さて前回に簡単なレビューと分解をしたのでカスタムの方向性と部品選定をしていきます。
では、まずカスタムの方向性を考えて行きましょう。
カスタムの方向性とカスタムパーツの選定
まずは性能の狙い値を決めます。
箱出し状態でダメそうなところは無いので基本性能をより良くして行きます。
・発射サイクルアップ(耐久重視でサイクル25発/秒 以上 30発/秒 以下)
・初速のちょい上げと安定化(最高初速 0.2gで95m/s以内 ブレ幅±0.5m/s以内)
・トリガーレスポンスのアップ(トリガーストロークを半分)
目標からパーツを選択し調達します。調達したパーツは以下のパーツです。
・OPTION No.1さんのプラグインブラシレスモーター ロング トルク型
・Super shooterさんのベアリングIN ハイスピードギヤ(13:1)
・ロネックスさんの強化タペットプレート Ver.2
・スティンガーさんのショートストロークスイッチ Ver.2
・SHSさんの守護神 強化ピストン 金属歯14枚
・DCI gunsさんの側面吸気セット(ヘッドがPOMタイプ)
・レトロアームズさんのRETROARMS AJUSTABLE NOZLLE 21~23mm
・1.25sq FEPテフロン線 耐圧600V 耐熱200℃
・T型コネクタ
・メイプルリーフさんのSUPER ホップアップパッキン FOR AEG 70°
・メイプルリーフさんのOmega ホップテンショナー
・Airsoft97さんの不等ピッチスプリングM100
・ヒューズの新設(ブレードヒューズ30A)
とベルハンマーさんの極圧グリスを買いました。
今回は電子トリガーではなくブラシレスモーターに興味が出たので買って見ました。
ギヤはラジアルボールベアリング好きなのでSuper Shooterさん一択です。
他は私の好みで適当に決めました。
想定としてはモーターとハイスピードギヤでサイクルを稼いで、耐久性アップのために強化ピストンとポリマーヘッドのピストンヘッドにします。
また電装系は全て強化するので新造します。配線太さアップにヒューズを設置してT型コネクタ化です。
メカボックス内カスタム
始めに電装系の準備を準備します。
今回は写真を撮らずにメカボの可動部を既に磨いてしまいました。すいません。
電装系の作成
まずは、私の嫌いな電装系を全部、変えちゃいます。
まずスイッチから純正配線を取り外します。念のため電極はスイッチを分解してハンダを溶かします。ニッパーでハンダを切っても良いかも知れません。
次に1.25sqの配線を純正配線の長さと同じ、もしくは少し長めに切ってスイッチにハンダ付けをします。
配線の電極がわからなくなるとめんどくさいので、プラスには赤の熱収縮チューブ、マイナス側には黒の熱収縮チューブを通しておきます。(まだ収縮させない)。
メカボに配線を仮りで通してモーター、グリップを組んでモーター端子の取り付けをイメージします。
またブラシレスモーターは一部の機種では、加工しないとグリップに入らないようですが、VFCの純正グリップの場合は大丈夫のようです。
メカボ内の配線確認
グリップ内の配線確認
モーターへの配線レイアウトは純正のようにしましょう。写真の上側が−で下側が+用の配線です。
そうしないと蓋が閉まらなくなったり、蓋と線が干渉し適切なモーター位置に合わせられなくなります。
そしたら配線にファストン端子を取り付けます。
次に配線にヒューズを設置します。
自分が好きなところで+側にファストン端子を取り付けます。
一番、左の端子はわざと逆に取り付けています。(端子は110サイズ)
あとは、ヒューズを取り付けて熱収縮チューブで保護します。(ブレード30A)
ヒューズから伸びている線にT型コネクタを取り付けます。
あとはメカボと干渉しそうなところに保護チューブを取り付けて配線は出来上がりです。
ちなみに今回はFET等の電子部品を投入しない理由はブラシレスモーターを採用するためです。別の項目で詳しくは説明しますがブラシレスモーターは原理上、電気の極性を制御する必要があるのでモーターに制御基盤が付いています。
そのモーターの制御と追加でつけるFET、SBD、FCUなどの信号が衝突しエラーが発生するので、追加で電子部品をつける場合は注意が必要です。
その制御基盤がFET等の代わりにもなっているので、今回はFETやSBDは必要ないのです。
FETの仕組み、配線のつくり方の詳細はこちらです。
スイッチのカスタム
次にショートストロークスイッチを組んでメカボに組み付けて配線に不備がないかチェックします。(カットオフレバーも組みます)
スティンガーのショートストロークは電極が入っていないので、純正のスイッチから電極を取り出して入れ替える作業が発生します。
スイッチを作ります。
メカボ側のスイッチを仮組みします。
ショートストロークスイッチを組んで確認します。この時にカットオフレバーも組んでおいてカットオフの確認もしておいた方が良いです。
スイッチが組めたらバッテリーとモーターを繋いでテストします。
このテストでセミとフルのテストをします。
異常が無ければフルでモーターが回りっぱなし、セミの場合はカットオフを動かしてモーターが止まるかを確認します。
また、トリガーストロークの調整をここでしてしまいます。
私は、メカボにタミヤのプラ板1mmを貼ってヤスリで削りながら調整しました。
スイッチの端子の広がり具合も調整します。
ショートストロークスイッチの詳細な取り付け方は製造、販売元のスティンガーの大門さんが詳しく説明されているので、詳細はそちらに譲ります。
ギヤの準備
次にギヤの準備です。
まずはギヤを観察。
特にバリもなくそのまま使えそうです。
しかし今回は秒間25発以上のサイクルを狙うのでセクターカットは必須になります。
KRISS VECTORのときのように妻のリューターにダイヤモンドカッターをつけてギヤをカットします。
10秒ほど熟考した結果、安パイセッティングで引き側2枚解放側1枚の3枚カットでいきます。
ダイヤモンドカッターを購入する場合はお手持ちのリューターのシャンク径に注意してください。間違えると取り付けられません。
・ダイヤモンドカッター シャンク径2.35mm
ギヤなどの鉄系部品の加工で重宝します。できれば硬いダイヤモンドががお勧めです。
・ミニバイス
安くてマルチに使えます。
私の環境ですとギヤ一枚に対し5分くらいで加工できます。カットしたギヤ面はリューター(ビットはタングステン)で仕上げます。
・リューター用タングステンビット シャンク径2.35mm
ダイヤモンドの次に硬いタングステンが価格を考えるとお勧めです。ゴリゴリ削れます。
あんまり綺麗な仕上げではないのですが、ピストンの歯と当たらなければ良いだけなのでこれで行きます。
タペットプレートの確認
次にタペットを純正品と形状を比べてみます。
本当はロネックスのタペットプレートは純正のタペットプレートが折れた場合の予備に用意したのですが今回、使うギヤのカム(ベアリングのとこ)と羽根の形状の相性が良さそうなので使うことにしました。
ノズル位置の確認
若干、ロネックスのがノズルが前にでそうですね。タペットとノズル、チャンバーを仮組みしてつまづきホップの確認と給弾の確認をします。
ノズルの調整
ここでレトロのノズル長さを決めました。
実験結果、ノズルを純正以上に伸ばしてもパッキンの口元に干渉して奥に入らないので純正と同じ長さ約21.2mmにしました。(折角、用意したのでカスタムノズルが使いたい)
ノズルの先端形状はレトロのが好きです。
AOEの調整
次にAOE調整を行います。
まずピストンを組み立てちゃいます。
ピストン廻りの重量は26gです。東京マルイと同じくらいなのでこれでよしとします。30gを超えてくるようだとスラストベアリングを抜いたり肉を抜いて軽量化します。
ギヤ、シリンダ、シリンダヘッドを組んでAOEの確認とカットしたギヤ底がラックと干渉しないかをチェックします。
同時にシリンダーとメカボックスのガタをチェックします。
AOE確認
ギヤ干渉の確認
加工した歯底との干渉はオッケー、シリンダーのガタはオッケーでしたが、肝心のAOEがダメな歯のかかり方をしているのでいつものハネナイトゴム 厚さ1mmを2枚ほど切り取ってシリンダヘッドに瞬間接着剤で取り付けます。
またシリンダのラックの3番目の歯とセクターの歯が近いのでラックの歯を少し削ります。
ついでにシリンダ後端に面取りをつけます。スプリングが引っかからないようするおまじないです。
これでまたAOEを確認します。
いい当たり方です。
ギヤ干渉の確認
2mm程度のクリアランスがあるのでOKです。
いい感じです。
メカボックスの加工
次にメカボックスのガワにクラック対策で窓の4隅にリューターでRをつけます(少しだけ)。
さらにメカボックス内の稼働部品が動く面をサンドペーパー#1000で磨きます。
ここで部品を中性洗剤でゴシゴシ洗って乾燥です。
セーフティ調整
次にスイッチ部分で調整が残っているセーフティを調整します。
トリガーのセーフティ棒のつっかえ部に1mmのプラ板を貼って削りながら調整します。
ちなみにトリガーを組む時にトリガースプリングをメカボ側に少し曲げると組み付けが少し楽になります。
ここまで文章では2、3行ですが調整幅がシビアで4時間くらいかかってます。
超疲れました。
ギヤの接着
下ごしらえが終わったのでセクターギヤのボルトを超強力接着剤で引っ付けます。
シム調整
後は、いつもの通りベベル基準でシム調整をして行きます。
メカボにグリップとベベルを組んでベベルの隙間を測ります。
計測結果です
決めたシム
メカボックスをボルトで締めて仮組みをし、ギヤを手で回転させたところ音、動きをがスムーズなのでオッケーです。
やっと下拵えが終わりました。
後は組み立てるだけです。
今回は高粘土グリスを塗るところにベルハンマーの極圧グリス、シリコングリスを塗るところにGAWさんの極圧グリスを塗ります。
耐久性重視なので少し多めに塗ります。
・ベルハンマー No.2 ゴールドグリス
定番の超優良グリスです。No.2はNo.0と同じ成分で粘度が硬めになります。私は基本的に金属ー金属パーツに使います。
・G.A.W G-GREASE
定番グリスです。ベルハンマーゴールドシリーズに比較して粘度が低いので電動、エアコキ共にシリンダー内部に使用しています。値段は高めですけど量が多いので最終的には割高感は無くなると思います。
これでやっとメカボが完成しました。
ちなみに組み付けるときに写真の赤いクリップみたいなのがあると便利ですよ。
・メカボックス インストールキット
メカボを閉じるのに慣れてない方は便利かもしれません。無くてもなんとかなります。
これでメカボックスは完成です。
少し長くなってきたのでチャンバー以降の組み立ては次回にさせてもらいます。
・VFC MK18 mod.1 AEG フルメタル タンカラー(正規ライセンス版、JPバージョン)
本記事の本体です。タンカラー以外にブラックもあります。
VFC Mk18 mod.1のバレル長は10.3インチですがRIS2の14.5インチもカッコよくてオススメです。
・VFC VR16 RISⅡ ダニエルディフェンス
刻印が異なるのと中身が少しだけバージョンアップしています。リンクは14.5inのタンカラーです。
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