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Kazubara
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自動車メーカーの元エンジン設計者。15年の職務経験から機械設計の技術を伝授します。仕事などのご依頼は下のお問い合わせボタンからご連絡下さい。

ICS スポーツライン M4 CQB メカボックス分解(長期使用品)

ICS スポーツライン M4 CQB  右サイド

さて少し放置してしまいましたガICS スポーツライン M4 CQB クリアカラーの分解の続きを紹介していきます。

前回で外装の分解を一通り終えたのでメカボックスを分解していきます。

最後にはカスタムの方向性と調達した部品を紹介します。

目次

メカボックスの分解

前回で取り出したメカボックスを見ていきましょう。

アッパー。

ICS スポーツライン M4 CQB  アッパーメカボックス 右側
ICS スポーツライン M4 CQB  アッパーメカボックス 左側

ロアー。

ICS スポーツライン M4 CQB  ロアメカボックス

吸排気部分とギヤ部分が分割されているだけのシンプルなvet.2メカボックスです。非常に分解が楽です。

どんどん分解を進めていきます。

アッパーメカボックスの分解

アッパーメカボックスを分解していきます。

こちらにメインのスプリングが入っているのでほんの少しだけ分解に力が必要です。まずはお尻についている六角ボルトを外します。スプリングガイドの位置決めなんですかね。

ICS スポーツライン M4 CQB  スプリングガイド締結ボルト

次に上で外した六角ボルト穴にドライバーを差し込みます。分解するときは部品が散らばってもいいのですがめんどくさいので一応、スプリングをドライバーで押さえます。後は適当にネジを外していけば分解できます。

ICS スポーツライン M4 CQB  スプリングの押さえ

これでアッパーは終わりです。

ロアーメカボックスの分解

ロアーメカボックスの分解ですがこちらは強いスプリングが入っていませんので普通にネジを外して分解します。ただカットオフのスプリングだけは忘れずに外しておいて下さい。忘れて失くすとめんどくさいです。

ICS スポーツライン M4 CQB  ロアメカボックス 左側

残りは普通に分解していきます。

開けます。

ICS スポーツライン M4 CQB  ロアメカボックスを開ける

よくみるとモーターへの配線の−側の被覆が破れていました。危なかったです。

後は部品が刺さっているだけなので外します。ドライバーを使うところはセーフティとカットオフスイッチを外すときだけです。

メカボック内部部品の確認

メカボックスの内部部品を見ていきましょう。10年くらい使うとどうなっているのか興味が沸きます。

まずモーター。無限モーターです。なんかミニ四駆のカスタムモーターみたいな名前です。結構、力があるモーターです。

ICS スポーツライン M4 CQB  無限モーター

エンドベルは取り外し可能でメンテができます。

ICS スポーツライン M4 CQB  無限モーター エンドベル

ピニオンです。流石に長く使っているので磨耗が見られます。歯のあたりは悪くは無いけど良くもないです。

ICS スポーツライン M4 CQB  無限モーター ピニオン

次にアッパーのメカボックスを見ていきます。特にダメージは見られないものの窓のバリが凄いです。金型の精度が悪いのか金型が消耗しているのかは、わかりませんが良く無いです。最近のはどうなんでしょうかね。

ICS スポーツライン M4 CQB  アッパーメカボックスケース 右
ICS スポーツライン M4 CQB  アッパーメカボックスケース 左

ロアーメカボックスです。軸受は外径8mmのブッシュです。ギヤが壁に当たっている跡がありますのであまり良いシム調整だったとはいえなさそうです。

ICS スポーツライン M4 CQB  ロアメカボックスケース 左側
ICS スポーツライン M4 CQB  ロアメカボックスケース 右側

上下のメカボックスの合わせ目には加工跡が見られなく全て鋳肌でした。位置決めは、後端のピンと樹脂のレシーバーで決めて上下のメカボックスを結合しています。とても精度がでるような構造や製法になっていないのでハードチューンにはあまり向かないのかもしれません。

次にスイッチを見ていきます。使っている期間の途中で一度、接点保護グリスを塗ったのですが少し焼けています。リポバッテリーでこの方式のスイッチでは不十分なのかもしれませんね。

ICS スポーツライン M4 CQB  スイッチ オス
ICS スポーツライン M4 CQB  スイッチ メス

次は吸排気系のシリンダヘッドです。ピストンを受け止めるゴムが剥がれていました。またシールしているO-リングもかなり痩せています。10年の年月を感じます。

ICS スポーツライン M4 CQB  シリンダヘッド 
ICS スポーツライン M4 CQB  シリンダヘッド 裏側

シリンダーです。ティアドロップ(涙型)形状の加速ホール付きです。加速ホール付近にゴムの削りカスがたくさん付いてました。バリでもあったのでしょう。

ICS スポーツライン M4 CQB  シリンダ
ICS スポーツライン M4 CQB  シリンダ 内側

次にピストン。今となっては後方排気では無いのが珍しいくらいです。O-リングは生きてそうです。ラックの歯もまだ大丈夫そうです。ただゴムの削りカスで真っ黒です。

ICS スポーツライン M4 CQB  ピストンヘッド
ICS スポーツライン M4 CQB  ピストンラック

次はタペットプレートを見ていきます。特に磨耗などなく良い状態でした。羽の形は、かなり好みのタイプです。

ICS スポーツライン M4 CQB  タペットプレート 羽根部
ICS スポーツライン M4 CQB  タペットプレート 先端部

ノズルです。ノズルの穴は弾の保持の工夫がしてあるものの先端に面取りがついてないのでホップパッキンへの食い込みが甘くつまづき気味のホップになってそうです。また古いのでシーリングタイプでは無いです。

ICS スポーツライン M4 CQB  ノズル先端部

次にギヤ類です。

まずセクターギヤです。セクターチップは付いてませんでした。またカットオフの突起も変な形をしています。ラックと噛み合う歯はかなり良く無いです。歯幅の一部にRがついていて有効な歯幅が減っています。たぶん金型から容易に抜くためにこのような形状なのでしょう。しかし特に磨耗、損傷は見られませんでした。

ICS スポーツライン M4 CQB  セクターギア
ICS スポーツライン M4 CQB  セクターギア 裏側
ICS スポーツライン M4 CQB  セクターギア 歯面

次にスパーギヤです。これは普通です。特に目立った磨耗、損傷はありません。

ICS スポーツライン M4 CQB  スパーギア
ICS スポーツライン M4 CQB  スパーギア 裏側

最後にベベルギヤです。逆転防止ラッチが4個ついている普通の仕様です。これも磨耗、損傷は見られません。

ICS スポーツライン M4 CQB  ベベルギア

次に残った部品を見ていきます。

カットオフレバーです。形は普通で特に磨耗、損傷は見られません。

ICS スポーツライン M4 CQB  カットオフレバー
ICS スポーツライン M4 CQB  カットオフレバー 横

逆転防止ラッチです。とても面白い形状で長い棒がフォワードアシストノブに押されてラッチを解除できる仕組みです。こういうのはどんどん他のメーカーも真似して欲しいのですが中々そうは、いかないものですね。

ICS スポーツライン M4 CQB  逆転防止ラッチ
ICS スポーツライン M4 CQB  逆転防止ラッチ 裏側

最後にスプリングガイドとスプリングです。スプリングガイドは樹脂製でした。スプリングは等ピッチバネでした。普通ですね。

ICS スポーツライン M4 CQB  スプリングガイド
ICS スポーツライン M4 CQB  スプリング

ざっと見た感じまとめると中身の仕様としては10年前と見ると標準的な内容になっています。

また10年も経つとゴムなどの樹脂パーツの痛みが出てきます。これは仕方がありません。

逆にこれだけ使ってこの程度で済んでいるのが割とすごいと思いました。金属部品はピンピンしています。

これらから考えると普通に使っている電動ガンは無理をしなければ5年以上は持ちそうです。それ以上になるとやはりゴムを始めとした樹脂部品の痛みが目立ってくるのでメンテした方が良いでしょう。これは国内、海外品に関係なくこんなもんな感じがします。

自動車などの工業製品もゴムや樹脂の劣化は10年程度を想定しています。それ以上の期間で仕様されている方は、ディーラーなどの整備で交換されています。

なので本製品もかなりまともな工業製品と言えそうです。

カスタムの方向性と部品選択

カスタムの方向性ですがいつも通り気持ちよく使えるレスポンスとサイクルに標準的な初速で飛距離を出していこうと思います。

予算もケチってモーターはあり物の中で一番、優秀そうなVFCの純正ハイスピードモーターを採用します。東京マルイさんのEG1000相当の力がありそうです。

そこにギヤ比を18から13にしてレスポンス、サイクルを稼いで後は、長掛けホップにして完成です。

また仕様が10年前のものなので性能に関わるところは最新のものを入れていきます。

それで用意したのがこちら

ICS スポーツライン M4 CQB  準備したカスタム部品
調達したカスタム部品

・LAYLAXさんのBCブライトバレル 内径6.05mmの長さ260mm

・LONEXさんの一体型同軸ダイヤルタイプホップチャンバー

・LAYLAXさんのハイサイクル用ピストンヘッドSH

・SHSさんの守護神ショートストロークスイッチ Ver.2用

・SHSさんの強化スティールピストン14歯タイプ

・SHSさんの強化ギヤ2ピースタイプ ギヤ比13:1

・LAYLAXさんのステンレスハードシリンダタイプD バレル長251~300mm用

・CNC PRODUCTIONさんのダンパーシリンダーヘッド ver.2用

・SHSさんの守護神シーリングノズル21.4mm

・SHSさんのセクターチップ

・LAYLAXさんのNEWタペットプレート ver.2用

・XCORTECさんのXET304μ MOSFET

・AIRSOFT97さんの不等ピッチスプリングM95

・宮川ゴムさんの長掛けホップスリム 硬度50 ニトリルゴム

いつもの1.25sqのテフロン、シリコン配線にT型コネクターにベルハンマー No.2とGAWさんのグリスで行きます。

結局、中身がほとんど変わりますがまあ良いでしょう。

この仕様でおそらく秒間25発未満の0.2gで初速90m/s以上くらいになると思います。

たぶん加工しないと使えないパーツが有りそうでめんどくさいですが頑張ります。

次回はカスタム編になります。もし良かったらお付き合いください。

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ICS スポーツライン M4 CQB  右サイド

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