前回までの紹介でVFC HK416 CAGの組み立てとFCU リバイアサンの初期設定が完了しました。

今回はワザとFCUの制御なしではまともに動かない仕様にしたので電子制御をセッティングしていきます。
FCU リバイアサンの設定可能項目の紹介
FCU リバイアサンでどんなことが設定できるのかを紹介していきます。
本体とバッテリーを繋ぎBluetoothでスマホとリンクすると次の画面が出てきます(アプリはダウンロード)。

各セレクターに好きなモードを設定できます。
設定できるモードは次のようになります。

安全のためにセーフはSAFEに設定すること強くお勧めします。
各射撃モードはこの画面の真ん中で決められます。

バースト設定は2発〜20発まで任意に決められて3種類ほど置いとけます。個別に設定したバーストを各セレクターに好きに設定することができます。
次にモーター制御がこの画面の下で行えます。

ここの各項目を上手に使ってまともに動くモノにして行きます。
さらに下にスクロールすると新たな調整項目が出てきます。

ここではバーチャルマガジンと言って弾数(0~400発まで)を決めると発射が止まる設定にできます。下の残弾ゼロ(0〜50発)警告を設定しておくと設定した弾を撃つとモーターが音を出して警告してくれます。最後のリロードディレイ(0~15秒)を設定するとバーチャルマガジンで弾切れとなった後に何秒で復帰できるかが決められます。
この辺の機能は今の所、私はあまり興味がないので使わないと思います。
次に紹介するのはスパナマークをタップすると出てくる画面です。

これは以前にも紹介した各センサーの状態チェックと初期設定画面になります。発射数が管理されているのでオーバーホールタイミングを測るのに超便利です。
最後に棒グラフみたいな絵をタップすると各種データが見れます。


各項目の説明は省きます。細かくデータが見れてかなり参考になります。
これらを駆使してセッティングしていきます。
FCUによる動作セッティング
11.1Vの3セルリポで回すようにするものの怖いので、まずは7.4Vの2セルでセッティングを進めていきます。
今回のカスタム内容だと当然ながら制御なしだとオーバーランが酷く成立しないので各パラメーターを弄っていきます。
色々と苦労したのですが7.4Vで良さそうなのが次の内容です。


この設定でプリコックもしっかりと掛かりました。

実際の作動動画です。
VFC HK416 CAG カスタム セミ LONEX A4 7.4V
VFC HK416 CAG カスタム フルオート LONEX A4 7.4V
弱冠ですがアクティブブレーキの効きが弱くてプリコック位置が安定しません。
次に禁断の11.1Vのリポを繋いセッティングを出して行きます。たぶんアクティブブレーキが足りないのでプリコックを無し、フルオートのサイクルを90%に落とします。


実際の作動動画です。
VFC HK416 CAG カスタム セミ LONEX A4 11.1V
VFC HK416 CAG カスタム フル LONEX A4 11.1V
なんとかエラーが出ずに作動しましたがプリコックが効かせられないのでフルオートのサイクルが今ひとつでした。
弾がG&G 0.2g バイオ弾のホップ適正で11.1V DCI リポ 1200mAh 満タン12.6V 25c~50cの条件で初速、実際のサイクを測定します。

サイクルが次のようになりました。

初速計のレビューも良かったら覗いて見て下さい。

そこそこいい感じの性能になったのですがいくつか問題点が出てきました。
・セミでは初速が安定するモノのフルだと安定しない
・プリコック位置が安定しない
・11.1Vだとプリコックが掛けられない
・フルオートでホップパッキンが削れる
さらにハードにアクティブブレーキを使っているのでモーターがかなり熱くなるのとブラシの消耗が激しいです。

これらの対策としてアクティブブレーキ強化のために磁力が高いLONEX A1(たぶんサマコバ磁石)にメイプルリーフの一番硬い硬度70のシリコンパッキンを投入します。
ロネックスA1モーター

メイプルリーフ 硬度70 シリコン

これを組んでいきます。
メカボックス再調整とホップチャンバー組み換え
LONEX A4モーターからピニオンとブラシを移植してLONEX A1モーターの慣らしを行います。

慣らしの間にシム調整を終わらせます。
次にホップパッキンが使ったことがない新しいタイプなのでノズルとの相性を調査します。

しっかりと気密が取れそうなので組んでいきます。

パッキンの材質がシリコンなのでシリコン系のグリスを塗ると膨潤するのでドライで丁寧に組み込みます。
最後にホップの降り方を確認して終了です。

後は意味があるかわかりませんがモーターの熱対策で電熱性が高いグラファイトシートをモーターに貼って表面積を増やしました。


構想としてはワザとモーターとグリップを接触させてグリップにも効率良く熱を伝えてグリップ全体も冷却装置として使おうと言う算段です(その代わりグリップが熱くなる)。
ちなみにシートのスペックは次の通りです。

本当はもっと伝熱率が高い真鍮でヒートシンクを作りたかったのですが狭い場所に入れる必要があるため加工難易度等を考え止めました。
これが効いたのかわかりませんが後に測定したところモーター温度が60℃くらいだったのが40℃に下がりました。
・伝熱シート
もともとCPU用でちょっと高い。
これで組み替えが終了したのでテストドライブです。
テストドライブ、トラブル発生
セッティング探しのためにテストドライブをしていました。
見つかったセッティングでの性能は次の通りです。

サイクルも安定的に秒間30発を超えていました。
しかし問題が発生しました。なんとメカボックスのベアリングが砕け散りました。

変な音がしたのとセレクターの切り替えに抵抗があったので気づきました。
取り急ぎメカボックスを開けるとベアリングが砕け散っていました。

ガックシです。
どうやら秒間30発を越え始めるとVFCの純正8mmベアリングでは耐えられないことがわかったので、耐久性重視でメタル仕様に変更することにします。
次回は再セットアップから紹介します。

良かったらお付き合い下さい。
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