに超人気で在庫があまりないという人気アイテムです。
他の方のレビューを見ているとトラブル、不具合をほとんど見かけませんが今回、預かった製品は弾道が明らかに悪いようです(箱出しです)。残念ながら私は確認できていないのですが、そこまで弾道に拘らない友人が言うのでなんかありそうだと思い預かりました。
購入店は超有名な○ケイパドックさんで2021年5月くらいに購入したようです。
では製品レビューをしていきます。
外観
全体のサイドビューです。
反対側
全体外観の雰囲気は近代化したルガー MKⅡみたいな外観で割と好きなタイプです。
操作系のアップです。
基本的に人差し指一本だけで全ての操作ができるように配慮されています。
スライドストップレバーとセーフティはアンビ化されています。マグキャッチボタンはおそらく左右入れ替え可能に見えます。
グリップを以ていくと、かなり工夫されていて握りやすくかっこいいです。
背面はグロックのGEN4にかなり似ています。また様々なアタッチメントが付きそうな感じです(実際、販売されているようです)。
次に背面を背面を見ていきます。
次に稼働するボルトを見ていきます。サイトはフロントがオレンジ、リヤがグリーンの集光サイト?でした(少しだけ光る気がする、違うかも)。
このボルトが稼働して後ろに出てきます。ボルトストップが掛かるとこの状態が保たれます。
次にホップ調整です。ボルトが下がればチャンバーから直接、アクセスできます。調整ダイヤルは少し硬めでした。
引いたボルトの裏側にセミとフルオートの切り替えレバーがついています。写真ではレバーが左に傾いているのでセミのポジションで右側に倒すとフルオートになります。
次にバレルを見ていきます。バレル先端に始めから逆ネジM14が加工されていてキャップを外すと姿を表します。
キャップを外した状態。
分解、調整編で詳しくは紹介しますがインナーバレル、ホップチャンバーがアッパーフレームに固定されているので、どんなタイプのアクセサリーを付けても作動に全く影響がありません。
最後にトリガープルです。
コッキングした状態です。
ハンマーが倒れる直前です。
かなりストロークが長くハンマーが起きる位置はトリガー引き切りの直前になります。これも後に紹介しますがフルオート機能を付けたため仕方がない構造になっています。
全体的な樹脂の材料はナイロン系だと思われます。樹脂の割には丈夫で柔軟性がある一方で硬質感があまり無かったりシャープな造形には向いていません。またナイロン系は吸水率が高く水を吸って膨らむことがあるので寸法安定性は低かったりします。ただ普通に使っていれば特に問題ないと思います。
マガジン
マガジンを見ていきます。
マガジン正面
マガジン背面
給弾、ガス供給ルート
マガジンガス注入口
ガス注入はJP仕様ということもありガスが入れやすいです。
東京マルイさんのグロックマガジンと外観は非常に似ていますがガス供給ルートのガスルートパッキンの形状が異なりました。
噂ではアサシンのJP版は東京マルイさんのグロックマガジンが流用できると聞いていますが本当かどうか、後で確認していきます。
実射性能確認
いつも通り実射性能を確認していきます。
セミオート、純正マガジン
マガジンにHFC-134aを満タンにして表面温度28℃、室温23℃で23発装填で確認していきます。
ここでトラブル発生です。いつも通り本体のホップを目盛り0にすると計測エラーがしか出ませんでした。
変だなと思って本体を斜め下に向けると弾がポロポロと出てきました。原因はホップの目盛り0の状態ではホップの突起が十分に降りてなく弾をまともに保持できていませんでした(弾ポロ)。チャンバーに弾を入れて棒で押しながら確認したところ、まともに保持できるのはホップ目盛り最大でした。
このホップでの弾の保持力不足が持ち主が言っていたイマイチな弾道に繋がっています(まともな初速で弾が出てない)。
気を取り直してG&G 0.2g バイオ弾でホップ全開で測定します。
かなり初速が高いです。
原因はバレル側へのガスの吐出圧が高すぎて、中途半端なホップの突起量による弾の保持では弾に十分な圧力がかかる前に飛んでいってしまった結果、適切なホップの回転量、初速が得られていないと考えられます。この対策は調整編で解決していきます。
初速計のレビューも良かったら覗いて見て下さい。
セミオート動作 動画
ちなみに作動しているボルトが軽いのでリコイルの重さはほぼ感じません。
燃費
次に燃費です。
全て空の状態の純正マガジンの重量です。
これにガスを満タン入れます。
これで15.5gのガスが入りました。量的にはハンドガンとしては普通です。
23発を連続で射撃した後のマガジンの重量です。
9gほど消費したようなので1発当たり約0.4gの消費です。思ったりより燃費が良くありません。参考までに東京マルイさんグロック17 Gen4がおよそ0.33gでUMAREX/VFCのガスブロもおおよそ0.3g付近でした。
作動の様子を見ているとガス漏れが気になったので気密の問題かガスカットのタイミングで燃費が悪いような気がします。単純計算で2マガジン撃てるかどうかくらいだと思います(条件による)。
フルート、純正マガジン
次に折角、フルオート機能が付いているので同様の条件で確認してみました。
マガジンの冷えが速すぎて初速が大幅に低下しました。もし安定して使いたいならガス容量、熱容量が大きいロングマガジンを使うことを強くお勧めします。
燃費は1マガジンほど撃ったら空になってしまいました。作動を見ているとボルトの移動スピードが短いため速すぎて、ほとんどガスがでっぱなしになっているので仕方がないなという感じでした。
フルの動作 動画
サイクルが速い、ガスカット時間が短いためガスが出っ放しになりマガジンがすぐに冷えます。
東京マルイさんのグロックマガジンの流用可否
次に噂の東京マルイさんのグロックのマガジンが流用できるか確認していきます。
マガジンの状態はHFC-134aを満タンで表面温度28.6℃、気温23℃で23発争点で確認します。
弾はG&G 0.2gでホップの目盛りは最大です。
撃てることは撃てますがすごく高い初速になりました。
ただし正常には作動しません。ボルトの閉鎖不良が起きました。
この状態では撃つことができず、手で強制ボルト閉鎖をしないと撃てません。私が試した感じだと30%くらいの確率で発生しました。
原因は東京マルイ グロックマガジンのガスルートパッキンの高さ寸法が異なるので発生しています。
結論としては東京マルイさんのグロックマガジンで撃てないことはないが、ボルトの閉鎖不良が起きることがあるので完全互換にはならないです。
また某ショップさんで私がアサシンの海外バージョンを購入しようとしたら、注意点として海外向けはマガジンのガス注入口が高圧ガス対応ということと、東京マルイさんのグロックマガジンを使う場合は専用のガスルートパッキンに変更しないと使えないと教えてくれました。
この話は海外向けだけでなくJPバージョンも同じようなので東京マルイさんのグロックマガジンをそのまま流量することを考えている方は注意したほうがよさそうです(ガス注入バルブは国内使用に変更されている)。
・G&G バイオ弾 0.2g
安くて精度が良いので性能確認からサバゲーまで広く使っています。日本に入ってきた頃から使ってるお気に入りです(2008年くらい)。バイオの割に日持ちします
・G&G バイオ弾 0.25g
0.25gです。基本は0.25gでサバゲーしています。
まとめとカスタム方向性
そこそこ良い感じの品質でできているものの、やはり国産品と同じように箱出しで使えるかというと難しい感じがします。
個体差かもしれませんがホップの保持力と発射ガス量のバランスが崩れています(弾ポロ、弾道が良くない原因)。
海外製品のお約束でグリスがほとんど塗られていないのでグリスアップは必須です。
燃費があまり良くないので気密関係の対策も考えていきたいと思います。
カスタム方向性としては
・発射ガス量とホップの保持力のバランス取り
・各稼働部品のグリスアップ
・ガスルートの気密アップ
になります。
噂では箱出しでもそこそこいけると聞いていたのですが、残念ながらこの個体はちょっと厳しい感じです。ただし構造が単純でカスタムしやすそうなので素材としてはかなり面白い製品だと思います。
・ACTION ARMY AAP-01 アサシン ブラック
外装、内部カスタムベースとしてかなり面白そうです。意外と適正価格で在庫がありました。ちなみに海外仕様とJPはマガジンのガス注入バルブくらいしか変わりません。
・ACTION ARMY AAP-01 アサシン DE
私は個人的のこの色が好きです。
・マガジン
今回の検証で東京マルイさんのグロックマガジンがそのまま流用できないことがわかったので大人しく純正品を買ったほうが確実だと思います。
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