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Kazubara
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自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。仕事などのご依頼は下のお問い合わせボタンからご連絡下さい。

SOTAC Trijicon SRO ドットサイト レプリカ レビュー

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レビュー

今回はSOTAC社製のTrijicon SRO ドットサイト レプリカ品のレビューです。

この製品は比較的、手が出しやすい価格(6000円〜8000円)で価格帯、使い勝手が東京マルイさんのマイクロプロサイトと思いっきり被ってきます。

おそらく安定した性能は東京マルイさんのマイクロプロサイトの方が確実なのでしょうが形が独自形状、外装が樹脂による質感、他の人と被ることに対し本製品は実物で大人気のTrijicon社のSRO ドットサイトのレプリカなので気になる方も多いと思うのでレビューしていきます。

目次

外箱と内容物

外箱を見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 箱

外箱はプラスチックのケースになります。パッケージとしては内容物とスペックがわかるようなステッカーが貼ってあります。商品のスペックが記載されていますが後に実物を紹介しながら解説します。

開封します。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 開封

ごちゃごちゃと色々と入っていたので取り出します。

内容物一覧

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 内容物
内容物

・本体

・六角レンチ2本

・クリーナー

・CR2032電池

・レールマウント①

・グロック用マウント②

・工具

・ネジ

かなり豪華な内容物ですが中華レプリカにありがちで説明書がありません。

付属ネジの種類を見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 付属のスクリュー

長さ違いで+ネジ2本、長めの六角ネジ2本、短い六角のネジが2本入っています。

もし購入された方で内容物の過不足が気になる方は参考にしてみて下さい。ただし中華レプリカですので内容物が頻繁に変更されることが多いので注意して下さい。

外観

外観の全体像です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 背後からの全容
SOTAC trijicon SRO ドットサイト 前側からの全容

前後左右上下と詳しく見ていきます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 正面

レンズは赤色が強く反射しているので何かしらのコーティングがされているようです(ルビーコート?)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 裏側

目で覗く側のレンズは少し青みがかかっています。レンズの見え方については後で詳しく書きます。

次に左右側面を見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 右側面

右側面にはドットの左右位置調整(ヴィンテーション)と輝度調整ボタンーが配置されています。プリントの印字はずれもなく綺麗に印刷されています。また流石の中華で思いっきりTrijicon SROと記載されています。

ちなみにボディの材質はアルミで切削で作っているようです(外箱によるとA6061)。A6061の切削なのでそこそこいい雰囲気はでできていますが実物は流石の超超ジェラルミンのA7075-T6で鍛造なので見た感じや質感は異なります。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 左側面

左側面はドットの輝度調整ボタン+があります。右端に印字されているQRコードは無効でした。

次に上下面を見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 上面

上面からは電池スペースの蓋、ドットの上下調整(エレヴェーション)があります。1クリック1MOAとありますが中華レプリカなのでおそらく当てにならないと思います。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 下面

裏側はRMRマウント規格になっています。調査するとマウント形状は本物と同じようなのでサードパーティ製のマウントも使えるようでありがたいです。

ここで折角なので裏蓋を開けてみました。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 回路

電源、レーザーユニット、左右調整機構、上下調整機構が見えます。回路はシンプルな構造でハンダを見る限り丁寧な仕事をしているように見えます。上下、左右調整機構もそこそこな構造に調整幅も大きそうなのでゼロインも心配なさそうです。当然ながら実物のような防水、防塵、耐衝撃などの工夫はされていません。全体的に単純な仕組みなので壊れても簡単に直せそうです。

当たり前ですが実物はもっと複雑な回路で耐衝撃、防水のためにOーリングやゴムのブッシュマウント等が搭載されていますが日本で10万円以上するので別物と考え比較してはいけないような気がします。

裏蓋を元に戻す前に注意点として以下の写真のような絶縁シートがあるのでもし実際に開ける方は注意して下さい。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 絶縁シート

次にサイズ感と大きさです。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト サイズ

大きさとしてはかなりコンパクトですが東京マルイさんのマイクロサイトやRMRサイト、ドクターサイトと比べると大振りです。

参考までに実際に測ったサイズと重量を載せておきます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 寸法
SOTAC trijicon SRO ドットサイト 寸法2

重量

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 重量

重量に関してはマウントを搭載していない状態ですので実際に使用する場合は44gにマウントの重さが増えます。

電源、操作系統

付属の工具を使って電池の蓋を開けて電池(付属のCR2032)を本体に入れて行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 電池

付属の工具は電池の蓋を開けるのにはあまり向いていないようでコインやマイナスドライバーを使った方が作業しやすいです。

ドットの上下調整、左右調整も本体付属の工具で調整できます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト エレベーション
SOTAC trijicon SRO ドットサイト ヴィンテーション

調整ダイヤルはクリック感があって調整しやすいです。本体付属の工具を失くしてもマイナスドライバーやコインで調整できます。

電源スイッチは本体左右に設置されている輝度レベル調整ボタンと兼用で+を押すと点灯、ーを押し続けるとOFFになります。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト +ボタン
SOTAC trijicon SRO ドットサイト ーボタン

次にレールマウントを取り付けます。

付属のマウントと長い六角のネジを2本使います。工具は付属の六角レンチを使います。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レールマウント

取り付け状態を見るとしっかりとレールマウントに本体がマウントできています。たまに粗悪品だと浮き上がることがあるので要注意です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レールマウント 正面
SOTAC trijicon SRO ドットサイト レールマウント サイド

レールマウントがついた状態での重量です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レールマウント付き重量

本体44gに対して31gアップの75gでマウントはかなり重いようです。

次にグロック用マウントを取り付けて行きます。使用するネジは短い六角ネジ2本です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト グロック用マウント

レールマウント同様に取り付け状態を見てみるとしっかり問題なくついています。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト グロックマウント 後側
SOTAC trijicon SRO ドットサイト グロックマウント サイド

重量です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト グロックマウント付き重量

53gなのでマウントレールを搭載した状態よりは軽いです。ライバルの東京マルイさんのプロサイトはカタログによると16gと本製品よりかなり軽量なようです。これらのようなサイトはハンドガンのスライドに直接マウントするので重さが作動性、耐久性に直接影響するので軽い方が良いのでしょうが本製品は樹脂ではなくアルミ製で大型なので仕方がない部分があると思います。

レンズ、ドットの見え方

ここからは実際にレンズやドットの見え方を見て行きます。

最初にドット点灯無しのレンズです。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レンズ

少し青みがありますが見やすいレンズだと思います。

レンズの青みに関しては“青いモノはダメ、安物は青い“ということではなくメーカーによっては狙って青くするようです。以前、サイトロンジャパンさんの営業さんに聞いたことがあるのですが雪原、砂漠地帯のような日光が強い炎天下だと青いレンズでないとドットが見えないそうです。

レンズの歪みを見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レンズ歪み

縁が少し歪んでいますが全体的な歪みがは少なかったです。最もスコープと異なってドットサイトの場合は基本的に歪みは少ないのでこんなものかもしれません。

レンズのサイズです。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト レンズのサイズ

コンパクトな本体の割にそこそこ広いレンズなので見やすいです。

次に実際に本体横の+ボタンを押してドットを点灯させてみます。ドットの輝度は5段階あるのでそれぞれ写真を載せます。

輝度レベル1

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドットレベル1

輝度レベル2

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドットレベル2

輝度レベル3

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドットレベル3

輝度レベル4

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドットレベル4

輝度レベル5

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドットレベル5

全5段階でそれぞれの輝度レベルの違いがわかります(4と5はわからない)。実物は全部でドットのサイズの選択(1MOA、2MOA、2.5MOA)、それぞれ8段階とNVモード2種類の多彩なモードがありますが値段の違うことを考慮しエアガンで使うレベルであれば十分な気がします。

ドット自体は写真では綺麗な丸に見えますが肉眼で見ると少し滲んでいます(私が乱視なのでその影響かも)。

次にドットを輝度レベル5にして上下左右に振ってみます。

まず上に振ります。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドット上振り

残念なことに上に振るとドットが消えて行きました。

ドットが消えない範囲で上に振ると以下の写真の範囲が限界のようです。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドット上振り限界

左に降ります。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドット左振り

右に振ります。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト ドット右振り

上振りでドットが消えていくのは残念ですがそれ以外はドットが縁のギリギリまで映っているのでサイトを覗いた時にドットをすぐ見つけられます。

晴れた屋外でドットを点灯させてみました(ドットの輝度レベル MAX)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 屋外でのドット点灯

少しドットが暗く見辛い気がします(使えないことはない)。撮影時は日差しが強い晴天だったので晴天ではない屋外、森林フィールドや屋内インドアなどでは問題なさそうです。

グロックへの搭載

本製品では付属品にグロック用のマウントがついているので実際に取り付けて見ます。

取り付け対象機種は東京マルイ グロック17 GEN4です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4

まずはホールドオープンさせます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 ホールドオープン

リアサイトの裏側にあるネジを外します(ブリーチのネジ)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 ブリーチ固定ネジ

リアサイトも外します(上方向に引っ張れば取れます)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 リアサイトの取り外し

グロック用マウントに乗せたSROサイトと付属の長い+ネジを準備して取り付けます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 サイトとネジの準備

完成です。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 サイト完成

マウントとスライドの取り付け部を見て行きます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 サイト取り付け部左側面
SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 サイト取り付け部右側面

かなり精度良くスライドとピッタリと搭載できました。

実際にサイトを覗いて見ます。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 東京マルイ グロック17 GEN.4 ドット

構えた時に自然な感じでドットが目に入ってくるのでかなり良い感じです。当然ながらアイアンサイトよりはるかにサイティングしやすいです。

重量感はドットサイトとマウントで55gの重さが追加されているのですがグリップを握っている付近なので重さはあまり気になりません。

実際にブローバックさせてみると東京マルイ グロック GEN4では問題なく作動します。純正状態ではシャープなリコイルだったのがドットサイトの重みで迫力が加わり面白い撃ち味になりました。ただし測定はしていませんが燃費はそこそこ落ちると思います。

ブローバックの衝撃によるドットの消え、ズレは1マグほど撃った感じでは問題なさそうです。メカニズムをみると狙ったのかどうかはわかりませんがドットの位置を調整する機構にネジとスプリングを使用していてそのスプリングがネジにテンションを与えているので外部から衝撃が入ってもドットがズレにくいようになっています(ネジの緩み止めのバネ座金と同じ)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト 調整メカニズム

他に自分が持っているグロックで搭載できるかを試したところ東京マルイ グロック19 GEN3、東京マルイ グロック17 GEN3は取り付けできてUMAREX/VFC グロック19Xは取り付け不可でした。

取り付け部の調査、観察をしてみるとガスブロのグロック系のリアサイト取り付け部は大まかに東京マルイ グロック18C系統、東京マルイ グロック17 GEN.3系統、東京マルイ グロック17 GEN.5の3種類があるようです(東京マルイに限らず全般的な傾向)。

この付属マウントが対応しているのは東京マルイ グロック17 GEN.3系統で見分け方としては下記の写真の様にリアサイトの取り付け部の形状が異なるのでもし購入検討をしている方はお持ちのグロックのリアサイトを確認してみると良いと思います(あくまで参考)。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト グロックのグロックのサイトの形状の種類

またバトンのBGー17のMOSはマウントプレートは取り付け部の軸の径が異なるので搭載できませんでした(BATON G-17は改修されているかもしれません)。軸をリューターなどで削れば使えますがおそらくサードパーティで対応したMOSプレートがあると思うので購入した方が良いと思います。

SOTAC trijicon SRO ドットサイト BATON BG-17 MOSプレート

最も付属のマウントが使えなくても最近ではTrijicon RMR規格のマウントがグロック用だけでなく様々な機種用で販売されているのであまり気にしなくても良いかもしれません。

まとめ

ここまでレビューしてきた感想として実売価格が6,000〜8000円の割にはかなり使える製品だと思います。玉石混合の中華レプリカの中ではかなり良いと思います(ただしロット差がどれだけあるのかは未知数)。

外観に関しては実物はアルミ鍛造なのでかなり異なりますがアルミの切削で綺麗に加工され塗装もいい感じです。機能面も必要最低限は満たしているので問題なさそうです(ドットの上振れの見切れは残念)。

耐久性に関しては内部構造を見る限り極端に低い感じはしません(耐久性が高いとも言えない)。

また付属品だけでマウント、電池や工具の同梱でグロックへの搭載などすぐに使える状態にできるのもポイントが高いです。アクセサリー製品にありがちな本体以外に必要なものがあると気持ち的にも金銭的にもハードルになるので完結している商品はありがたいです。

以上、お付き合いありがとうございました。

・SOTAC SROタイプ ドットサイト
黒以外にもいくつか色の種類があるようです。また購入を検討されている方はショップによって値段がまちまちなのでいくつか探すと良いと思います。

・SOTAC SROタイプ ドットサイト ナイロン
機能性能は同じでボディの材質がアルミからナイロンになり軽量化されているようです。SROタイプと同様に複数の色のバリエーションがある、値段がショップでまちまちなので購入検討されている方はいくつか見てみると良いと思います。

他にもドットサイトをレビューしているので興味があれば是非!!

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