サバゲー界のスタンダードなドットサイトと言っても過言ではない東京マルイ マイクロプロサイトをレビューして行きます。
個人的にハンドガンは1911やCZ75などの伝統的なスタイルが好きでドットサイトを取り付けない派だった、東京マルイさんの光学機器で評判が良いものが少ないことからマイクロプロサイトの購入に踏み止まっていました。
しかしながら持っているハンドガンにドットサイトが似合うグロック系が増えてきたこと、あまりにも評判が良いので今更ながら購入してみました。
今回はマイクロプロサイトをレビューしながらどの辺りが評判の良さに繋がっているのかを探って行きたいと思います。
また東京マルイさんの製品で初めてドットサイトに触れる方も多いかと思いますので使い方も紹介して行きます。
箱と内容物
外箱から開封、内容物のチェックをして行きます。

最近は東京マルイさんのエアガンのパッケージはかなり凝ったデザインが多く開封から楽しめるのですがマイクロプロサイトはかなり簡素なパッケージです。この製品はお手頃価格も魅力の一つでしょうからパッケージが簡素なのもありだと思います(実売6000円くらい)。

裏側には日本企業らしく商品名、特徴、内容物などが丁寧に記載されています。個人的に気になったのがこの価格で製造が日本なことです。どうやってコストを抑えたのか不思議でなりません。
同梱されている内容物を見て行きます。

・本体
・カバー
・ドライバー、六角レンチ2本
・説明書
・レンズクリーナー
ドットサイトの調整、搭載に使う工具一式が同梱されているのでありがたい内容です。電池は付属していないので別途、必要かなと思ったのですが既に本体に入っていました。
ただし電池は量産の完成品検査の動作チェックで使用した物だと思われるので消耗、経年劣化しているので新品に交換した方が無難だと思います。
外観
全体的な外観、質感をチェックして行きます。


前後左右上下と詳しく見ていきます。


かなりシンプルなデザインです。購入前はTrijicon RMRサイトかドクターサイトに似せているのかなと思ったのですがオリジナルデザインのように見えます。レンズについては後で詳しく述べますのでここでは飛ばします。


右側面にドットの左右調整ネジ(ヴィンテージ)、メーカーロゴ、電源があるだけのかなりシンプルなデザインです。
電源はLow、OFF、Highの3種類です。左右調整ネジ(ヴィンテージ調整)は付属の六角レンチで回して使います。

実際にレンチを回してみたところクリック感は全く無く単にネジを回している感触があるだけです。

上面はマウント取り付けネジとドットの上下調整ネジ(エレベーション)だけです。
上下調整は左右調整と同様に付属のレンチで回して調整します。レンチで回した感じは左右調整と同じでクリック感は全くないです。

次にそのまま下面を見てもレール部が見えるだけなのでレールマウントを外して見て行きます。レールマウントは付属の六角レンチを使って下の写真のネジ2本を外します。

マウントと本体の接合部です。

マウント取り付け部の規格は独自形状になっています。このマウントは各メーカーで異なった形状になっておりユーザーとしては非常に困るのですが日本のエアガン界隈ではマイクロプロサイトがかなり普及してるため各社から対応マウントがたくさん販売されているので困ることはないでしょう。
最後に付属のドットサイトのカバーを装着しみます。装着方法は上から被せるだけです。

カバーは樹脂製でハンドガンに装備した状態でもカバーがつけられるように工夫されていました。
次にサイズ感がわかるように手に乗せてみました。

手の平との対比でかなりコンパクトな事がわかります。
具体的な寸法は以下の写真のようになります。


重量です。


重量は本体で15.5g、レーマウント付きで30.5gでした。かなり軽量で16g程度であればガスブロハンドガンに搭載しても作動への影響はかなり少ないように思えます。
意外なことにレールマウントが15gもあり本体とほぼ同じ重さです。レール自体は樹脂で軽いのですがレールを挟むネジが鉄なので仕方がないと思います(ガスブロハンドガンに搭載する場合は使わない)。
ザックリと外観を見た感じでは設計の意図としてコスト、軽量を優先したようなシンプルな形状です。質感は材質がほとんど樹脂、塗装無しの整形色なのでお世辞にも良いとは言えません。逆に言えば使い倒して汚れたり傷がついてもあまり気にならないと思います。
電池交換、分解
電池の交換方法を確認して行きます。
電池を交換するために付属の六角レンチでマウントレールを外します。

マウントレールを外したら裏返しにして以下の写真のネジ2本を付属のドライバーで外します。

これで電池スペースにアクセスできます。

電池交換は少し手順が多く面倒なので電源の切り忘れに注意した方が良いと思います。
電池交換ついでに分解できるところまで分解してみました。
電池スペース下にあるネジを外します。

蓋を開けると基盤と上下左右調整機構が出てきます。

ドットの上下左右調整機構は単純にレーザーユニットをネジで上下左右に移動させる仕組みでした。上下左右共に動かせる範囲が大きいのでゼロインは問題なさそうです。
さらに分解を進めます。

電子基盤は非常にシンプルで構成としては電源部、スイッチ、LEDユニットのみでした。
私の予想ではブローバックの衝撃を和らげるためにゴムブッシュなどでマウントされているのかと思いましが特に何もありませんでしたがおそらくメーカー側で耐久テストをやって何かしらの要件をクリアしているはずなので問題ないでしょう。
分解を進めて両側側面にあるネジを外します。


これで全て分解できました。

レビューを見るとスイッチが硬いと言っている方が居るのでメカを見て行きます。

スイッチ側に凸、受け側に凹が設けられていて噛み合うことでクリック感を出しているようです。どうしても操作感が気になる方はスイッチ側の凸の先端を少しヤスリで削れば動きが変わると思います。ただし使ってるうちに勝手に削れて良い感じになると思うので頑張って使い込むが良いかと思います。
レンズ、ドットの見え方
ドット点灯なしの状態でレンズを覗いて色味を見て行きます。

透明なレンズではなく青みを感じるレンズですが煩わしさを感じるレベルでは無いと思います。
レンズが青さことは日光が強い環境下では赤いドットを目立たせる効果があるので一概に悪いことではありません。実際に実物でもTrijiconやサイトロンさんなんかは敢えて青くしてたりします。
次にレンズの歪みを見て行きます。

歪みはかなり小さいように感じます(私にはわからない)。
レンズのサイズです。

レンズの面積は小さいですが本体が超軽量、コンパクトなので仕方がありません。
次にドットを点灯させて見て行きます。
説明書では屋内、暗所用に推奨されているLowレベルです。

ドットは滲みが少なく非常に綺麗に見えます。写真だとドットが大きように感じますが実際はレンズが小さいのでちょうど良い大きさだと思います。
屋外用のHighレベルです。

撮影が室内なので明るすぎるように見えますが屋外だと丁度良いかもう少し明るくても良いかな?と感じるレベルです。
次にドット点灯レベルHighでドットを上下左右に振って行きます。
上振り

下振り

左振り

右振り

上下左右でドットが見切れないで縁のギリギリまでしっかり写っているので非常に優秀だと思います。
屋外でドットを点灯させてみました(輝度レベル High)。

少しドットが弱く感じますが実用上、問題なさそうです。
まとめ

今回のレビューで感じたことは、圧倒的な軽さと買いやすい価格をコンセプトに、確実に使える信頼できるドットサイトだということです。レンズは見やすく、ドットは綺麗に映り、ゼロインもできる――ドットサイトとして当然のことですが中華製レプリカが多い世界では、低価格で安定した機能性能・品質・供給が見込めるのは非常にありがたいポイントです。
また16gという圧倒的な軽さはガスブロハンドガンに搭載しても作動への影響が少ないのも魅力です。もし作動性が気になる方は私がよくやる軽量ブリーチのカスタムを入れることで、純正と変わらないか、より軽くなるので純正状態と変わらない作動性が確保できます。。気になる方はグロックのレビューも参考にしてみてください。
耐久性についてはこのレビューでは確認できていませんが、東京マルイさんが製造・販売しているため社内テストで確実に確認しているはずなので十分期待できると思います。
これらのことから評判が高い理由も納得できます。
一方で個人的に気になった点もいくつかあります。外観の質感があまり良くないこと、ドットの輝度レベルの選択幅をもう少し増やしてほしいこと、ドット調整ネジにクリック感があればなお良いといった点です。しかしこれらは重量とのトレードオフ、コストを考えれば、十分に納得できる範囲だと思います。
以上、お付き合いありがとうございました。気になる方はぜひこのドットサイトを手に取ってみてください。
・東京マルイ マイクロプロサイト ブラック
実売価格は6000円くらいでおすすめです。カラーが黒以外にもFDE、ホワイトがあります。
他にもドットサイトをレビューしているので興味があれば是非!!
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