前回は転職活動を始めるために必要なやる事、必要なモノを紹介しました。
今回は転職活動を始めるためにやる事をベースにして転職活動の選考までの流れを紹介していきます。
ただし時間的なスケジュールは人それぞれなのでここでは触れないです(速ければ2ヶ月、長ければ2年とか)。
ただし転職活動の大まかな動機によって流れが少し変わってくるので、まずは転職活動の大まかな動機を整理していきます。
大まかな転職動機の整理
いきなりですが転職活動の大まかな動機をタイプ別に分けます。
論理思考法の一種であるMECE(ミーシー)を使って整理すると3つに分けられます。ほとんどの人がこのどれかに当てはまると思います。
この3つのタイプをそれぞれ少し解説していきます。
1、志望会社が明確な場合
このパターンの方の動機の具体例は次のようになります(パターン1)。
・新卒時に第一志望で受けて落ちた会社に社会でスキルを身に付けてチャレンジする
・今までの経験を活かした海外企業で活躍したい
・同業界、同職種のサプライチェーンの中でより上のティアの会社にチャレンジする
(例:自動車部品メーカーから完成車メーカーに転職する)
・ゲスト(派遣)として入っている先の会社の正社員にチャレンジする
などの目標達成型
このように現状への不満等は別に明確な人生プラン、キャリアプランが決まっている方が当てはまると思います。
このパターンの場合は前回に紹介したやることリストの自己分析、目的目標設定は実施する必要はあまりないと思います。
2、志望会社が決まっていない場合
このパターンの方の動機の具体例は次のようになります(パターン2)。
・給料が安くてムカつく
・労働時間が長くてウザイ
・親、兄弟の介護で地元に帰らなきゃ行けない
・近い将来、今の会社は傾きそう
などの現状の課題、不満の解決型
このように現状への課題、不満を解決することが転職活動のメインになる方です。
このパターンですと現在の自分の課題を解決するのが大きな目的になるので自己分析、目的目標設定から力を入れていくことになると思います。
おそらくですがこのパターンの方が一番、多いかと思います(自分もそうです)。
3、良い条件があれば転職する場合
このパターンの方は基本的に積極的に転職する気はないので動機はほとんどないと思います(パターン3)。
このような方の転職きっかけの例としては次のようになります。
・親、親戚に会社に誘われた
・グループの親会社に誘われた
・取引先に能力を認められて相手に誘われた
・自分がいるグループ、チームが丸ごと他社に誘われた
などのスカウト型
このパターンでは自分から動く必要は全くなく意思さえはっきりさせれば勝手に進んでいくので流れはありません。自分の知っている範囲では基本的に形式的な選考がある場合(面接という名の雑談など)が多いですが極端な場合だと“いつまでに来てね“で終わります。
かなり特殊な状況になるので当てはまる方はあまりいないと思います。
各タイプの動機のまとめ
ここまででタイプ別の内容を少し整理してきました。
実際の転職活動の動機は上記のようにはっきりと区分けができるモノではなく3タイプの気持ちが入り混じった状態だと思います。
それでも自分が一番、解決したい優先事項があると思うので動機のメインがいずれのタイプに当てはまると思います。
図のような思考感覚から自分のタイプを割り出すと良いと思います(前回、紹介した自己分析、目的目標設定結果が使える)。
ここからは本題のタイプ別での転職活動の大まかな流れをフローチャートで解説していきます。
ただし“良い条件があれば転職する“タイプの流れはイレギュラーな事と考えて除きます。
志望会社が決まっているパターンの流れ
前回の記事の内容を基に志望会社が決まっているパターンのやることリストを見ていきます(必要なモノは前回と同じ)。
・スキル、技術の棚卸し
・職務経歴書
・自己PR資料
・履歴書
自己分析、目的目標設定は省ける(実施しても良い)
このリストを基に選考を受けるまでの流れをフローチャート化すると次のようになります。
新しい内容(求人内容の分析など)がいくつか出てきましたが詳細な内容、やり方は後の記事でしっかり説明するのでこの段階では言葉通りに受け取って下さい。
次にこのフローチャートの私の推しポイントです。
志望の会社の求人を探す前に職務経歴書とスキル、技術の棚卸しをやっておく事
一見すると志望する会社の求人を探してから作業しても良さそうですが、予めスキル、技術棚卸し(+職務経歴書)をやっていれば志望会社の求人内容を見た時に自分が選考を受けて勝てるかどうかの判断材料になります(毎回、応募するとなると流石に印象が悪い)。
さらに志望会社の求人を見つけてからの作業開始となると締め切りに間に合わない場合があるので注意です。
もし志望の会社の求人が見つかってギリギリのタイミングで中途半端な資料作成、提出をして選考を受けるくらいなら一旦、時間を置いてしっかりと準備することをオススメします(中途半端な準備では折角のチャンスを逃してしまう)。
理由としては現在の企業の中途採用の求人はよほど特殊な業種、会社、職種じゃない限り継続的に出し続けます(自分の経験から)。
ある程度の大きな企業の考え方としてどの職種もごく数名ですが定期的に外部の人間を入れることによって活性化させる試みを実施ているので無理に急ぐ必要はないと思います(基本的に毎年、求人を出す)。
参考までに自分の居た会社の職場(150人くらいの規模)では最低で年に一人、多い時は5人くらい入って来ていました。
また志望会社の求人を探す時に志望する企業のサイトを見に行く事が基本となりますが、会社が自社サイトで求人を出す場合は大抵で一括大量中途採用になります。
対して少人数の枠で常に実施している求人は求人サービス会社のみに求人を出していることが多いので求人サイトへの登録もオススメします
なので志望会社のサイトに求人がなくても即、諦めないで大丈夫です。
・求人サイトへの登録
・求人サイト登録の際に希望の会社に沿った条件、個人情報の登録
・求人サイト登録の際に職務経歴書を転職サービスへ提出
・志望の会社の求人探し
転職サービスのサイトに志望会社の求人が載っていなくても担当者、エージェントにリクエストすると求人が出てくる、求人を取ってくる場合がある。
このパターンの方はこれで選考までの流れとなります。
志望会社が決まってないパターンの流れ
まずは前回の記事の内容を基にこのパターンでのやる事をリストにします。
・自己分析
・目的目標設定
・スキル、技術の棚卸し
・職務経歴書
・自己PR資料
・履歴書(後からでも大丈夫なことが多い)
志望動機は中途採用試験を受ける会社が決まってから
・求人サイトへの登録
・求人サイト登録の際に希望条件、職歴や個人情報の登録
・求人サイト登録の際に目的目標設定資料、職務経歴書、自己PR資料(+履歴書)を転職サービスへ提出
・求人探し(会社のサイトから探す、転職サービスから斡旋してもらう)
このリストを基に選考を受けるまでの流れをフローチャート化すると次のようになります。
新しい内容(エージェントとのミーティング、求人内容の分析など)がいくつか出てきましたが詳細な内容、やり方は後の記事でしっかり説明するのでこの段階では言葉通りに受け取って下さい。
多くの人がこのフローチャートに合う流れになると思います。
次にこのフローチャートの私の推しポイントです。
転職サービスへの登録前に予め自己分析、目的目標設定、職務履歴書、スキルや技術の棚卸し、自己PR文書をやっておく事
(完成度が100%の必要はなく70%以上くらいはやっておく)
前回の記事でも述べたように始めから転職サイトに登録して進めることもできます。
ただし転職サイトへの登録時に自分の希望条件などの登録、サービスによっては職務経歴書の提出が求められることがあります。しかも複数の転職サービスを利用する事が多いので登録の度に考えていたら面倒ですし間違えた条件を登録する可能性があります。
これらの対応として事前に自己分析、目的目標設定をやる流れにしています。
さらに転職サイトに登録した後に担当者、エージェントの打ち合わせを行うことが多いので、予めそこそこの完成度の職務履歴書と自己PR資料を作ってミーティングに持ち込むとミーティングの質が上がります。
これらの資料によって転職サービスの担当者、エージェントからの自分への理解が深まるとミスマッチな求人の紹介が減り効率が上がります。
さらに転職サービスのビジネスモデルのベースは候補者の採用が決まってから収益になるので採用されやすそうな人に優先して良い条件の求人の紹介をします。
なので自分のスキル、技術を転職サービスサイドに深く理解してもらうことによって想像もしない良い条件の求人が紹介されることがあるので事前に準備しておくことが重要です。
なので面倒で大変なのですが先に書類の準備をしておく事を強くオススメします。
まとめと次回予告
私が経験から考える転職活動の選考までの流れは2パターンに分かれます。
志望会社が明確に決まっているパターン
志望会社が決まっていないパターン
おおまかに2パターンの流れがありますが基本的に多くの人が該当する“志望会社が決まってないパターン“で各工程のやり方を次回から説明して行きます。
また志望会社が決まっているパターンの各工程を含有しているので工程ごとに見ていただければ参考になると思います。
次回は最初の自己分析、目的目標設定の具体的なやり方をセットで紹介します。
よかったら参考してください。
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