前回からの続きで依頼品のMP5K PDW ハイサイを組み立てていきます。
まずメカボックスから処理していきます。
メカボックスの下ごしらえ
まずメカボックスの前方にあるシリンダーが収まる長方形の肉抜き部の角になっている部分をリューターで丸みをつけます。
目的としてはメカボックスの割れ対策なのですが、そこまで強い負荷を掛ける調整を行わないので無駄かもしれませんが気分の問題で私は行います。
使用するリューターとビット。ちなみにリューターは妻のネイルアート用リューターです。
こんなしょぼいのでもセクターカットもできます。価格は1500円くらいでしょうか?
加工後(写真 赤丸部)
メカボックス左側ケース
メカボックス右側ケース
あんまりゴリゴリ削るとそれはまた問題になるので、角が取れる程度で十分だと思います。
ただし見えていないのですが裏側にあるカドのピン角もしっかりと除去しておいてください。
次はメカボックスの中で可動部品が当たる部分をサンドペーパー(#1000)で磨きます。場所はシリンダ摺動部、タペット可動部、カットオフ可動部です。
これに関しては“磨いても意味がない“という意見もありますがまあ気持ちの問題で私は実施します。
写真の赤枠部が磨いた所です。
メカボックス右側ケース
メカボックス左側ケース
これもあんまりやり過ぎると寸法が変化してしまうので下地の地金が顔を出すくらいが丁度良いかと思います。
次はスイッチです。
スイッチ
まずスイッチの点検
見辛くて申し訳ありませんがちょっと焼けています。
オーナーが今までニッケル水素バッテリーを利用して来たのでそこまでのダメージではありませんがやはりダメージを受ける模様です。
ヤスリで磨いて。組み付け時には接点保護グリスを塗ります。
私は、Lonexのカッパーグリスです。
・LONEX カッパーグリス
なんか良い感じがしますが最近はFET化が多いのでさほど使いません。
今回は他の部品はなるだけ流用するとのことなので切削、研磨する部品が他にありませんのでここで全ての部品の洗浄を行います。
洗浄では私は中性洗剤で洗います。パーツクリーナー等のケミカルは洗浄で私は使用しません。
実は工業用のゴムは材料組成に油が入っていることが多いので脱脂系のケミカルを利用すると性能が落ちます。
私は仕事で結構、痛い目に会ってきたのでかなり気を使っています。
シム調整
次にシム調整を行います。
基本的にベベル基準で私は行いますのでベベルが面しているメカボックスとグリップ、モーターを組み付けて隙間を測ります。
ここで自己流なのですが隙間を図るのにシックネスゲージを使います。本来はバイクのエンジンのタペットクリアランスを測定するものをシム調整に使います。
隙間が測れるツールなのでギアとメカボックスの隙間が測れるので少ないトライでシムが調整できます。
シックネスゲージ
シム調整
ベベルギヤとメカボックスの間にシックネスゲージを入れて隙間を測りシムを決めます。
他のギヤはギヤ同士の噛み合わせが最大幅になるように調整していきます。
ベベルとピニオンもピニオンギヤが全て噛み合う位置を見つけてそこで固定します。
これでシムが決まるのでどこにどのシムを入れるのかわかるように紙に置いておきます。
シリンダ、ピストン、スプリング
シリンダとスプリングは正体不明のモノだったのでオーナーに許可を取って私が選んで社外品を変えました。
シリンダはライラックスさんのステンレスハードシリンダ タイプF(バレル長 110mm〜200mm)、スプリングは、エアソフト97さんのオリジナル不等ピッチスプリングM90を選びました。
・LAYLAX ステンレスシリンダ タイプ F
定番パーツのシリンダです。
・エアソフト97 不等ピッチスプリング M90
安くて良いスプリングだと思います。
シリンダは加速ポート部にバリもなく綺麗でした。スプリングも末端処理が丁寧で良いものでした。
組み立て
下準備ができたのでサクッと組み立てます。
今回は組み合わせに不安がある部品を使用しないので最低限の確認だけで組んじゃいました。グリスは東京マルイの純正高粘度グリスとシリコングリスを使ってます。
組み立てたメカボックス
モーターにしっかりとSBDを取り付けます。
・イーグル模型 SSB スーパースパークスター
EG30000HCモーターに少しオーバースペックのSBDですが安心できます。
ちなみにSBDの作動原理を紹介していますので良かったら見て下さい。
後はレシーバーに組み込んで終わりです。
インナーバレル
バラしたついでにホップパッキンを東京マルイ純正の新品に交換します。
分解したついでにバレル先端にリューター、ゴム砥石で軽くテーパーを付けました。
バレルのパッキン取り付け部に東京マルイ高粘度グリスを塗ります(ホップ窓付近は塗らない)。
ホップパッキンを取り付けてホップパッキン外周にもグリスを少し塗って組み付けます。
後ほど本ブログで自己流ですが良く飛ぶチャンバーの組み立て方は紹介します。
・東京マルイ 純正ホップパッキンセット
定番です
完成
あとは残った部品を組み付けて初速とサイクルを確認します(条件は以前と一緒 0.2g バイオ ホップちょい掛け)。
メンテナンス前が0.2g弾で初速が62m/s台だったので7m/sほど上昇しました。
上記の条件でホップ0
バレルが短いせいで思ったより初速が上がりませんでしたがオーナーがこれで良いというので無事に終了です。
初速が上がっているのにサイクルがあまり変わらないので大成功です。
初速計のレビューも良かったら覗いて見て下さい。
追加でオーナーからサプレッサーアタッチメントが欲しいと言われたのでライラックスさんのサプレッサーアタッチメントを付けました。
・サプレッサーアタッチメント
多分、これしかないと思います。
あとは家にあったサプなどを取り付けて写真を取って終了
結構、かっこいいと思います。
・東京マルイ ハイサイクル電動ガン MP5K
これで無事に仕事を終えました。
その後にオーナーさんがサバゲーに持ち込んで調子が良いとのことで良かったです。
以上、簡単ですが東京マルイ MP5K ハイサイクルのメンテナンスの紹介でした。
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